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オフロードもしっかり走れて楽しめる! 2026年モデル「WR125R」の開発こだわりポイントを紹介します

2025年12月19日

こんにちは。ヤマハ発動機販売の田邉です。

12月18日に125cc本格オン/オフモデルの「WR125R」が発表されました。国内モデルで貴重な"フルサイズの原付二種モデル"だけに発売を心待ちにしていたお客さまも多いのではないでしょうか?

VVA(可変バルブ)搭載の水冷単気筒エンジンの出力特性をはじめ、フロント21インチ、リヤ18インチの足回りを採用し、フルサイズでありながらスリムで扱いやすい車体など、オンロードの走りだけではなく、オフロード走行もしっかりと行うことができるモデルとして新登場しました。

さらに125ccの原付二種モデルということで、税金面などの経済性や通勤・通学での実用性を両立しているのが大きな魅力です。

さらに125ccの原付二種モデルということで、税金面などの経済性や通勤・通学での実用性を両立しているのが大きな魅力です。

また、製品キャッチコピーの『すべてをフィールドに変える』の言葉通り、何気ない日常をWR125Rに乗ることで非日常にガラリと変えるポテンシャルを秘めたモデルになります。

今回は、開発チーム&商品企画の担当者にこだわりのポイントや苦労話をたっぷり聞いたのでお届けします。
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WR125R 開発チームと商品企画のみなさん

WR125R 開発チームと商品企画のみなさん(写真左から)
・車体実験:第1車両実験部 中村 元哉
・車体実験:第1車両実験部 鈴木 宏基
・商品企画:MC商品戦略部 河合 元輝
・車体実験:第1車両実験部 郷野 大樹
・プロジェクトリーダー:SV開発部 片野 航
・エンジン設計:第1PT設計部 藤井 勇輔
・車体設計:YECモビリティ開発部 鈴木 彰夫
・エンジン実験:第1PT実験部 茂野 真徳


『オフロードの世界に飛び込める青い相棒』
原付二種のエントリーモデルで導入

商品企画:河合

商品企画:河合
以前、日本国内ではWR250Rという公道市販モデルが発売されていました。そもそも「WR」とはヤマハの中でエンデューロレーサーモデルから始まったブランドなんです。そこから公道を走れるモデルとして、目的が「勝つ」ことから「走りを楽しむ」ことに変化していったんです。

WRシリーズの最小排気量モデルのWR125Rが2009年に欧州市場に初登場しました。その後、2019年にインドネシア市場にWR155Rが発売された経緯があります。

こうした歴史から生まれた今回の2026年モデルWR125Rは、従来モデルのWR155Rをベースに、日本向けに125ccモデルとしてモデルチェンジを果たして発売します。

商品コンセプトは『オフロードの世界に飛び込める青い相棒』です

商品コンセプトは『オフロードの世界に飛び込める青い相棒』です。ヤマハのオフロードモデルといえば競技用のYZシリーズに代表されるようにブルーであり、"所有することで得られる満足感"、"オフワールドの雰囲気を味わう"ことをWR125Rでは重視しています。

しっかり造り込んでいるので高い所有感がありながら、125ccであることから週末だけでなく、日常の使い勝手の良さも大きなポイントです。

日本国内では、任意保険にファミリーバイク特約が使えて、経済的に大きなメリットがあるのですが、さらに、125ccクラスはバイクに初めて乗るお客さまでも気負わず乗ることができて、車両も扱いやすいのでどこへ行くにも爽快な乗り味が楽しめるモデルになっています。

そして、路面状況に対して不安なく走行できるという、エントリーモデルでありながらも"オフワールドの雰囲気"もしっかりと味わうことができることを目的に開発しました。

路面状況に対して不安なく走行できるという、エントリーモデルでありながらも

商品企画:河合
日本での実際の使用シーンとしては、通勤・通学、街中での買い物などの街乗りでの日常走行がメインだと思います。また、オフロードツーリングできるモデルといっても、実際はその道中にオンロードを走るシーンがあるので、燃費の良さやトルクフルなエンジンで幹線道路も快適に移動ができることを意識しました。

125ccの排気量ですが、しっかりとオフロードでもツーリングができることも大きな特長です

125ccの排気量ですが、しっかりとオフロードでもツーリングができることも大きな特長です。小排気量になりますが、粘りのあるエンジンやしなやかに動くサスペンション、エンストのしにくさなどを含め、オフロードビギナーの方でも安心感を持って乗ることができます。
通勤・通学などの街乗りからオフロードツーリングまでマルチにカバーできるモデルとして開発しました。

本格的なオフロード性と日常使いの実用性を兼ね備えているところが一番のポイントです。エントリーモデルとしての使いやすさ、乗りやすさは大事ですが、それだけではなく、ライダーが慣れてきた時に引き出せる性能があるモデルになっています。
ヤマハが本気で作ったオフロードエントリーモデルなんです。

オフロードの楽しさを追求しながら、日常の扱いやすさも大事に!

