苦しいから楽しい? ツラいからやめられない? エンデューロのズブズブ沼に迫る!
- 2020年10月12日
先日、「2021年モデルのYZ450FX&YZ250FがエンデューロのデビューレースでWウィン!!」と紹介させていただきましたが、参加型のレースとしてここ数年、エンデューロが大人気です。
エンデューロレースと一口に言っても色々な種類があります。
代表的なものが、MFJ(日本モーターサイクルスポーツ協会)が公認・承認している、テスト区間でのタイムアタックで競うオンタイム方式の全日本エンデューロ選手権(JEC)
続いて、クロスカントリー方式の全日本モーターサイクルクロスカントリー選手権(JNCC)
そして、1周完走することすら難しいコースで競われるのに応募開始わずか15分ほどで参加枠が埋まってしまうという、CGCハードエンデューロ選手権です。
いずれのレースも出場するほとんどがサンデーライダーのみなさん。
年齢、性別、経験など、いろんなライダーが集結していますが、共通点は"オフロードLOVE♡"です。
車両はYZシリーズなど、オフロード競技用モデルが中心。2スト、4スト、85cc〜450ccまで多種多様。
参加するレースやクラスによっては、「SEROW」や「トリッカー」で挑戦している方も(チャレンジャーだ......)。
目指すは勝利か達成感か? それぞれが遊び心の中にメラメラと情熱を燃やし......
汗をかき、土にまみれ、ヘロヘロになりながらバイクを駆る、いや、押し歩き、引き起こすその姿に、羨ましさすら感じてしまうのです。
そんなみなさんがこぞって夢中になるエンデューロの魅力について、JEC、JNCC、そしてCGCの各レース会場で伺いましたので、ご紹介しましょう!
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まずは、JEC のリポートです!
【JEC参加のみなさん】
☆総合力が求められる競技
NAクラス#322田崎 一磨さん談:
「高見道さんというエンデューロに力を入れているショップの社長さんとの出会いがきっかけで、2019年からエンデューロレースに本格的に取り組むようになり、エリア選手権NBクラスでチャンピオンになったので、2020年からNAクラスに昇格」
田崎さん(後列左から2番目)談:
「エンデューロの魅力は、総合的な能力が求められるところでしょうか。ただ単に速く走れるだけでなく、精神力、忍耐力、そして他のライダーとの駆け引きなど、総合力が高められる競技だと思います。また、人として成長できる競技でもありますね」
☆ツラい状況を克服した達成感
ウイメンズクラス#202 高見 智代さん談:
「自然の地形を生かした色々なシチュエーションが楽しいですね。コンディションが悪くてハードなこともありますが、そんなツラい状況をクリアした時の達成感はひとしおです(笑)。もっといろんなコースを走ってみたいですね。
YZ125Xに乗っていますが、2ストロークのパワーと軽さが魅力で、結構カバーしてもらっています」
☆できなかったことができるようになる喜び
NBクラス#400 近藤 香織さん談:
「YZオーナーのサポートプログラム『bLU cRU』の特典の一つである『レーシングサービス』で、エンデューロ界のレジェンド・鈴木 健二さんにライディングのことはもちろん、マシンのセッティングやメンテナンスなど、色々アドバイスをいただいています。
エンデューロは、コースに石があったり丸太があったりして、できなかったことができるようになったり、うまく走れなかったコースを走れるようになることへの満足感がたまりませんね」
☆目指せ!bLU cRU賞!!
CWクラス#718村井 陽香さん談:
「セローに乗っていたのですが、オフロードを走ったことはありませんでした。時計屋さんに勤務しており、ある日お客さまとバイクの話で盛り上がって、それがきっかけでエンデューロレースに参戦しているショップ・コンセプトさんにお世話になるようになりました」
村井さん談:
「雨でドロドロのコースを走っていると、『なんでこんなことしているんだろう』と思うこともありますけど(苦笑)、走り終わった後の達成感がたまりません!
今はまだ賞典外クラスへの参戦なので、いつの日かbLU cRU賞対象レースにエントリーし、特典の一つであるbLU cRUクーポンをもらえるようになりたいですね」
☆ステップアップ可能な環境を整備。ふるってご参加ください!
