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クロスオーバーテイストを取り込み進化した2026年モデルTRICITY155/125のデザインを紹介します!

2025年9月9日
こんにちは。ヤマハ発動機販売 田邉です。
デビュー以来初の大々的なデザイン変更を施し、スタイリッシュに進化した2026年モデル「TRICITY155/TRICITY125」が本日同時にリリースされました。


安心感あるフロント2輪+リア1輪のLMWメカニズムはそのままに、フロントフェイスや前後カウルを一新し、より洗練された雰囲気となりました。

安心感あるフロント2輪+リア1輪のLMWメカニズムはそのままに、フロントフェイスや前後カウルを一新し、より洗練された雰囲気となりました。Y-Connectをインストールしたスマートごんと車両をBluetooth®で接続することでTurn By Turnナビゲーションを表示できるTFTカラー液晶ディスプレイや、トラクションコントロール※などの機能も新たに採用され気軽にどこへでも行ってみたくなるモデルに進化しました!
※トラクションコントロールシステムはTRICITY155のみ
※Bluetooth®はBluetooth SIG, Incの登録商標です。

今回は、TRICITY155/125のこだわりのスタイリングについてデザイン担当者に話を聞きましたので紹介します。

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2026年モデル TRICITY125/155(写真右から)

2026年モデル TRICITY125/155(写真右から)
・デザイン企画: MS開発部 多々良 涼
※当時はデザイン企画を担当
・デザイナー:プロダクトデザイン部 太田 充昭
・カラーリングデザイン:プロダクトデザイン部 山崎 伯晃


環境変化を考慮し、「安心感」あるコミューターを追求

TRICITY155/125が発売されてから初の大々的な外装チェンジを行いました。

デザイン企画:多々良
TRICITY155/125が発売されてから初の大々的な外装チェンジを行いました。具体的にはヘッドランプまわりやサイドカバー、テール周辺を刷新し、TRICITY300で採用している逆台形シルエットを採用しているほかに、スポーティさとスピード感を想起する水平基調のスタイリングを採用しています。

近年の社会情勢の変化に伴い、公共交通機関に代わる移動手段として、よりパーソナルな移動手段であるコミューターの注目度が高まりました。また、近年4輪ではSUVセグメントなどのスポーティかつ安心安全性を両立した製品の人気が高い傾向があり、3輪であり軽快なライディングが楽しめるTRICITYは相性が良いのではないかと社内で議論しました。
そのコンセプトを取り入れることにしたのですが、本格的なSUVやクロスカントリー的なスタイリングだと、コミューターのTRICITYにはやりすぎ感が出てしまわないかという葛藤がありました。
そこで、あえて本格的な雰囲気を抑え目にした親しみやすいコンパクトなクロスオーバーテイストのデザインの方がTRICITY155&125には好ましいと考えました。

よりマッシブでパワフルなデザインを意識

よりマッシブでパワフルなデザインを意識

デザイン企画:多々良
デザインコンセプトは"A Lively Crossover! in my life"です。クロスオーバーらしい力強くスポーティで街中に溶け込むスタイリッシュな外観を追求しました。

キーワードとしては、トリシティの系譜を感じる"Lineage of "Tricity"、安定感を訴求し、機動性を両立するデザインとして"Stable and sporty crossover styling"、利便性や安心感につながる進化した灯火器類がしっかり統合された"Integrated safety devices"を掲げました。

TRICITY300とスタイリング全体のアイコンは共通ですが、TRICITY300はどちらかと言えばより優雅さと洗練さを、TRICITY 155&125はよりマッシブでパワフルさを感じるデザインにして、シリーズでの明確な距離感と共通性を両立させました。

TRICITY300とスタイリング全体のアイコンは共通ですが、TRICITY300はどちらかと言えばより優雅さと洗練さを、TRICITY 155&125はよりマッシブでパワフルさを感じるデザインにして、シリーズでの明確な距離感と共通性を両立させました。

とはいえ、コミューティングの用途で使われる際、力強いデザインだとしても大きすぎると街中では使いにくくなると思いますので、できるだけコンパクトさを維持することを目指しました。


3Dデザイン技術を駆使して立体的な造形を実現

Accelerating Core</strong>3Dデザイン技術を駆使して立体的な造形を実現

デザイナー:太田
今回のデザインでは実物を見ていただくと立体感が強調されているのがわかります。これは近年取り組んでいる3Dスケッチの恩恵が大きく、通常はサイドビューを中心とした2Dスケッチでデザインを行いますが、初期段階から3Dでデザインすることより内部構造と整合を取りながら、あらゆる方向からデザインが可能なため、シームレスで立体感のあるデザインが可能になります!