プロジェクトリーダー(以下、PL):片野

プロジェクトリーダー(以下、PL):片野
WR125Rは、アセアン地域においてお客さまに高く評価いただいているWR155Rをベースとして開発をスタートしました。2026年モデルWR125RはこのWR155Rからこだわった要素を引き継ぎ、より進化させています

開発の狙いはWRシリーズの末弟として、オフロードの魅力を伝えることです。また、125ccモデルの役割としてお求めやすく、扱いやすい、さらにオフロード走行もしっかり楽しめるエントリーモデルを目指しました。

開発では、"技術的に"難易度の高いオフロードの走破性の向上を重点目標としました。扱いやすさは確保していますが、だからといって単に性能を抑えて乗りやすければいいわけではありません。オンオフモデルは、公道走行可能な車両として、何が一番の魅力かというと、当たり前ですけど、オフロードを楽しんで走れることです。
そのための機能やフィーチャーを主軸に開発しました。

もちろんエントリーモデルとしての"日常使い"を切り捨てるわけにはいきません。バイク初心者にも扱いやすいことはもちろん、本物のオフロード性能を確保してエキスパートでも十分楽しめるレベル感を狙い、日常使いの実用性とオフロード性能の両立にこだわりました。


サスペンションと足つきのバランスにこだわり
幅広いお客さまにオフロードの楽しさを提供する

オフロード領域の魅力に関しては、ハンドリングの素直さや扱いやすさがポイントです

PL:片野
オフロード領域の魅力に関しては、ハンドリングの素直さや扱いやすさがポイントです。"意図通りのラインで旋回できる"や、"木と木の間を縫うように走行できる"といった点を重視しました。
特にサスペンションの性能は重要で、初期の作動性をキープしつつ、ボトム付近での踏ん張り感の両立を狙いました。

ドライバビリティに関しては、スロットルレスポンスを重視しました。初期の応答性と過渡特性のバランスの良さであるとか、低中速のトルク感、高回転域の伸び感の両立を狙っています。

シート高は、オフロードモデルで最も難しいポイントですが、オフロード性能と日常使いのバランスの良さを狙いました。オフロードを重視しようとすると、やはりサスペンションのストロークが必要になりますし、最低地上高も上がるのでシート高が必然的に上がってしまいます。逆にシート高を下げるとオフロードライディング時のポジションが苦しくなりがちです。
オンオフモデルは目線の高さも魅力の一つだと思いますので、オフロードバイクらしい乗車感をキープする必要がありました。

そこで、サスペンション性能と足つきのバランスは、初期段階からこだわったポイントの一つです。狙いのオフロード走破性を実現しながら、身長160cmの私が毎日乗っても、問題無いと思えるレベルを目標に設計しました。
少しの慣れは必要ですが、幅広いお客さまに楽しんで頂けると思っています。

日常使いの領域に関しては、125ccの出力とフルサイズの車体とのバランスを考慮し、扱いやすさにこだわりました。小排気量であっても、しっかりした車体にマッチしたエンジン特性となるようにVVA(可変バルブ)を搭載し、(125ccでも)常用域で扱いやすいフィーリングと、高回転での伸び感を実現しています。
エンジン特性も「交通の流れについていける」や、「低速でエンストしにくい」、「車速をコントロールしやすい」といったところを重視しました。

外装パーツは従来モデルのWR155Rに比べてシートとテールカウル以外のすべてのパーツを変更しています。デザインと機能の両立を図ることで、オンオフモデルとして、街乗りでも映えるスタイリッシュなデザインと、オフロードモデルとしてのライディングポジションの自由度を進化させています。


エンジンはやや低回転寄りに設定
マフラー左出しは車体のコンパクト化のため

エンジンは、YZF-R125などですでに定評のある水冷・SOHC・4バルブ・124㎥・VVA(可変バルブ)搭載エンジンを採用しています

PL:片野
エンジンは、YZF-R125などですでに定評のある水冷・SOHC・4バルブ・124㎥・VVA(可変バルブ)搭載エンジンを採用しています。

YZF-R125やMT-125と基本的には同じエンジンですが、最大トルクの発生回転数を少し低速寄りに設定しています。これによってオフロードで重要な低速のトルクフィーリングを適正化しました。

