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大排気量マシン用のOHVエンジン

2011年11月16日

ロープロファイルスタイルのクルーザーを具現化させるOHV

  背 景  

米国での新クルーザーの提唱として「エモーショナル・スピリット」をキーワードに'98年に誕生した「XV1600 Road Star」は、低いエンジン回転でのクルージング性能、加速感と鼓動感の愉しさ、しっかりしたハンドリングが人気となりました。その低重心、ロープロファイルスタイルのボディを実現した鍵のひとつが大排気量VツインOHVエンジンでした。

  仕組み・特徴  

OHVとは、吸排気バルブの駆動方式の一種で「オーバーヘッドバルブ」のこと。燃焼室上部(ヘッド)にバルブを設け、クランクシャフトの横からカムシャフトを経由してプッシュロッドを上下に動かし、これでロッカーアームを介して吸排気バルブを駆動させます。サイドバルブ方式に比べて燃焼室の形状を自由に設計できるのが特徴です。
またOHVでは、SOHCやDOHCと比べると、シリンダーヘッドにカムシャフトがありません。即ちヘッド回りの小型設計が可能となり、低回転に有利なロングストローク型のボア・ストローク設計を採用しても、エンジンの高さを低くできるメリットがあります。しかも高温となるヘッド回りの部品点数が少ないので、冷却性でも有利。このOHVのメリットを活かして実用化したのがヤマハの大排気量Vツインエンジンです。
「XV1600 Road Star」、「XV1700 Road Star」、「Road Star Warrior」、「XV1900A Roadliner」「XV1900CU RAIDER」などは全てこのOHVエンジンを採用して、ロープロファイルスタイルを達成。マシンの右サイドに見えるV型のプッシュロッドカバーは、ヤマハのクルーザー設計思想を示唆しています。

2011年11月16日

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