YMJET-FI（ヤマハミクスチャージェット-FI）
- 2011年11月16日
小排気量スクーター・コミューター用の新FIシステム
背 景
環境性能と走行性に優れるFIの基本システムをベースに、小排気量のスクーター、コミューター向けとして、いっそうの燃費向上を具現化した新しいFIのシステムです。
〈YMJET-FI〉（ヤマハミクスチャージェット-FI）と呼び、台湾向け115ccスクーターの新製品「JOG CIAO（ジョグ・チャオ）」（2009年9月台湾で新発売）で実用化しました。
仕組み・特徴
YMJET-FIでは、燃焼室へ向かう新気の吸入経路を2ルートに分けるなどの機構により燃料粒子のかくはんを促し、優れた低燃費を実現しました。1）シリンダーヘッドへの直付けインジェクター、2）燃料噴射にエアアシストを加える副通路、3）2枚のスロットルバルブと、その制御機構を備えたスロットルボディーから構成されており、スロットル開度に応じ2枚のスロットルバルブの動きを制御し、新気の通路を変更する仕組みとなっています。
アイドリングから低中速度の低開度領域では、下流側（下図左側）スロットルバルブが閉じた状態で、新気は副通路からインジェクターの噴射口側近に送られ、燃料噴射にエアアシストを加えます。この効果で燃料粒子が微粒化（ミキシング）され、さらに燃焼室への混合気の流れを強化して優れた燃焼効率を達成します。開度が大きくなるにつれて、2つのスロットルバルブは開放状態となり、大部分の新気は通常通り主吸気通路から供給されます。〈YMJET-FI〉は比較的シンプルでコストを抑えた構造で、実用領域での燃費向上を提供します。
- 2011年11月16日
