アンカーでボートを停めよう
釣果を左右するアンカリングテクニックのポイントをご紹介します。
浅場で広いポイントをキャストして探る場合には、高度なテクニックを必要としません。
狭い根を直撃する釣りやコマセで魚を浮かせる釣りなどでは、アンカリングテクニックが釣果を左右します。
アンカーを落とすポイント
魚探で海底をチェックして、アンカーを落とすポイントを探ります。しかし「ここだ」と思う場所にアンカーを落としても、ボートはあっという間に風下に流されてしまいます。アンカーロープの長さや走錨距離(着底してからアンカーが効くまでの距離)を計算する必要があります。
潮の向きや強さ、コマセ(撒き餌)を使うか否かでも、ポイントに対するボートの位置が異なってきます。だからこそアンカーを落とすポイントが重要となります。
アンカーを落とす位置
基本的なコース設定は下の図で示す通りで、旋回時はウェイキ・ラインテンション・スピードが不安定になりやすいので、直線距離を長く取れるコース取りが望ましいです。
旋回時にはローラー(引き波の影響で残る波)がコース内に残らないように、あらかじめ決めたAとBの旋回ポイントを直線で結ぶ直線上を往復するコース取るようにします。これならローラーはコースの外に出て行くので、フラットで安定水面がキープできます。
旋回時の引き波の影響を軽減するには、旋回する前に、一旦逆方向に舵を切ってから、旋回を始めます。
アンカーの打ち方
アンカーは落としただけでは効きません。魚探や山立てでポイントを確認したら、真っ直ぐ風上に向かい、ロープと走錨距離を計算した位置にアンカーを戻すように操船し、海底に確実に食い込ませる必要があります。
アンカーが着底した直後は、アンカーロープが立った状態になり、水の抵抗でアンカーを浮かそうとする力がかかっています。いきなり強い力で引かないで、アンカーの着底を確認してから、ボートが下がっている間にアンカーロープに断続的なテンションを与え、アンカーを適切な向きに戻しながら海底に食い込ませ、アンカーロープの余分な弛みもなくすようにします。
アンカーが効いてから、当初のポイントに位置しているかを確認し、ずれているようならアンカーロープを出し入れして調整しましょう。
走錨距離は、アンカーの型や底質、アンカーチェーンの有無で変化するので、余裕を持ってロープの長さで調節してください。アンカーロープは、水深の2~3倍が適当と言われています。水深10mなら最低でも20m、アンカーからボートまでの水平距離は約17.5mとなります。
基本的なアンカリング
必ずポイントを確認して必要な距離を計算してからアンカーを落とすこと。最初は長めの距離をとってロープの長さで調節した方がよいでしょう。