排気は車体左側のアップマフラーを採用し、オフロード走行に適した排気レイアウトとなっています

PL:片野
排気は車体左側のアップマフラーを採用し、オフロード走行に適した排気レイアウトとなっています。さらに、エンジン搭載角を変更することで、車体のコンパクト化を狙っています。

マフラーは珍しい左出しですが、シリンダーヘッド周りの冷却構造とアップマフラーレイアウトをコンパクトに実現しつつ、左右重心位置のバランスをとるためにマフラーを左だしとしています。

ABSユニットなどを追加しながら、車体のスリムさを維持

ABSユニットなどを追加しながら、車体のスリムさを維持

PL:片野
WR155Rからの変更点としては、外装パーツのデザインをはじめ、グローバルな規制に対応するため、灯火器類、ABSの追加、排ガス対策、チャコールキャニスターやエバポレーターの追加など多岐に渡ります。

排気量を変更したことでWRとしての乗り味が大きく変わらないようにしたことも苦労したポイントです。吸気系はエアクリーナーの容量などを再検討し、125ccでもパワー感が落ちないよう配慮しました。
そして、2次減速比を少し上げることで低速の駆動力をしっかり得ています。

車体のレイアウトはかなり苦労しました

車体設計:鈴木
車体のレイアウトはかなり苦労しました。元々WR155Rはオフロードの走破性が高いモデルなのでその性能を維持しつつ、2026年モデルWR125Rは車体のほぼ全面に手を加えています。
車体がスリムなので、ABSのハイドロリック(油圧制御)ユニットを新たに搭載するのは特に大変でした。

WR155Rはシュラウドの左側に搭載していたバッテリーを、125ではエアクリーナー右サイドに移動し、空いたスペースにABSのユニットを搭載しています。ラジエターのリザーバータンクはサイドカバー左側にあったのですが、エアクリーナーの容量を確保し、バッテリーを載せるためにエンジン右側へ移設しました。

フロントフェイスのデザインも大きなポイントです

車体設計:鈴木
フロントフェイスのデザインも大きなポイントです。軽量コンパクトなヘッドランプを採用しています。今までのオフロードモデルは、ヘッドランプが少し暗いイメージがあったかと思いますが、WR125RはクラスDを満足する配光性能のユニットを使用しているので、十分な視認性を確保しています。


車体設計:鈴木
フレームは、オフロード走破性を支えるため、高い信頼性と軽量かつしなやかな剛性バランスが求められます。WR155Rから、骨格の作りこみをこだわってきました。WR125Rとして、手を入れなくてもいい部分はそのまま残していますが、新しく手を加えた部分には徹底的にこだわりました。


国内オフロードモデル初のVVA搭載
オフにもオンにも適した出力特性を狙った

最大トルクの発生回転数を下げたことに伴い、マフラーのエキゾーストパイプ形状を変更しています

エンジン設計:藤井
最大トルクの発生回転数を下げたことに伴い、マフラーのエキゾーストパイプ形状を変更しています。管長をできるだけ長く取って、低中速トルクが出る構造にしています。なおかつオフロードの走破性を妨げないレイアウトも意識しています。

管長の確保を両立したレイアウトにこだわりました

エンジン設計:藤井
エキゾーストパイプがエンジンから出て下に伸びていますが、オフロード走行に配慮した最低地上高の確保と、管長の確保を両立したレイアウトにこだわりました。また、今回チャコールキャニスターなどの補機類が追加され、エンジン外側にはみ出しています。こちらもなるべくオフロード走行を妨げない形状やレイアウトにしましたが、ここの取り付け位置も苦労したポイントです。

VVA(可変バルブ)は国内向けオフロードモデルでは初採用となります。YZF-R125などと同タイプですが、オフロードモデルとしての低中速パワーがありつつ、従来のオンロードスポーツと同様に高速寄りでもパワーを稼ぐことができます。幅広いパワーバンドを得られるため、日常使いのオンロードでもオフロードでも扱いやすい本格的なエンジン特性になっています。

125ccは小排気量になるので、どうしても高回転では頭打ち感が出てしまいます

エンジン実験:茂野
125ccは小排気量になるので、どうしても高回転では頭打ち感が出てしまいます。VVAを搭載することで高回転までしっかりストレスなく走ることに貢献していると思います。

VVAの詳細はこちらから>>

そして、オフロード走行にあるべきドライバビリティにこだわりました。冒頭のモデルコンセプトの説明にもありましたが、思い通りのライン取りを実現するためには、スロットルを開けた時に意図したタイミングでエンジンがついてくる必要があります。そこで、特に2次減速比やFIのセッティングに時間をかけて変更しました。

