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五感を使って異変を感じとる

目で周囲を確認するだけでなく、音や臭い、振動など、五感で異変を感じ取る方法をご紹介します。

求められるのは異変を察知する能力

ボートの見張りは前方注意だけではありません

海の上は広く自由に走り回れて気持ちいい、そういった一面があることは確かですが、海の上は全く障害物がないというわけではありません。航路や標識もあれば、他の船舶が行き交っていますし、海岸近くには手漕ぎボートで釣りをしていたり、ウインドサーフィンやシーカヤックを楽しんでいる人もいます。決められた道路を走る陸上よりも安全を確認しながら航行する必要があります。それだけではなく、自艇の様子や乗船者の様子など、さまざまな感覚をフルに活用して、異変を察知することが求められます。

航路が設定されている水域では航路標識の確認して走航する

目で見張る

マリーナを出航すると海上に様々な障害物があることを理解するはずです。あらゆる角度から近づいてくる船舶や航路標識などの浮標識、また漁網などの漁具に加えて、水域によっては曳き網などの操業しているエリアもあります。そういった航行の障害となり得るものを常時見張って、回避しなければいけません。特に航行中の船舶などはその動きを見張っている必要があります。

耳で見張る

耳で見張るのは他船が発する警戒信号だけではありません。航行中エンジンやドライブから異音がしていないか、常に注意していないとトラブルの発見が遅れてしまうこともあります。少しでもおかしな音がすると思ったら、すぐにその原因を考え対処することです。

臭覚で見張る

航海中にワッチするのは目や耳だけではなく、臭いを感じ取ることも大切です。エンジン周りでいつもと異なる排気臭がしていないか、臭覚で見張りをすることで、トラブルを未然に防ぐことができます。
例えば、濃霧で全く周りが見えなくなった時に、磯の香りがしたことで岸に近づいていると判断できた船長の話もあります。臭覚もワッチの手段です。

触覚で見張る

なんらかの原因でプロペラが損傷したりすると、ステアリングにいつもと違う振動を感じることがあります。そういった時には、プロペラに何か巻き込んでいないか、すぐにその原因を確認します。

ヨットは風向きによってタックで方向を変えながら港に近づいてきます
後方確認だけではなく、排気の状態もチェック

このように見張りは目視だけで行うのではなく、あらゆる感覚を使って異常を察知し、トラブルを未然に防いでいくことが大切です。

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