JEC第2戦ルスツ大会競技監督・春木 久史さん談:
「エンデューロは、他者との戦いというよりは、自分との戦いでいかに実力を出し切るかの要素が強く、市民マラソンのような参加型レースです。全国でいろんな種類のレースが行われていますし、クラスも初心者からトップライダーまで、細かく分かれています。そんな多様性が支持されている一因でしょうね。
またJECでは、全日本格式のレースのほか、エリア選、ライセンスなしに参戦可能なLites(ライツ)の開催、さらにあらゆるレベルの方が参加可能なアカデミーとステップアップできる環境づくりに努めています。初心者でもIAクラスのライダーと同じコースを同じタイミングで走ったりするので、それも上を目指すきっかけになっているかもしれませんね」
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続いてはJNCCです。
【JNCC参加のみなさん】
☆広大なコースを走る爽快感、競う楽しさ、好成績を出す喜び
FUN-Cクラス・小山田 晃さん談:
「昔はサーキット走行を楽しんでいました。オフロードをはじめたのは6年前。スライドの恐怖感を克服するためでした。ところが、スキルがどんどん向上することが嬉しかったし、低いスピードレンジながら興奮とスリルを味わえることからハマってしましいました。
車両は、まずWRを購入。その後、YZも購入したのですが、YZ250FXが発売され、2019年モデルに乗り換えました。とっても乗りやすく、すぐに虜になりました」
小山田さん談:
「JNCCではFUN-Cクラスに出場。普段は絶対に走れない広大なコースをアクセル全開で走れるのは爽快。一時、怪我をしてレースから離れていたのですが、復帰した今年の開幕戦で優勝!
第2戦では2位と、多くのライバルたちと競う楽しさとともに、成績が出たときは最高の気分です。
実は、bLU cRUのメンバー登録をしていませんでした。レベルの高い人を対象にしていると思い込んでしまっていて......。2019年モデルは対象とのことなので、これから登録してたくさん特典をゲットしたいと思います」
☆親子揃ってオフロードにズブズブ(笑)チャレンジできることが魅力
FUN-GPクラス・瀧村 剛さん談:
「ずっとヤマハ党ですよ! 2ストブームの時はTZRとかね。周りがエンデューロを始めたり、息子がオフに乗りたいと言い出して、自分もオフの世界に入りました。面白くなって8年前、レースに出るためWR250Fを購入。2015年にはYZ250FXに乗り換えましたが、それを息子に譲って、僕は2019年モデルに代え、息子も今は2020年を購入してと、もうオフロードにズブズブです(笑)。
私は第2・3戦でFUN Aクラス2連勝で、息子は第2戦でFBクラスに出場してFUN Bクラスで優勝。今はCOMPに上がってCOMP -Rクラスでも優勝と成績も上々。もちろんbLU cRUメンバーに入っていますが、クラス毎に幅広く特典が出るため、親子ですでに12万円分のクーポン券をゲット! レースを続けるには部品やオイルを購入したり、エンジンのオーバーホールが必要になってくるので、本当に助かっています」
瀧村さん談:
「クロスカントリーの魅力は、下見こそしますが、ほぼ初見で長く険しいコースをどれだけ攻略できるか。実際はうまくいかないことが大半ですけど、自分がどこまでやれるか、チャレンジできることが一番の魅力です。48歳になりましたが、楽しんで乗れるので、これからも可能な限り続けていきます」
☆ハリのある日々が送れる
COMP-GPクラス・岩鬼 久重さん談:
「奥さんと一緒に林道ツーリングを楽しもうとオフロードを始めました。昔はロードレースをしていたので、競い合いたいと再びレースをスタート。最初はローカルレースでしたが、13年くらい前からJNCCに参戦しています。
僕は今、COMP-Aクラスですが、その上のAAクラスが目標。でも条件を満たすことができず10年間上がることができていません。現在51歳ですが、諦めずに目標を持って挑み続けられることは素晴らしいことですし、それに向けて練習するなど、JNCCのおかげでハリのある日々を送っています」
岩鬼さん談:
「最初、他メーカーに乗っていましたが、2年目からYZ125にスイッチ。さらにYZ250Fを購入し、YZ250FXが発売されたと同時に乗り換えました。やはりモトクロッサーベースなので、大きなジャンプも安心感があるなど、唯一モトクロス的な走りができる車両であり、今は2020年モデルのYZ250FXに乗っています。
