2024年の全日本選手権を振り返る! 皆さまのベストトピックスは岡本選手の初タイトル? ジェイ選手の2連覇? それとも...
- 2024年12月23日
2024年もあと僅かとなりましたがいかがお過ごしですか? この年の瀬にあたり、ヤマハファン、レースファンの皆さまとともに、今年の全日本選手権を写真とともに振り返っていきたいと思います!
まず全日本ロードレース選手権には、YAMAHA FACTORY RACING TEAMからJSB1000に、#1中須賀克行選手と#2岡本裕生選手が参加
マシンは2015年の登場以来、ファクトリーチューンにより熟成に熟成を重ねた「YZF-R1」。
早速ですが、ロードレースの今年最大のトピックスは、なんといっても岡本選手が最高峰クラスJSB1000で自身初となるチャンピオンを獲得したことでしょう!
ちなみに、ヤマハとしては2018年からJSB1000で7連覇中(岡本選手1回、中須賀選手5回、野左根航汰選手1回)です!
第3戦スポーツランドSUGOでの優勝を皮切りに一気にブレイク。
その後も、絶対王者でチームメイトの中須賀選手とのバトルを幾度となく繰り広げ、勝ち切り、多くのファンの心を揺らし続けたのです。岡本選手は「中須賀選手の走り、私生活まで多くを学びながら成長させてもらった」と話していますが、この切磋琢磨できる環境こそが新チャンピオン誕生には欠かせなかったのでしょう。
欧州メーカーを駆る同世代のライバルとの激闘も、今シーズンの大きな見どころとなりました。
そして中須賀選手もその実力を存分に発揮。開幕4連勝と最終戦までもつれ込んだ首位攻防戦は見応え満点でしたね。
特に開幕からのスタートダッシュは圧巻で、若手がグングンと伸びてくる中、その若手からも貪欲に学んで走りを進化させ優勝を重ねたのです。
最終戦鈴鹿のレース2は、岡本選手と同ポイントで並び、勝てばチャンピオンという状況。かつて、ここまで緊迫した最終戦はあったのでしょうか?
中須賀選手はこのレース2、トップ争いの中で転倒してしまいましたが、逆転を狙い果敢に攻め続けたその姿もまた、ファンの皆さんの記憶に残っていることでしょう。
ロードレース最後のトピックスは、岡本選手のスーパースポーツ世界選手権への挑戦です。岡本選手の海外挑戦に多くのファンがざわつきましたね。ちょっぴり寂しいですが、来シーズン、日本チャンピオンが世界を相手にニューモデル「YZF-R9」で挑戦する姿は必見です!
さて、写真は最終戦でのサンクスステージの様子ですが、この鈴鹿に限らず、すべてのサーキットで多くのファンが駆けつけたくさんのご声援をいただきました。本当にありがとうございました!
続いては全日本モトクロスです。こちらはYAMAHA FACTORY INNOVATION TEAMから#1ジェイ・ウィルソン選手と#12渡辺祐介選手がIA1に参戦。
マシンはファクトリーチューンが入った「YZ450FM」で参戦しました。
モトクロスのトピックスは、やはりジェイ選手の最高峰2連覇達成です。2022年のIA2のタイトルを合わせると全日本3連覇!
シーズンでは11勝をあげる圧倒的な勝利となりましたが、ライバルたちの成長もあり、「レースウィーク以外も含め、チームとして、個人としてたくさんのチャレンジをしてきました」と言うように、簡単ではないシーズンを過ごしたのです。
それでも最終的には合計16回の表彰台(優勝11回、2位3回、3位2回)はすごい成績です。
そしてもう一人のファクトリーライダー、渡辺選手は開幕戦で大怪我をしてしまいましたが、約6ヵ月間にわたる治療とリハビリを終え第6戦で復活。大きな感動を呼びました。
レースでは、万全ではない状態から徐々にレース感を取り戻して順位を上げ、最終戦の地元SUGOでは6位入賞を果たしてシーズンを終えています。
そして最後はIA2を走る若手の成長。YZ250Fを駆る中島漱也選手が2020年の国際A級昇格から5シーズン、ついにチャンピオンを獲得したのです。
チャンピオン争いは最終戦までもつれ込みましたがヒート1で勝利。プレッシャーのかかる中で強さをみせ、シーズンではトータル9勝をあげ自身初となるチャンピオンを決定しました。
この結果、IA1のジェイ選手、IA2の中島選手、さらにIBOPENで松岡力翔選手がチャンピオンを獲得したことから、ヤマハ(YZ)は全日本モトクロスで三冠達成となりました。
写真は最終戦SUGOでのサンクスステージ。今年もコースサイドでたくさんのフラッグが揺れ、大きな、大きな声援をいただきました。その声はライダーたちにしっかりと届いています。本当に力になりました。
最後は、全日本トライアル選手権。今年は、電動トライアルバイク「TY-E」で全日本チャンピオン獲得を目指す3年計画の2年目でした。ライダーはYAMAHA FACTORY RACING TEAMの#3黒山健一選手を筆頭に、#2氏川政哉選手、#4野崎史高選手が参戦。
マシンは3台ともに電動トライアルバイク「TY-E 2.2」です!
