スマートキー開発秘話
- 2007年11月16日
小淵沢へのツーリングレポートで、実験開発グループの南雲も言っていましたが、スマートキーって本当に便利ですよね。
メイン電源の起動も、メイントランクのロック解除もスイッチを押すだけのワンアクション。実際に使っているオーナーの方はお分かりでしょうが、一度体験すると手放せなくなります。手前味噌で恐縮ですが、特に『マジェスティ』のスマートキーは便利な機能が詰まっていると思います。
ということで、今回はスマートキーについてコンポーネント開発部の吉澤に語ってもらいます。
はじめまして、吉澤です。
スマートキーの開発はかなり前から始めていて、いつでも実車に投入できる状態になっていました。あとは、「どの車に導入しようか?」と検討していたなかで、商品性、コンセプト、タイミングがピッタリ合致したのが『マジェスティ』。
でも、『マジェスティ』に最適なスマートキーシステムを作り出すのには苦労しました。電源のオンオフ制御に加えて、『マジェスティ』ならではの仕様を決めることが大切でした。たとえば、ユーザーに快適に使ってもらうための周辺機能、シートロックの解除といった機能です。
もっと具体的に言うと、ワンプッシュでメインスイッチを入れられる、メインスイッチがオンになるとモーター駆動でハンドルロックを解除する、といった機能などです。
また、グランドマジェスティで好評だった、携帯するキーの操作によるシートロックの解除とアンサーバック機能を、『マジェスティ』のスマートキーシステムにも組み込んで、使い勝手を良くしています。
ちなみに、スマートキーの「シートオープンスイッチ」を長押しするとシートロック解除、ダブルクリックするとアンサーバックします。(アンサーバックは、駐輪場などで自分の愛車の位置を確認するときに便利ですよ。)
「ロック/アンロック」スイッチにもご注目ください。
これはスマートキーを使用できる状態(アンロック)にするか、使用できない状態(ロック)にするかを切り替えるときに使用します。
「スマートキーはいつも使える状態にしておいたほうが便利なのでは?」と思う方もいらっしゃることでしょう。
実際、『マジェスティ』がスマートキーの所在を確認して認証するときの作動範囲は、ハンドルの中心から約0.8m。
▼イメージ図です。
ユーザーが乗った状態でないと認識しないようにしているのですが、電波は場所や状況によってごく稀に作動範囲を超えて飛んでしまうことがあります。
コンビニで買い物をしているときや、自宅と駐輪場所の距離が非常に近い場合など、電波が届いてしまう可能性がないとは言い切れない。もしものときのイタズラ防止のため、スマートキーをロックする機能も必要なのです。
またスマートキーは『マジェスティ』を動かすための重要な部品のひとつ。街中ならまだしも、ツーリング先などで電池切れになってしまっては大変です。
スマートキーの電圧が下がると、メインスイッチを入れたときにメーターのキーインジケーター(右下のオレンジ色のランプ)でお知らせする機能も備わっています。
通常起動したときは一瞬光るだけですが、電池の残量が少なくなったときはキーインジケーターが約20秒点滅するので、早めに電池の交換をして下さい。
再び小倉です。
なるほど、“もしも”の事態を避けるために様々な工夫がされているんですね。
オーナーの皆さんへ。
スマートキーの詳細は、お手持ちの取扱説明書の[3-1]のページ以降に記載されています。じっくり読んで、スマートキーを使いこなしてくださいね。
取扱説明書は、Webからもダウンロードできます。
マジェスティのカタログ請求はこちら。

- 2007年11月16日