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アンカリングの基本

アンカー装備の基本をご紹介します。

アンカーの特性を理解する

アンカーには様々な種類があり、タイプは同じでも改良や工夫を凝らしたものも含めると、それこそ数えきれないほどのアンカーがあります。この中から適切なアンカーを選ぶわけですが、それにはアンカーが持つ特性とそれに伴う長所や短所を良く理解しておく必要があります。
例えば、把駐力は強いがその形状から収納面で不便であったり、底質が砂泥地だとがっちり食い込むが、逆に岩礁帯だとまったく把駐しないアンカーであったりといったことです。

アンカーの第一の役割は確実に錨泊できるということです。とにかくボートをしっかりと留めておくための1本を選ぶ必要があります。したがって錨泊しようとする場所、もしくは自分がよく走る海域の水深と底質、それに収納までを考えて最初の1本のアンカーの形状を決めることが基本です。

主なアンカーの種類と各部の名称

ダンフォース型アンカー

小型船舶で最も多く使用されている錨の一つで、収納にあたっては比較的場所を取らず、フリュークの面積が大きくて錨効きもいいとされている錨です。取扱いに当ってはフリュークが動くことから油断しているとフリュークとシャンクの間に指を挟んで怪我をする事があるので注意が必要です。

フォールデング型アンカー

こうもり傘の様に折りたたむことができるので収納には一番適していますが、フリュークの角度との関係から同じ目方のストックやダンフォース型アンカーに比べるとその効率は低下すると言われています。しかし岩場などで引っ掛けて使用する場合にはダンフォース型に比して掛かりがよく、予備的なものとして積みこんでおくには最適なアンカーということができます。

アンカーの形状が決まったら重量を決める

同じタイプのアンカーでも重量が選べるようになっています。自分のボートに最適な重量のものを選び出すわけでが、確実にボートを留めておける重量のアンカーとなります。
大は小を兼ねますが、重ければいいというものではありません。重ければ重いほど揚げ降ろしが大変ですし、小型ボートであればあるほど収納しずらくなってしまいます。ボートをしっかり留められる最低限の重量のアンカーがベストな選択となるわけです。

アンカーのパンフレット等にはそのアンカー重量に対して、適合するボートの全長が表示されていますが、あくまで目安と考えましょう。この長さの船にはこの重さのアンカーを使用すると決まってるわけではありません。
同じ25フィートのボートでもフリーボードの高さや上部構造などの形状によって風圧を受ける面積や重量が異なってきます。風圧面積が広く、船体重量の重い方が、アンカーを引き起こそうとする力も当然強くなってきます。その判断がアンカー選びのポイントで、アンカリングしたい時にしっかりかからないアンカーは危険を伴うケースがありますから、自分のボートをしっかり考えた上で選択することです。
尚、小型船舶安全法において搭載しておくべきアンカーの重量、アンカーロープの太さと長さの基準が定められていますので、この基準を満たす装備の搭載は船長義務となります。
(小型船舶安全法 細則第5章)

アンカーチェーンとアンカーロープ

アンカーの重量は把駐力をだすために必要な要素ですが、錨泊の場合にはアンカーの重さそのもので効かすよりも、確実に海底と平行に寝かせて引っ張ることでフリュークを食い込ませて効かせることが大切です。
その方法としてアンカーとアンカーロープの間にチェーンを繋げ、そのチェーンの重さでアンカーを海底と平行に寝かせます。こうすることで、より軽いアンカーで把駐力を高めることができます。

たとえば7kgのアンカーそのものより、5kgのアンカーにチェーンを繋げて使用する方が効果的です。
さらにチェーンを長くして使用すると、錨泊中に波やうねりで船体が上下しても海底に横たわったチェーンがスプリングの働きをして、アンカーが起きにくくなったり、延ばすアンカーロープを、アンカーだけのときより短くできるなどのメリットもでてきます。
また、アンカーロープの長さは、アンカーチェーンを併用した場合で水深3~5倍程度は必要で、これはあくまでも通常の天候下における目安です。当然、荒天時は水深の5~10倍は必要になってきます。

錨を重くしてもロープ自体の長さは短くできませんから、錨そのものを重くするより、その重さの分だけアンカーチェーンを取り付け、現在のいかりの把駐力を100パーセント発揮させたほうが利口ということです。

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