シーズンでは前半戦に大きな出来事がありました。第3戦もてぎ大会、なんとTY-Eが表彰台を独占したのです。これによりTY-Eは、最高峰クラス IAスーパーで史上初となる優勝を獲得した電動車としてその名を歴史に刻み、同時に氏川選手が初の優勝者となったのです。黒山選手は2位、3位には野崎選手が入り、TY-Eはついにエンジン車を超えたのです。
続く第4戦北海道でも氏川選手が優勝!
一方の黒山選手は優勝こそありませんでしたが最終戦までに4度の2位、4位が1回、5位が1回と安定した成績を残し、ランキングトップの小川友幸選手(ホンダ)に3ポイント差の2位で最終戦City Trial Japanを迎えました。
その最終戦は、大阪市のど真ん中、中央公会堂前中之島通りに作られた人工セクションが舞台。
ここで、ランキングトップ3による三つ巴の接戦が繰り広げられた結果、黒山選手は3位、氏川選手は4位となりチャンピオンには一歩及びませんでしたが...
黒山選手がヤマハライダーで最高のランキング2位としシーズンを終了。電動車での初のチャンピオンはチャレンジ3年目となる2025年に持ち越しになったのでした。
チャンピオンに届かず悔しさでいっぱいでしたが、ファンの皆さんがともに悔しがってくれました。さらにレース終了後にはリベンジを誓うライダーたちを、たくさんの笑顔で励ましてくれたのです。
駆け足で振り返ってきましたが、いくつのシーンが思い浮かびましたか?
さて、最後に2025年シーズンのスケジュールをご紹介して終わりにしたいと思います。来年もぜひサーキットでお会いしましょう!
全日本ロードレース選手権
第1戦 4月19-20日 栃木県 モビリティリゾートもてぎ
第2戦 5月24-25日 宮城県 スポーツランドSUGO
第3戦 6月21-22日 茨城県 筑波サーキット
第4戦 8月23-24日 栃木県 モビリティリゾートもてぎ
第5戦 9月13-14日 大分県 オートポリス
第6戦 10月4-5日 岡山県 岡山国際サーキット
第7戦 10月25-26日 三重県 鈴鹿サーキット
全日本モトクロス選手権(暫定)
第1戦 4月13日 熊本県 HSR九州
第2戦 4月26-27日 宮城県 スポーツランドSUGO
第3戦 5月17-18日 埼玉県 オフロードヴィレッジ
第4戦 5月31日-6月1日 調整中
第5戦 6月14-15日 広島県 世羅グリーンパーク弘楽園
第6戦 9月20-21日 奈良県 名阪スポーツランド
第7戦 10月18-19日 埼玉県 オフロードヴィレッジ
第8戦 11月1-2日 宮城県 スポーツランドSUGO
全日本トライアル選手権(暫定)
第1戦 4月13日 愛知県 キョウセイドライバーランド
第2戦 4月27日 大分県 玖珠トライアルヒルズ
第3戦 6月8日 栃木県 モビリティリゾートもてぎ
第4戦 7月13日 北海道 わっさむサーキット ※調整中
第5戦 9月7日 広島県 灰塚ダムトライアルパーク
第6戦 10月5日 宮城県 スポーツランドSUGO
第7戦 10月26日 和歌山県 湯浅トライアルパーク
第8戦 調整中 シティ・トライアル・ジャパン
来る2025年はヤマハ発動機の創立70周年、同時にレース活動も70周年を迎えます。
全日本だけでなくMotoGPや鈴鹿8耐も含め、もっともっとパワーアップしてファンの皆さんに勝利を届けたいと思います。引き続き、ご声援をお願いします。
それでは、2025年も日本全国のサーキットやコースで、ファンの皆さまにお会いできることを楽しみにしています! 1年間、ご声援をありがとうございました!
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