bLU cRUメンバーにも入っています。セッティングやコース攻略のアドバイスなど、とても役立っていますが、まだトップ3に入ったことがなくクーポン特典はもらったことがありません。だからこそクーポンをもらうことも大きなモチベーションになっていますし、クラスでトップ3に入りCOMP-AAに上がれるようこれからもがんばります!」
☆ライダーそれぞれに楽しめる、幅広さ・奥深さを持ったモータースポーツ
JNCCのコメント最後は、渡辺 学選手です。
COMP-AAクラス渡辺 学選手談:
「エンデューロ、クロスカントリーの魅力は本当にたくさんあります。みんな仕事を持っていて、自分たちで時間やお金をやりくりしながら、できる範囲で楽しめるレース。成績にこだわる人もいれば、自分自身との戦い・チャレンジ、仲間や家族との交流の場であったり、それぞれ自分のスタイルで参戦できるところも魅力です」
渡辺選手談:
「今回2021年モデルのYZ450FXで出場しました。ニューモデルは当然よくできているし、ライダーをたくさんサポートしてくれます。とは言え、以前のモデルで楽しんでいる人もたくさんいるし、マシン性能だけでなくスキルや経験も重要です。
若い10代、20代が最新モデルに乗れば勝てるかというとそうではなく、僕も40代ですが、50・60代のライダーが古いマシンで戦っても勝てるし、楽しめます。いろんな意味で幅広さ、奥深さを持ったモータースポーツです」
渡辺選手談:
「ライダー一人ひとり、一つのレースの中にドラマができあがり、たくさんのエピソードが生まれるところも面白い。レースが終わった後、ネタが豊富すぎて、ライダー同士での会話が弾むわけです。だから、まだ躊躇している人がいるならば、手持ちのバイクを引っ張り出して、僕たちの仲間に加わってください。そして少しでも楽しめたなら、強力な最新モデルを購入し、さらに楽しんで欲しいですね」
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最後に、CGC初リポートです。
【CGC参加のみなさん】
☆自然の中を走る気持ちよさ、変化するコースを攻略する面白さ
さわやかクラス優勝・akahoriさん談:
「いろんなエンデューロレースに参戦しています。JECは、タイムを競うテスト区間で独りタイムアタック。攻め込んで一発勝負を決める楽しさがあります。JNCCは、他のライダーと競う楽しみ。そしてCGCは、困難を極めた難関コースを走破する楽しみ、とそれぞれに違うんです。とは言え根底には、自然の中を走る気持ちよさ、走るたびに変化するコースを攻略する面白さがありますね」
☆見てるだけで楽しいよ♫ 一度、会場に来てみてね♡
おひなさまクラス(女性限定)などに出場のみなさん談:
「スタッフのみなさんや、応援してくれる観客の方も含めて、みんなでワイワイ仲良く楽しんでいる空気感がいいです。バイクを倒しても気を使わずに乗れるし、CGCのレースはライダー同士助け合ったりして仲間になりやすい雰囲気もいいですね」
「練習をして今までできなかったことが、挑戦してできるようになる。1年前に比べたら自分も成長している!って実感できるんです」
「トライアルやモトクロス、FMX(フリースタイルモトクロス)にBMX(バイシクルモトクロス)など、いろんな人たちが一緒に走れるレースです。もちろんレース経験がなくても参加できます。CGCはレース参加の敷居も低いし、多様性が魅力です」
☆お祭り気分で楽しめます
さわやかクラス2位・鈴木 巧さん談:
「エンデューロレースで活躍している内山 裕太郎選手に影響を受けて始めました。CGCは目を三角にして本気で戦うJNCCと違って会場の雰囲気もいいですし、レースというよりお祭り感覚ですね。とは言え、優勝したakahoriさんに勝てずに悔しいです!!!」
☆新しい世界を見せてくれる
さわやかクラス・紫春@うささんさん談:
「ハイスピードのレースと違って、自然の中をがんばって進む感じがいいですね。オフロードバイクは、いろんな場所に行けるし、こんなところに行ってみようとチャレンジする気持ちになれます。がんばれば今までみたことのない景色にも巡り会えます。
また年代を超えた仲間と巡り会え、ともに過ごすひと時も替え難いものです」
☆バイクを通じた仲間づくり
ゲロゲロクラス出場の納豆Kさん、サカオニbotさん、tnkさん談:
「レースに参加して走るだけでなく、仲間と一緒にご飯を食べて、近場のお風呂に入りに行って、という一連の行為が楽しいですね。またオフロードバイクは、自分でマシンを操っている感があり、バイクに乗っていること自体が楽しいです」
☆バイクを押して引き起こしているうちに気持ちよくなる!?
