全日本主要競技でヤマハは四冠を達成! MotoGPは来季からV4エンジンで参戦!
- 2025年12月12日
全日本はロード、モロクロス、トライアルの2025年シーズンが終了。世界のレースシーンを見ても、MotoGP世界選手権の最終戦が11月16日のバレンシアGPで終わりを迎え、ヤマハ発動機が参戦する主なレースはすべて終了しました。
今年もたくさんのドラマが生まれましたが、全日本選手権を中心に今年のレースシーンを写真とともに振り返っていきたいと思います!

全日本ロードレース選手権・JSB1000クラスは、YAMAHA FACTORY RACING TEAMから#2 中須賀克行選手が参戦。

マシンはレースマシンの開発で得られた技術をフィードバックしたウィングレッドを採用した新型YZF-R1を投入しました。

近年は国内メーカーに加え、「黒船」とも例えられる海外メーカーのマシンを有力選手が使用することで戦いは激化。

開幕戦や第3戦のもてぎ大会はライバルに優勝を許すも、しっかりと2位でポイントを重ねつつ、

得意とする第2戦スポーツランドSUGOではシーズン初優勝&2連勝を達成。後に「勝てるサーキットでしっかりと勝てたことがとても大きかった」と中須賀選手は振り返っていますが、チャンピオンに向けて一気に加速。

第5戦オートポリスでは、YSP応援団をはじめ地元九州のファンから多くの声援を受け、レース1で3勝目。

レース2は霧の影響で他のクラスがすべて中止になる中、唯一JSB1000クラスだけが開催され、しかもこのレースを中須賀選手が優勝。まさに運を引き寄せてチャンピオンに王手をかけたのです。

そして、迎えた第6戦岡山国際では独走で今季5勝目、JSB1000クラスで通算94勝目をゲット。

この瞬間、自身の記録を更新し通算13回目となるチャンピオンを決定。再び金字塔を打ち立てたのでした。

続く最終戦の鈴鹿では事前テストでの転倒で負傷。レースは欠場しましたが、ファンの皆さんにチャンピオン獲得を報告し、シーズンを締め括ったのでした!

YZF-R1を使用するST1000クラスでは、最終戦の鈴鹿でAKENO SPEED・RC KOSHIENの#6 井手翔太選手がウエットコンディションの中で激走!

7番グリッドから追い上げ、ST1000クラスで自身初優勝を成し遂げ、ランキングでも4位を獲得しました。

ST600クラスでは、YZF-R6を駆る#3 伊達悠太選手が、チャンピオンをかけて最終戦へ。同じくウエットでのレースを冷静に走り切って5位でフィニッシュ。

この結果、伊達選手がST600クラスで自身初となるチャンピオンを獲得し、中須賀選手と合わせてロードレースでは二冠を達成しました!

続いて全日本モトクロス・IA1クラスは、YAMAHA FACTORY RACING TEAMから#1 ジェイ・ウィルソン選手がYZ450FMを駆りクラス三連覇に挑戦。

結論から言いますが、ジェイ選手は最終戦のヒート1、3番手を走行中に転倒して負傷。両ヒートともにノーポイントとなりチャンピオンを逃すことになったのです。

それでも、ジェイ選手とYZ450FMはシーズン中に2回の五連勝を達成。

最終ランキングは2位でしたが、全17ヒートで11勝と圧倒的な強さを見せてシーズンを終えました。

ジェイ選手に続いたのが#8 大城魁之輔選手(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松)。

第3戦まで表彰台に届かないレースが続きましたが、第4戦・ヒート2での優勝を皮切りに、後半戦は調子を上げ好スタートを連発。トータル7回の表彰台を獲得し、IA1クラスでの自己ベストとなるランキング3位となりました。

そしてIA2クラスでは、昨年のチャンピオンである#1 中島漱也選手(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM TAKA)がYZ250Fで大暴れ!

シーズン16ヒートを戦って8勝、2位7回と、合計15回もの表彰台を獲得。

同世代のライバルを寄せ付けずチャンピオンとなり連覇を達成して、全日本トップライダーという存在に成長。来年以降の活躍が楽しみです!

この中島選手を追う存在もしっかりと育っています。#3 田中淳也選手(YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松)です。

第3戦ではIA2クラス初優勝を達成。その後も表彰台の常連としてポイントを重ね、中島選手に続くランキング2位でシーズンを終了。この結果、YZ250Fがランキング1-2位を獲得することとなりました!

今年も多くの勝利を積み上げましが、コースサイドで送られたたくさんの声援があったからこそ! 来シーズンもぜひヤマハライダーたちを会場で支えてください。

最後は全日本トライアル・IAスーパークラスです。ヤマハ発動機は、内燃機関を上回る性能と楽しさを持った市販EVにつながる技術とチャンピオン獲得を目標に、2023年から3年計画で全日本最高峰のIAスーパークラスに電動トライアルバイク「TY-E」で参戦してきました。
プロジェクト最終年にあたる今年は、YAMAHA FACTORY RACING TEAMから#2 黒山健一選手と#3 氏川政哉選手が最新型のTY-E 3.0、#8 野崎史高選手(Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA)は熟成のTY-E 2.2と、2024年に続き3台体制で参戦。

開幕戦、先手を取ったのはライバル。黒山選手は減点1という僅差で2位、氏川選手、野崎選手は3・4位で続きます。

第2戦からはTY-Eが逆襲を開始。まず氏川選手が今季初勝利、昨年の第4戦以来、4戦ぶり・通算7勝目を獲得。一方の黒山選手はまたしても減点1の差で2位。

続く第3戦、ついにその時がやってきました。2018年から第一人者としてTY-Eの開発に携わってきた黒山選手が、電動トライアルバイクで自身初優勝を遂げ、ランキングトップに浮上したのです。

黒山選手は続く北海道大会で連勝!