オフロードとのバランスを取ることも非常に難しかったですね

さらにこのモデルは、通勤・通学などオンロードでも使うので、オフロードとのバランスを取ることも非常に難しかったですね。スプロケットを何枚も試作して色々試しましたが、オフロードで楽しく走れて、通勤・通学でストレスなく巡航できることを目指しました。

エンジン設計:藤井
155ccからのエンジン変更点としてはエアクリーナーボックスもポイントです。性能とレギュレーションの両立のために、コンパクトな車体の中で可能な限りエアクリーナーを最大化して、なおかつメンテナンス性も考慮しています。

エンジン実験:茂野
バッテリーなどが移設される際に、エアクリーナーは押し出されてしまいがちです。一方で、オフロードの性能を生かすためにはエアクリーナーの容量が必要なので、実はWR155Rよりもエアクリーナーの容量を大きくしています。

そして、メンテナンス性も考慮しました。サイドカバーを外すだけで横からエアクリーナーが外せます。外した際に泥がダーティサイドへ落ちるため、整備性も向上しているんです。


ステアリングの重さはフロントホイールハブの剛性調整で解消

乗車感とデザインなどで相反することもあるので、事案ごとに調整しました

車体実験:中村(画像右)
乗車感とデザインなどで相反することもあるので、事案ごとに調整しました。相反関係の事象に対して、先ずは両立の可能性を探り、それが困難な場合にはWR125Rとしてどのバランスや選択が最適であるか、全体で目指すべきレベルや目標に対して議論をしてきました。

お客さまの期待値として

車体実験:鈴木
お客さまの期待値として"小排気量のオフロードバイクは軽量"というイメージがあると思います。実はWR125Rはそれなりに重量があります。そんな中、何がお客さまに求められているか考えた時に、やっぱり"乗りやすさ"が一番嬉しいんじゃないかと想像しました。
そのため、乗りやすさや扱いやすさに定評のあるWR155Rの性能を維持することを目標にしました。

2026年モデルWR125Rは各種レギュレーションに対応するため、従来のWR155Rから車体重量は増加しました

車体実験:鈴木
2026年モデルWR125Rは各種レギュレーションに対応するため、従来のWR155Rから車体重量は増加しました。例えばABS搭載によるブレーキディスクの大径化やヘッドライトLED化などになります。開発中にはフロント周りの重量が増えた影響によるハンドリングの重さという課題が発生しました。
これを解決するためにフロントホイールハブ剛性の調整を行うという方法で作りこみを行いました。剛性や外径の異なるものをいくつも試作して、WRのキャラクターを損なわないベストなバランスとなっています。

ヤマハは全てのパーツに意味を込めている

外装パーツにもこだわっています

車体実験:鈴木
外装パーツにもこだわっています。試作段階でデザインチームから出してもらったものに対して、我々が実際に乗り、テストしています。オフロードで走る格好をして実際の動きを再現させた時に、幅の広さやカドが立っていないかなど何度も何度も繰り返しトライしました。
オフロードバイクとしてのデザインと機能を両立するために、何度も形状を見直し、デザイナーと議論しながら造り込んでいます。

車体実験:中村
デザイナーは外装パーツのカタチ一つひとつにこだわりがある一方で、実験チームとしてはライダー目線で見てどうなるかという議論を行っています。
結果的に両方とも高いバランスで、モダンでスタイリッシュなデザインと走行性能が両立したモデルになったと思っています。

"試作して繰り返し繰り返し乗ってみる"がヤマハのいいところかなと思います。実際の形状を再現した部品を試作し、実験部門としてはライダーの視点、お客さまの視点で確認を行い、必要であれば走行テストを何度も繰り返しました。

車体実験:鈴木
外装パーツはテール以外、全て新作ですが、窪みひとつやアールの幅ひとつとっても全てデザインだけではなく、機能も確認して両立させているんです。

自由な動きが阻害されたりしていました

車体実験:中村
例えばシュラウドの間にある黒いパーツですが、試作段階では彫りが深かったので、どうしても足がはまり込んだり、自由な動きが阻害されたりしていました。
凹凸を減らす方向になるのですが、一方でデザイン視点でも重要な造形であったため、デザイナー/開発と一緒になってバランスを取りました。

前に動いた時でもヒザが離れにくい形状としています

車体実験:鈴木
シュラウド下側のヒザが当たる部分は、エッジに窪みがありますが、なるべく均一な面として、前に動いた時でもヒザが離れにくい形状としています。さらに前側は身長が高い人が乗ってもヒザが当たらないので"ここはデザイン優先"みたいなやり取りをしました。