CGC 実行委員会代表・Motorcycle Shop ADVENTURE・藤江 道泰さん(一番左)談:
「参加されるみなさんが、走れそうで完走できないくらいのギリギリのレベルを見極めてコースを設定しています。この会場は雨に降られることが多く、参加台数120台のうち3時間で1周できたのは4人というレースもありました(笑)」
藤江さん談:
「バイクを押して引き起こしているうちになんだか気持ちよくなってしまうみたいですね。レースだけでなく、この会場に来て仲間に会ってレースの後も楽しんでいるようです。最近、20代の若い参加者が多く、レース開催前後2週間くらいはSNSで盛り上がっていますね」
藤江さん談:
「ハードエンデューロならではの"しあがる(バイクを起こし押して全身疲れ切り、体力を消耗しきってどうにかバイクに座っていられるような状態を指す)"とか"タマイチ(魂を込めて1周すること。しあがった状態で、這うようにしてどうにかフィニッシュラインを超えること)"というワードも生まれているんですよ」
☆興味のある方、お気軽にお声掛けください!
鈴木 健二選手談:
「モトクロスが整地されたコースを走るのに対し、エンデューロは、ガレ場や轍に木の根っこなど、何があるのか分からないようなコースを走ります。時々コースにライダーが立っていたり、マシンが停まっていることも。状況は常に変化していて、対応力が求められます。
モトクロスのレースでいくら速くても、エンデューロで速いとは限らないんです。全く別の世界。僕自身、最初のエンデューロレースでは周回遅れになるほどでした(苦笑)。悔しくて、その後、色々勉強したり、工夫したりしましたね。
今回のCGCは久々に雨が降らず、いいコンディションで1周走りきれた人も多く、出場したかいがあったのではないでしょうか?」
鈴木選手談:
「世界選手権と同じルールで行い、競技性の高いJECに、みんなで一斉にスタートして決められた3時間をいかにコントロールするかのJNCC、そしてとにかく参加することが楽しいCGCと、エンデューロレースと言っても本当に幅広く、色々な種類があります。参加しているライダーもモトクロスやトライアル経験者、全くレース経験なし、初心者からベテランまで、年齢もさまざま。そんな多様性が魅力でもあります」
鈴木選手談:
「bLU cRUの特典の一つであるレーシングサービスとして、JECとJNCCを担当しています。セッティングに困った、各コースに適した乗り方など、可能な限りアドバイスさせていただきますので、会場で困ったことがあればお気軽にご相談くださいね。
身近にエンデューロをしている人がいなかったり、興味があってもどう始めたらいいのか迷っている人など、SNSでダイレクトメッセージなど、直接ボクに相談してもらって構いません。エンデューロレースの楽しさ・面白さをもっと広げていきましょう!」
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どうです、かなり深くて抜け出しにくい面白そうなオフロード沼でしょう。
とは言え、ちょっと土にまみれてみたくなりませんか?
JECとJNCCのレースはまだまだ続きますので、一度、観戦してみてくださいね。
【2020 MFJ全日本エンデューロ選手権(JEC)】
10月24日〜25日:第3戦いなべモータースポーツランド
11月21日〜22日:第4戦スポーツランドSUGO
【2020 全日本モーターサイクルクロスカントリー選手権(JNCC)】
11月8日:第6戦ワイルドボア鈴蘭(岐阜・鈴蘭スキー場跡地)
11月29日:第7戦AUTUMNハリケーン(大阪・プラザ阪下)
12月20日:第8戦EDXオフビ(埼玉・オフロードヴィレッジ)
【bLU cRUのご紹介】
みなさんのコメントにちょくちょく登場した「bLU cRU(ブルー クルー)」は、オフロードを愛し、刺激的な日々を過ごすヤマハYZオーナーのみなさんのオフロードライフに寄り添い、さらに豊かにするため、2016年6月に生まれたサポートプログラムです。
メンバーになっていただくと、以下のような特典があります。
◎2021年モデル購入メンバー限定特典
2021年モデルをご購入いただいたbLU cRUメンバーの方に、もれなくYAMALUBE製品(ヤマハ純正オイル、ケミカル)の購入に使える1万円分(税込)のクーポン券を贈呈。
◎bLU cRU賞
対象レース・クラスで1~3位を獲得したメンバーに「bLU cRU賞」として1位:3万円、2位:2万円、3位:1万円のbLU cRUクーポンを贈呈いたします。
◎レーシングサービス
モトクロス地方選手権、JNCC、JECの各レース会場で、セッティングやライディングのアドバイス、部品貸与を行います。
◎モトクロスライディングスクール
ヤマハ主催のライディングスクールに特別価格でご参加いただけます。
※主にモトクロス地方選手権参戦ライダーが対象です
◎リザルト掲載
bLU cRU賞の対象となる全レース・クラスにおいて、トップ6に入ったbLU cRUメンバーの順位とお名前をサイト内に掲載します。
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- 2020年10月12日