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フューエルインジェクション(FI)テクノロジー

2011年11月16日

走りと環境性能を支える燃料供給システム

  背 景  

ヤマハは1970年代、「トヨタ7」(四輪レース車)開発の中で、ターボとFIの研究開発を行い、その実績を経て1982年「XJ750D」に二輪車として初のFIを採用、高出力と低燃費を実現しました。また1992年には欧州向けモデル「GTS1000」で三元触媒、O2センサーを採用したFIを実用化しました。
ヤマハはこうして大型二輪車からFI実用化を開始しましたが、その環境性能のさらなる広範化を照準にシステムの小型化の研究開発を行い、小排気量スクーターである2002年の「MAJESTY125FI」でヤマハ初の小型二輪車用FIを実用化しました。その後、一層の小型化や信頼性に優れるユニット化の開発を進めています。

  仕組み・特徴  

この中でヤマハは、各モデルの特性をいっそう引き出すFI技術を実用化。例えば、滑らかな特性を引き出す「サクションピストン併用FI」(02年型「YZF-R1」)、吸入空気量を制御するスロットルバルブを2系統とした「サブスロットルバルブ採用FI」('04年型「YZF-R1」)、中高速域で十分な燃料噴射量を確保する「ツインインジェクターFI」(「YZF-R6」の'06年型~、「YZF-R1」の'09年型~)などです。
さらにG.E.N.I.C.H.(ジェニック)思想に基づくスロットルバルブ制御の最新システムとして、ECUの演算によりモーターでスロットルバルブを作動させライダーの微妙な感覚に呼応するレスポンスを達成するYCC-T(ヤマハ電子制御スロットル)があり、これは'06年型以降の「YZF-R6」などに採用。さらにこれの進化形としてライダーの任意による走行モード変更機能なども実用化、環境性能とドライバビリティの高次元での両立に努めています。
また優れた環境性能(排出ガス浄化機能)を備えるFIにおいて、重要な機能を司るのがO2センサーです。排出ガス中の残留酸素濃度を検知し、その情報をECUに反映して供給燃料と空気の割合を常に最適化し良好な燃焼を作り出し、触媒による排気ガスの「還元・酸化」を促します。ヤマハはこのO2センサーや各センサー類の小型軽量化など、二輪車特有の技術開発を積極的に進めています。

2011年11月16日

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