足を後ろに引いた時ブーツがフレームとの間にはまってしまうことがありました

車体実験:鈴木
サイドカバーにしても前方の部分は、足を後ろに引いた時ブーツがフレームとの間にはまってしまうことがありました。ライダーが動けて自由度を制限されずに、ブーツが引っ掛かりにくい形状としています。

車体実験:中村
ナンバー付きのオフロードバイクはレイアウト上、どうしても積載スペースが少ないですが、レギュレーションで様々なパーツを積まなければなりません。どうしても車体が大きくなりがちですが、出来るだけライダーが自由に動けて遊べることに気を配りました。

メーター周りに関しても何度も試行錯誤しました

車体実験:鈴木
メーター周りに関しても何度も試行錯誤しました。オフロードモデルの中には、またがった時にブレーキホースでメーターが見えにくい場合があります。そこでブレーキホースの角度や留め方に工夫し、メーターを遮らない取り回しとしました。

耐久試験が終わった後でもきちんと機能し、前後に振れた時にもメーターを遮らないかをテストしています。こういう配慮が当たり前と思ってもらえるぐらい上手く仕上げています。なかなか気づいてもらえない部分かもしれませんが、しっかりお客さまの視点に立っていて、外装パーツの造りをはじめ、全てのものに意味を込めているんです。


より足が降ろしやすくなったシート

より足が降ろしやすくなったシート

どうしてもオフロードモデルとして表現すべき性能が抜け落ちてしまいます

車体実験:中村
"シート高は低い方がいい"という要望もありましたが、ある程度の高さがないと、どうしてもオフロードモデルとして表現すべき性能が抜け落ちてしまいます。慣れてきたら自信を持って次のステップに繋げてもらえるようなバランスにしました。

シート高はWR155Rの高さを踏襲しています。オフロードでの性能と、普段使いでの扱いやすさのバランスを取り、シート高を設定しました。
ちなみにシートにまたがって足を降ろした時に太ももがあたるカバーは新作になっていて、WR155Rより足が広がらず、素直に足を降ろしやすくなっています。


本格派もビギナーも遊べる1台に仕上がった

本格派もビギナーも遊べる1台に仕上がった

車体実験:郷野
オンとオフでは相反するドライバビリティや操安性がありますが、テストコースで走行して、WR125Rとしてどういったところを狙っていくかを意識しています。
オンロード寄りにすると、肝心なオフロードでネガが出てしまうので、バランスを取ることに苦労しました。

車体実験:中村
モデル的に"迷ったらオフロードで嬉しい方を選ぼう"とプロジェクト全体で決めていました。こだわって作り込みをしているので"ヤマハのオフロードモデル"として恥ずかしくないモデルに仕上がったと思います。

本格的にオフロードを走るお客さまも満足できるモデルであることを確認するためにSUGOコースでもテストしています

PL:片野
本格的にオフロードを走るお客さまも満足できるモデルであることを確認するためにSUGOコースでもテストしています。WR125Rの得意分野は、比較的フラットな林道や、イージーなオフロードコースといったシーンですが、本格的なコースでも走りが楽しめるレベルとなっています。

WR125Rならオフロードビギナーでも、気軽にアクセルを開けて気持ちよく走ることができると思います。オフロードコースに持ち込んで、ファインライドを気軽に楽しんだり、ちょっとしたジャンプで浮遊感を体験することもできます。

オンロードも楽しめるモデルです

まずはオフロードを楽しんでほしいというのが一番ですが、オンロードも楽しめるモデルです。毎日の普段使いも、仲間とオンロードツーリングも十分楽しめるので、いろんな用途に使って欲しいです。

オフロード走行をレジャーとして楽しんでほしいですし

オフロード走行をレジャーとして楽しんでほしいですし、見たことない景色を見たり、いつもとは違う道を走ってみたり、非日常を満喫していただければと思います。
いろんな用途に応えることができるので幅広くオートバイを乗ること自体を楽しんでもらえたら開発としてこれ以上嬉しいことはありません。

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いかがだったでしょうか。
エンジン、車体、足まわりなど車体全体でオフロードの走りを楽しむことを追求しながら、日常使いを両立させることにこだわって作り込みを行った2026年モデルWR125Rは1月30日発売です。

開発者の想いが詰まったWR125Rをぜひ店頭でご覧になっていただき、ヤマハオフロードが持つ本物の雰囲気をはじめ、フルサイズの車格、こだわった足つき性、自由度が高く動きやすいライディングポジションなどをご体感ください。

気になった方はぜひ、全国のヤマハ スポーツバイク取扱店へお越しください。

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実車をご覧になりたい方はぜひ、ご活用ください。

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それではまた。

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2025年12月19日
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