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オフセットシリンダー

2011年11月16日

低・中速域での優れた扱い易さを引き出すシリンダー配置

  背 景  

通常、ピストンは燃焼時の圧力で押し下げられる際、シリンダーの側壁方向にも押し付けられる力が働き、この側壁方向への力はフリクションロスを生じさせています。このロスは特に低・中速度でのドライバビリティに影響する要素で、これを解消する仕組みがオフセットシリンダー(「オフセットクランク」とも呼ぶ)です。2010年モデルのYZ450Fでは低・中速域での扱い易さを引き出すポイントの一要素として採用しています。また、ヤマハ製品では250ccスクーター「MAJESTY」やアセアン向けのコミューター「T135」、その他一部の船外機エンジンなどで採用実績があります。

  仕組み・特徴  

オフセットシリンダーでは、燃焼時の最大筒内圧力時にピストンとコンロッドの傾きを少なくするように、クランクの中心とシリンダーをオフセットさせます。これによりフリクションロスを低減、燃焼で生み出される力を効率的に引き出します。オフセット量はエンジンによって最適な数値を設定しており、効果を狙いたい回転数域において、側壁方向への力よる摩擦力が最小となるようにオフセット量を設定しています。

2011年11月16日

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