教官が教える運転のコツ2
- 2006年2月10日
1月24日のエントリーでは、ヤマハテクニカルセンターの馬場教官にビッグスクーターの運転のコツを語ってもらいました。
今回はその続きで、路上におけるビッグスクーターの運転のコツを伝授してもらいます。
特に、すでに免許を持っていて、これからビッグスクーターを購入しようと思っている方は必見ですよ。
こんにちは、馬場です。
ビッグスクーターは、アクセルとブレーキだけで運転します。
今回はこの2つの操作についてお話しましょう。
まずはブレーキに関してですが、これは初めてバイクを運転する生徒さんでも上手に扱える特性を持っています。
それは前後のブレーキを手で操作できるということ、そしてビッグスクーターならではの車体特性のおかげ。
二輪車において理想のブレーキングは道路を車体が平行になったまま減速することです。フロントだけを使ったりして、リアが浮いてしまう、俗に言うジャックナイフのような状態になってしまうと非常に危険です。
ビッグスクーターがこのような状態になりにくいのはフロントフォークのストロークが短いこと、そして重心が後ろよりにあるからリアが浮き上がりにくいからなんです。
【参考】オートマチックワールド:AT免許を取ろう!:急制動
次は、アクセルについてお話します。
車とスクーター、同じATでも特性が異なることをご存じでしょうか?
車の場合、アクセルを開けなくてもドライブに入れた時点でユルユルと動きだします。
スクーターはアイドリング時には動力がつながっていません。
停止した状態からアクセルを開けると、ほんの少しのタイムラグがあってから加速していきます。
通常運転するときは全く気にならない、一瞬のタイムラグですが、極低速で運転する時には気を付けておいて欲しいんです。
例えば、細い路地などに入るとき。
ちょっと想像してみてください。
曲がろうと思った道が予想以上に狭い。もちろん安全のために十分な減速を行います。
アクセルを閉じ、ブレーキングを行う。
このとき、アイドリングに近い状態までエンジンの回転を下げてしまうと、動力が切れてしまいます。
この状態でアクセルを再び開けても、ほんの一瞬失速状態になることがあり、ふらつく可能性があるんです。
極低速で走行するときにだけ起こる現象ですが、このATならではのアクセル特性は頭に入れておいて下さい。
- 2006年2月10日