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往復バランサー採用小型CVTエンジン

2011年11月16日

オートマチックスポーツの世界を達成するCVTユニット

  背 景  

'01年モデルとして欧州で発売を開始した「XP500 TMAX」は、欧州の都市部を出発点に100~300kmの範囲を週末に2人乗りで快適に走行できる機能を新スタイルに具現化、スポーツコミューターとして幅広く支持を得ています。'08年型では新アルミフレーム採用などで走行性能を進化。
その「XP500 TMAX」の高い運動性能を可能とした専用開発のパワーユニットが、水冷DOHC並列2気筒・水平対向バランサー採用エンジンです。

  仕組み・特徴  

このエンジンの特徴は、全幅を小型設計とした点で、さらにクランク軸反対側にアルミピストンを持つ往復バランサー(水平対向バランサー)を装備して、振動を低減していることです。ヤマハ独創のこの往復バランサーは、運動部品を極力下部に配置してスペースの有効活用を図るとともに、1次・2次慣性力および偶力を理論上なくす理想的なバランサーです。さらに、専用開発のゴムベルトCVT(無段変速機/Continuously Variable Transmission)は、湿式多板自動遠心クラッチとの組合せで、滑らかな走行性を実現。このCVTユニットは、ドライブ軸の右側に配置するユニークな設計を行い、レシオ制御を減速前の小さなトルクを介して行い信頼性を向上。
さらにドライブ軸とピボット軸の同軸設計とするヤマハ独自のリアアーム(アルミ製)を採用。リアアーム支点軸とドライブ軸を同軸上としてコンパクト化を図ると同時に、リアアーム左側内部に配した2段連結掛けでサイレントチェーンが駆動を伝達する"2段連結サイレントチェーン"方式を採用しました。
アーム内のチェーンはオイルバス封入方式として、メンテナンスフリー化を合わせて実現しました。
これら既成概念にとらわれない独創の技術が、スポーツバイクを彷彿とさせる「XP500 TMAX」のアグレッシブな走りを生み出すメインフィーチャーとなっています。

2011年11月16日

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