TRICITYならではの苦労と言えば、フロント二輪という特殊な機構ですね。

TRICITYならではの苦労と言えば、フロント二輪という特殊な機構ですね。タイヤの動く軌跡が独特で、ストロークも大きいですし、この特殊な機構との干渉を避けるデザインは非常に難しいポイントです。これも3Dデザインなどを駆使しながら立体的に造形することで解決しています。

多々良さんが説明したクロスオーバーテイストを表現するために採用した手法の一つがフェンダーモールです。

デザイナー:太田
多々良さんが説明したクロスオーバーテイストを表現するために採用した手法の一つがフェンダーモールです。傷つきが目立ちにくくボディを守るブラックのPP(樹脂)パーツがフロント/リアの足回りを囲う形状にすることで、クロスオーバーテイストの表現に一役買っています。

フロントフェイスのLEDポジションランプは新作で、2025年モデルYZF- R3 &R25などとリレーションを図り、サイバーさやデジタルな雰囲気のヤマハ顔を作り上げました。

デザイナー:太田
フロントフェイスのLEDポジションランプは新作で、2025年モデルYZF- R3 &R25などとリレーションを図り、サイバーさやデジタルな雰囲気のヤマハ顔を作り上げました。あわせてLEDフラッシャーや、メーターには新しいTFTカラー液晶ディスプレイを採用しました。


最新トレンドを採り入れたスタイル、
グラブバーは四輪車のルーフレールをイメージ

最新トレンドを採り入れたスタイル、グラブバーは四輪車のルーフレールをイメージ

デザイナー:太田
こだわったところは全部と言いたいところですが、特にヘッドランプまわりはこだわりました。10年前のスクーターのデザインはもっと平面的なんですが、新型TRICITY155/125は、部品同士が篏合(かんごう)するデザインになっているんです。2025年モデルMT-07でも篏合という表現はご紹介していますが、近頃のデザインではトレンドになっている手法の一つです。
そういった最新のデザインを取り入れるため、色々と造形的な工夫をしました。

そういった最新のデザインを取り入れるため、色々と造形的な工夫をしました。

MT-07デザイン紹介記事はこちらから>>

従来モデルのフロントフェイスは、ヘッドランプ形状のY字ラインが強調されて少し面が広い印象でしたが、2026年モデルはフロントフェイス自体を持ち上げることでより軽快さを実現できたので、それを狙ってデザイナーの太田さんに頑張ってもらいました。

デザイン企画:多々良
従来モデルのフロントフェイスは、ヘッドランプ形状のY字ラインが強調されて少し面が広い印象でしたが、2026年モデルはフロントフェイス自体を持ち上げることでより軽快さを実現できたので、それを狙ってデザイナーの太田さんに頑張ってもらいました。フェンダーも独立して、足回りが一段と強調されていると思います。
個人的にはフェンダーからヘッドランプに食い込むダイナミックな造形が力強くて魅力的だと思います。

新しくなったリアサイドカバーは、従来モデルより太くなり、リッチなボリュームが表現されています。

デザイナー:太田
新しくなったリアサイドカバーは、従来モデルより太くなり、リッチなボリュームが表現されています。後ろから見た時に横幅があるほど四輪車っぽくて見えて、威張りが効くポジティブな印象がありますが、普段の街中で使うサイズに収めるため、できるだけコンパクトに見せつつ、存在感はそれなりに出すという、相反する部分の造り込みやバランスを取るのにとても苦労しました。

グラブバーは四輪車のルーフレールをイメージしましたよね。

デザイン企画:多々良
グラブバーは四輪車のルーフレールをイメージしましたよね。

デザイナー:太田
クロスオーバーという話があったので、もうちょっとファンクショナルな見映えにするため、ルーフレールのイメージでグラブバーをデザインしました。
ちなみに、グリップの裏側には黒いカバーを追加しています。普通はボディカラーと同じ色になってしまいますが、しっかり裏側まで気を配ってカバーを追加しています。
こういうデザインはヤマハの中ではかなり珍しいと思います。

クロスオーバーモデルってプロテクターとボディ色のコントラストが特徴だと思っています。

デザイナー:太田
クロスオーバーモデルってプロテクターとボディ色のコントラストが特徴だと思っています。樹脂などを組み合わせて、全体的に"絡める"ようなスタイリングにしています。そこも今回こだわったポイントなんです。


知恵と工夫で穴を開けずにトップケースを装着可能に

従来モデルはアシストグリップに穴を開け加工しないとトップケースを装着できませんでした。

デザイン企画:多々良
従来モデルはアシストグリップに穴を開け加工しないとトップケースを装着できませんでした。少しでもお客様の利便性を向上することとカスタマイズの世界を広げたいという目的で実現しました。今回は特別な加工なしでトップケースのプレートを装着できるようになりました!