第5戦広島大会では野崎選手も続き、電動トライアルバイク(TY-E 2.2)で自身初勝利。

第6戦SUGO大会では、黒山選手が今季3勝目をあげてチャンピオンを大きく引き寄せるとともに、TY-Eは5連勝を飾り、エンジン車を超えるパフォーマンスを発揮し続けたのです。

第7戦はライバルに優勝を許すも、氏川選手、黒山選手が2・3位でダブル表彰台。
決着は最終戦の第8戦City Trial Japanにもつれこんだのです。

その最終戦は黒山選手が氏川選手と接戦を繰り広げた末に今季4勝目を獲得。

同時に黒山選手が、IAスーパークラスでは史上初となる電動トライアルバイクでチャンピオンを決定したのです。さらに氏川選手がランキング2位、野崎選手はランキング4位、TY-Eは6度の優勝を果たし、ヤマハ発動機の創立・レース活動70周年に華を添えたのでした。

黒山選手にとっては、2012年以来13年ぶり、通算12度目のタイトルを獲得。
この勝利は通算97勝目と100勝も見えてきました。

今シーズンも各会場に多くのファンの皆さんが駆けつけ、ライダーたちを支えてくれました。たくさんお待たせしましたが、ともに勝利を分かち合うことができて本当によかったです。
ここまでご紹介してきたように、今年はロードレースのJSB1000、ST600、モトクロスのIA2、トライアルのIAスーパーと、ヤマハは全日本で四冠を達成。本当にたくさんのご声援ありがとうございました。
もう少し続きます!

今年は、ヤマハ発動機の創立70周年を記念する活動の一つとして、鈴鹿8耐にファクトリー体制の「YAMAHA RACING TEAM」が2019年以来6年ぶりに参戦! マシンはご覧の通り、ホワイト×レッドを採用し、1999年の鈴鹿8耐に参戦した「YAMAHA RACING TEAM」の「YZF-R7」をベースに、リデザインしたスペシャルカラー!

さらにMotoGPライダーのジャック・ミラー選手、スーパーバイク世界選手権を走るアンドレア・ロカテッリ選手、全日本の絶対王者、中須賀選手というドリームチームを結成!

レースはライバルとともに勝利を目指して全力でぶつかり合う熱戦となり、

まさにモータースポーツの魅力を伝えながらの攻防を最後まで展開しました。

結果はトップに一歩及ばず2位表彰台。ファンの皆さんに勝利を届けられず悔しい結果となりましたが、チームとライダー、そしてファンの皆さんが一体となって戦った記憶に残る鈴鹿8耐になったと思います!

そしてMotoGP世界選手権も、22大会44レースというシーズンがバレンシアGPで終了しました。

結果は、ファビオ・クアルタラロ選手が第5戦スペインGPでの2位表彰台など、ヤマハ勢では最上位となるランキング9位でシーズンを締め括りました。

日本グランプリでは、本当に多くの日本のファンの皆さんに支えられていることを実感しました。

ヤマハ発動機は2026年シーズンからMotoGPマシン「YZR-M1」に、これまでの直列4気筒エンジンからV型4気筒エンジンを搭載することを決定。11月18日のプレシーズンテストでは4名全員がV型4気筒エンジンを搭載した「YZR-M1」で走行し、来シーズンへの一歩を踏み出しました。来年の日本グランプではファンの皆さんにニューマシンとともにお会いできることを楽しみにしています。
それでは最後に、抽選でヤマハライダーのサイン入りグッズが当たるキャンペーンと、2026年シーズンのスケジュールをご紹介します。ぜひ来年もサーキットでお会いしましょう! 1年間、ご声援をありがとうございました!
【My Yamaha Motor Web レース応援ありがとうキャンペーン】

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【2026年レーススケジュール】※暫定

全日本ロードレース選手権(暫定)
第1戦 4月4-5日 栃木県 モビリティリゾートもてぎ
第2戦 4月25-26日 宮城県 スポーツランドSUGO
第3戦 5月30-31日 大分県 オートポリス
第4戦 6月21日 茨城県 筑波サーキット
第5戦 8月29-30日 栃木県 モビリティリゾートもてぎ
第6戦 9月26-27日 岡山県 岡山国際サーキット
第7戦 10月24-25日 三重県 鈴鹿サーキット

全日本モトクロス選手権(暫定)
第1戦 3月15日 三重県 いなべモータースポーツランド
第2戦 4月19日 熊本県 HSR九州
第3戦 5月23-24日 埼玉県 オフロードヴィレッジ
第4戦 6月6-7日 宮城県 スポーツランドSUGO
第5戦 6月27-28日 広島県 世羅グリーンパーク弘楽園
第6戦 7月12日 北海道 新千歳モーターランド
第7戦 9月12-13日 奈良県 名阪スポーツランド
第8戦 10月10-11日 埼玉県 オフロードヴィレッジ
第9戦 10月31-11月1日 宮城県 スポーツランドSUGO

全日本トライアル選手権(暫定)
第1戦 4月12日 愛知県 キョウセイドライバーランド
第2戦 5月31日 栃木県 モビリティリゾートもてぎ
第3戦 6月21日 北海道 わっさむサーキット
第4戦 7月12日 宮崎県 えびの市矢岳高原トライアルコース
第5戦 9月13日 広島県 灰塚ダムトライアルパーク ※予備日:9月20日
第6戦 10月11日 宮城県 スポーツランドSUGO
第7戦 10月25日 和歌山県 湯浅トライアルパーク
第8戦 調整中
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