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サーモスタット

2014年11月15日

多くの人は、バイクと関係ないところで聞いたことがある単語だろう。温度に反応してスイッチが自動的に入ったり切れたりする装置のことで、エアコンやコタツや冷蔵庫などで、一定の温度に達すると作動する。
 バイクの場合は、エンジンの温度管理のために使用されている。温度が高すぎても低すぎてもエンジンは性能を発揮することができない。そこでオイルクーラーやラジエターなど、エンジンを冷却するパーツとエンジンをつなぐホースの途中に陣取り、冷却装置に冷却水(エンジンオイル)を流してエンジンを冷やすか、それとも冷却装置への循環を止めてエンジンを温めるかの判断を自動的にくだしているのがサーモスタットなのだ。
 仕組みはコンピューター制御かと思いきや実はアナログで、バイメタルと呼ばれる熱膨張率の違う2つの金属を張り合わせた弁を使っている。当然、熱せられれば両面で伸び具合が違うので片側に反る。これが動弁装置となって弁を開いたり閉じたりしているのだ。
 また最近では、ある一定の温度になると形が変わる性質を持つ形状記憶合金を利用したサーモスタットも登場している。この2つの違いは温度に対する弁の開閉スピード。バイメタルが温度の変化に合わせて徐々に開閉を行なうのに対し、形状記憶合金は一定の温度に達するまで弁が開かないのでより早くエンジンオイルの温度を上昇させることができる。

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2014年11月15日

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