リア周辺の外装は、機能とデザインを兼ねています。リアキャリアは樹脂プレートを備えていて、カバーを取り外せば、穴あけ加工不要でトップケースのプレートを装着できます。

デザイナー:太田
リア周辺の外装は、機能とデザインを兼ねています。リアキャリアは樹脂プレートを備えていて、カバーを取り外せば、穴あけ加工不要でトップケースのプレートを装着できます。
なお、このモデルは車両本体のデザイナーがアクセサリーも一緒にデザインしているんです。アクセサリーも車両のデザイナーが行うことでTRICITYとしての統一感のあるデザインができるんです。
もちろん、標準装着のキャリアにはしっかり物を載せられますし、スリムに見せるため裏側の造形もこだわっています。

デザイナー:太田
クロスオーバーという話があったので、もうちょっとファンクショナルな見映えにするため、ルーフレールのイメージでグラブバーをデザインしました。
ちなみに、グリップの裏側には黒いカバーを追加しています。普通はボディカラーと同じ色になってしまいますが、しっかり裏側まで気を配ってカバーを追加しています。


125クラスでは最も豪華なエンブレムを採用し、質感をさらにアップ

Accelerating Core</strong>125クラスでは最も豪華なエンブレムを採用し、質感をさらにアップ

カラーリングデザイン:山崎
2026年モデルTRICITY155&125は、タッチポイント(ユーザーとヤマハとの接点)の質感を上げることにこだわっているんです。実は、音叉マークエンブレムはすべて従来モデルからアップデートしていて、フロントサイド、テールトップ共に立体感のあるABS樹脂製のモノを採用しています。豪華さと造形とのバランスを取りながら、それぞれサイズも一回り大きくなってます。

TRICITYのロゴも今回新作して、全体の質感アップを心がけました。今回のモデルチェンジではTFTディスプレイなどの最新装備が備わっています。ロゴマークを従来型より薄く設計し、モダンで洗練した印象を強めることでそれらとの調和を図っています。

※写真上側が従来モデル、下側が2026年モデルのロゴとエンブレム。

※写真上側が従来モデル、下側が2026年モデルのロゴとエンブレム。


デザイナー:太田
エンブレムはデザイナーとしてもこだわった部分です。このクラスで、ここまで豪華なエンブレムを二つも使っているモデルって実はないんですよ。
見ただけで違いは一目瞭然ですよね!

言い忘れましたが、細かい部分でスクリーンの内側にETCのアンテナを付けられるように平坦な部分をデザインしています。あくまで155用のためのデザインにはなりますが。

デザイン企画:多々良
歴代のモデルを比較検討し、色々変更したいと思っていたポイントをアイデアとしてたくさん出させてもらいました。

デザイナー:太田
プロジェクトメンバーはヤマハらしい、よい方たちばかりでしたね。商品企画も開発もコミュニケーションがすごく取れていて、非常にやりやすかったです!


カラーリングも10余年で進化、新型でちょうどハマる色に

カラーリングは、マットライトグリーン、ホワイト、マットグレーの3色を設定しました。

カラーリングデザイン:山崎
カラーリングは、マットライトグリーン、ホワイト、マットグレーの3色を設定しました。
フロントフェンダーのグラフィックに関しては実は「新作したい!」という裏話しがあって、結構な枚数のスケッチを書いたのですが、結果的に従来モデルを継承しています。このグラフィックの考え方を私たちはすごく大切にしていまして、上部にレイアウトされたパラレログラムリンク機構を強調することが目的になっています。
従来モデルのグラフィックを組み合わせてフロントアクスルからハンドルマウントに向けて延びる縦ラインをアピールすることで、TRICITYというモデルの個性を強調しています。大幅にスタイリングが刷新された中でもこのグラフィックはとてもマッチしているんです。

TRICITYのカラー変遷で言いますと、初期の頃はレッドやブルーなどスポーティな色がありました

TRICITYのカラー変遷で言いますと、初期の頃はレッドやブルーなどスポーティな色がありました。私たちデザインに関わる者の希望として、もうちょっとTRICITYの持つ都会的でクリーンに見える方向性に持っていきたいと考えて、カラーリングは年々進化してきました。ちょうど今回のモデルチェンジで、このマットライトグリーンなんかはぴったりとハマッたと感じています。

デザイナー:太田
10年ぶりのモデルチェンジでデザイン的にも進化しているので、実物を見て、その造りの良さを見ていただきたいです。

デザイン企画:多々良
クロスオーバーの要素を追加したスタイリングが日本のお客様に気に入っていただけることを願っています。

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各デザイン担当者のこだわりが満載の2026年モデルTRICITY155/125。フロントフェイスをはじめ、逆台形デザインやクロスオーバーの要素を採り入れ、大きくイメチェンしたスタイリングをぜひ店頭でご覧になってください。

2026年モデルTRICITY155&125の発売日は9月25日です。

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それではまた。

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2025年9月9日
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