MotoGPチャンピオンマシン・YZR-M1のエッセンスと技術がぎっしり詰まったYZF-R1用カーボン製サイドポッド。クールなR1がもっとクールに
- 2021年12月23日
みなさん、こんにちは 。ヤマハ発動機販売 林です。
あっという間に2021年も間も無く終了。今年は、ヤマハ発動機にとってロードレース世界選手権参戦60周年にあたる記念の年でした。そんな節目のシーズンに見事、MotoGPチャンピオンを獲得してくれたのが、ファビオ・クアルタラロ選手です!
MotoGP第16戦イタリアで開催されたエミリア・ロマーニャGPで4位を獲得し、ファクトリーチーム加入1年目でMotoGP世界選手権の最高峰であるMotoGPクラスのタイトルを獲得。ヤマハ発動機にとっては、2015年以来、18回目のタイトルです。
このチャンピオンマシンで、つい目がいってしまうのが、ココ↑
サイドポッドと言われる、ウィリー制御やブレーキング時の姿勢保持に貢献するパーツです。
そしてこのYZR-M1の技術を凝縮しYZF-R1用に開発されたものが、ワイズギア から発売された「YZF-R1 サイドポッド」です。
そもそもサイドポッドとは何かと言いますと・・・
↑MotoGPにおいてエンジンコントロールユニット(ECU)が、標準の製品に統一された2014年のYZR-M1
年々マシンが改良を重ね、エンジン性能の向上にともなってウィリーの発生が課題になってきました。ECUにはアンチウィリー制御が搭載されていますが、これは効率よく最大加速が得られるようエンジン出力を制御するもので、ウィリーが発生する限界の速度以上に加速することができなくなっています。そこでこのウィリー限界を高める(マシンの器を大きくする)べく誕生したのがサイドポッドです。
↑2016年のYZR-M1
2016年にはECUソフトウェアがMotoGP共通スペックになり、アンチウィリー制御の性能が低下したこともあって、サイドポッドの重要性がより高まり、機能とデザイン性を兼ね備えた形状へと進化しました。
以降、ダウンフォース発生機構を備えてエアロダイナミクス性能を高めるなど、磨きがかけられたサイドポッドは、現在でもYZR-M1で使用されており、ウィリー抑制や整流効果だけでなく、コーナリング性能を損なうことなく、ブレーキング時の安定性向上にも貢献しています。
そして、そのMotoGPマシンのサイドポッド形状を基に作られたのが、「YZF-R1 サイドポッド」です。YZF-R1自体、YZR-M1のDNAを受け継いでいることもあり、サイドポッドはYZF-R1になくてはならない存在。
この「YZF-R1 サイドポッド」の特徴は、なんと言っても本格的なつくり込みではないでしょうか。
元々空力性能に優れ、高精度に電子制御されたYZF-R1用にサイドポッドを作ることは、困難を極めました。そこで、YZR-M1サイドポッドの開発者であるヤマハ発動機 車両解析グループにYZF-R1用に最適な翼断面をつくり込んでもらい、「YZF-R1サイドポッド」の設計図が出来上がったのです。
つまりYZR-M1同様、中が空洞になっている中空構造であり、その形状の成型と結合手法もM1と同じです。
↑翼の迎角などを何通りもシミュレーション
※実際のサイドポッドのデータではありません
製品化にあたっては、ヤマハ発動機MS開発部から絶大なる協力を得ました。
せっかくYZR-M1の要素をふんだんに織り込んでYZF-R1用にサイドポッドをつくるのです。少しでもYZR-M1のものに近い質感を再現したいと考え、M1の外装/サイドポッドを製造・塗装しているメーカーに依頼。素材まで全く同じものを用いて本物のクオリティを追求しました。
重さ、片側約70gという、ドライカーボンならではの軽さも魅力の一つ。装着する前には、ぜひ手に持って、驚きの軽さを体感して欲しいですね。
さらに、走行試験や転倒試験を繰り返し、品質、耐久性にもこだわっています。
まさに本物のスペシャルパーツ。ライディングポジションからチラリと目に入る、ドライカーボン製のサイドポッドが、気持ちを昂らせること間違いなし!
YZF-R1のオーナーの皆さんにはぜひ、MotoGPクオリティをお楽しみいただきたいですね。
「YZF-R1 サイドポッド」
メーカー希望小売価格:220,000円(本体価格:200,000円)
※左右カウルに穴開け加工が必要です。取り付けにあたっては、工賃がかかります
※本製品はYZR-M1のサイドポッドと同等の性能を有するものではありません
【関連リンク】
・ワイズギア
- 2021年12月23日