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基本的なルールとマナー

海での基本的なルールとマナーをご紹介します。

海上三法を理解しよう

道路には「道路交通法」があるように海には船舶の衝突を防ぐため3種類の「交通法規」(海上交通3法)があります。ここではそれぞれの法規について、目的と代表的な交通ルールについて簡単に紹介します。

海上衝突予防法

名前の通り、船舶の衝突を防止するためのもので、すべての海域(場所)での基本となるルールが定められています。代表的なルールには以下のようなものがあります。

横切り船の航法

2隻が互いに進路を横切り、衝突のおそれがあるときは、相手船を右舷側(船の右側)に見る方の船が相手船を避けて、後方を通過するようにします。もしくは速力を落として相手船が安全に通過できるようにしなければいけません。
一方、他船を左舷側に見る船は、針路・速力を保持したまま航行する義務があります。

行き合い船の航法

2隻の船が真向かいに行き合う場合で衝突のおそれがあるときは、互いに針路を変更し、相手船の左舷側(船の左側)を通過します。これが「右側通行の原則」です。

追い越し船の航法

2隻の船が同じ航路を航行している場合、他の船を追い越す船は、追い越される船の針路の邪魔をしないように左右どちらかを、十分な距離を離して安全に航行しなければいけません。

船の状況(運転不自由の船、漁業に従事している船等)による優先関係

AとBの2隻の船が横切る場合はBの船がAの船を避けますが、例えばBの船が漁労中(網などを引いている場合など)である場合は、Aの船ほど針路を変える自由度はありません。このように2隻の船の状態が異なる場合は、操縦の自由度の高い船が運転の不自由な方の船を避けると言う原則が適用されます。

これ以外にも、衝突防止のための細かいルールがあります。

海上交通安全法

海上交通が輻輳している水域や周辺には重要な港が存在し、大きな船なども航行する水域では、安全を確保するため「航路」が定められ、それぞれの航路について細かいルールが設けられています。

航路を航行する義務

全長50メートル以上の船舶は航路を航行する。

航路航行船の優先

航路を航行している船と航路を出入りしようとしたり横断しようとする船舶が出会い衝突の恐れがある場合は、航路を航行中の船舶が優先されます。

速力の制限

航路の定められた区間においては12ノット未満で航行する。

航路横断方法

基本的に航路を横切らないように航行する必要がありますが、止むを得ず航路を横切る場合は、航路にできる限り直角に、速やかに横断しなければいけません。

追い越しの禁止

航路によっては(幅、長さの狭い)追い越しが禁止されている航路もあります。

通行方法・通行帯の規定

潮流などの流れが早い場所に設定された航路では、順潮(潮の流れと航行する航行が同じ)な場合と逆潮(潮流に逆らって航行する)の場合で通行方法が変更することがあります。
また橋の下を通行する狭い場所で航路が設定されている場合、通行信号によって片側の航路を通行止めにするなどの交通規制が行われる場合もあります。
特別な定めがない限り、航路内での基本的には右側通行の原則が適用されます。

港則法

港内における「交通の安全」「港内の整頓」のため定められています。代表的なものには以下のルールがあります。

出航船の優先

航路を出入りしようとしたり、横断しようとする船舶は航路を航行中の船舶の針路を避ける。

右小回り、左大回り

防波堤などの突端や停泊船を右舷に見て航行するときはできるだけこれに近寄り、左舷に見て航行するときはできるだけ遠ざかって航行する。

その他、特定の港では港ごとの細かいルールがあります。

以上、海上における交通法規、ルールについて簡単にご紹介しましたが、基本となる「海上衝突予防法」のほか、海域によっては「海上交通安全法」や 「港則法」が優先的に適用される場合がありますので注意が必要です。

ボートに関連する、その他の法規

交通ルールに関しては世界共通ルール的な「原則」が存在しますが、その他の法律については各国毎に大きく異なるため、それぞれの国・地域に照らし合わせてどんな法律があり、その内容は何か?を整理して理解しておきましょう。

検査・航行区域・備品等に関する法律

ボートを航行する上で、船内に備えておくべき備品がきちんと揃っているかなどを確認し、そのボートが安全に航行できるようにチェックする、という物です。
ライフジャケットが定員分揃っているか、火災・浸水などの事故に備えた構造になっているか、消火器などが備え付けられているかなど、様々な視点から安全を担保するための規則が作られています。

操縦者に関する法律

ボートの扱いや交通規則などを全く知らない状態でボートに乗るのは危険なため、試験を受験して合格しないとボートが操縦出来ない国や、講習を受けるだけでも良い国など様々です。

荷物・旅客の輸送に関する法律

自分のボートで積載重量限度・定員の範囲で無償で荷物や乗員を輸送する際にはあまり難しい規程はありませんが、有料で荷物や旅客を輸送する場合には、様々な届け出や資格・検査・登録などが必要となる場合がありますので、十分に確認しておく必要があります。

ボートの登録に関する法律

小型船(総トン数●●トン以下など、その国毎に異なる規程がある)は登録も比較的簡便な物が多いようですが、有料(営業用)でレンタルしたり、チャーターする場合などは、個人で使用するのとは異なる申請・登録が必要であったり、プレジャーボートであっても国籍登録をする必要があったりします。

ボートの廃棄・リサイクル等に関する法律

プレジャーボートの大半はFRPで出来ており、FRPの廃棄は特殊な設備なども必要なため、ボートの廃棄方法については国別に様々なルールが定めれている場合があります。

海洋汚染防止に関する法律

海上に勝手にゴミを捨てたりエンジンオイルなどを排出するのは厳に慎まなければなりません。
長期間のクルージングなどで陸上に立ち寄らない場合など、原則としては全てのゴミは持ち帰るべきですが、どうしても船内に大量にたまったゴミの廃棄方法については法律で定められていたりしますのでしっかりと確認しておきましょう。

電波の発信等に関する法律

陸上でも同じ事が言えますが、大出力の電波を勝手に発信すると電波障害など、様々な悪影響を及ぼす可能性がありますので「電波法」などが各国毎に定められています。
陸上で使用できる無線機などが海上では使用できないなどのケースも考えられますので、十分に確認しておきましょう。

漁業の規制に関する法律

プレジャーボートで採取してはいけない魚介類や、採取方法、採取場所などが定められている場合もあります。

また上記の法規以外にも、特定の水域で定められた条例等のルールがあるエリアもあります。事前にマリーナ等で確認するようにしておきましょう。

ボートにおけるマナー

法規と合わせて、ボートを楽しむ上で知っておきたい「マナー」があります。基本的にはお互いを尊重して節度のある行動が求められるものです。以下はその一例です。

  • 船舶が頻繁に航行する場所でアンカリングやトーイングをしない。
  • 小船などの横を通過するときは、引き波の影響を極力受けないように留意して航行します。
  • 漁船や遊漁船が操業している時には、できるだけ距離をあけて航行するようにします。
    また、ポイントにアンカーを入れて釣りをしている漁船等の間に入り込んでアンカリングしたり、流し釣りをしている漁船等のコース上にアンカーを入れてボートを係船するのは、マナー違反というだけではなく、危険なので行わないようにしましょう。
  • 寄港地やビジターバースなどの係留用スペースを共用する場合もマナーを守った利用を心がけたいものです。
かかり釣りをしている漁船の間に割り込んでアンカリングしない。
流し釣りのコース上にアンカリングしない。
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