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GPSプロッタ魚探の基礎知識

航海計器、GPSプロッタ魚探の基礎知識をご紹介します。

GPSは自動車に一般的に搭載されているので説明の必要もないですが、グローバルポジショニングシステム(Global Positioning System)の略称で、衛星からの電波を利用して、現在自船が世界のどこにいるかを正確に割り出す測位システムです。複数の人工衛星から発信される電波を受信して、どこでも緯度、経度、高度、時間を高い精度で割り出すことができます。
ボートに取り付ける一般的なGPSは、自船の緯度、経度などの1次的な数値情報をプロッタと呼ばれる海図画面を表示させる機器で、GPSプロッタと呼ばれています。それに加えて、過去の情報を蓄積でき、それを利用した様々な航法支援機能が備わっています。
一方、魚群探知機(魚探)は、今やボートフィッシングを楽しむための必須機器で、この魚探なしでボートフィッシングをすることは考えられません。基本的には振動子から垂直に海底に向けて発振された超音波をセンサーで感知し、それをモニター表示することで海底の様子や、そこに生息する魚を把握することができるものです。その機能の進化は著しく、現在ではある程度正確に魚種の判別までできるようになってきています。
このGPSと魚群探知機の2つの機能を一つのプロッタ画面に表示できるようにしたものが、一般的に「GPSプロッタ魚探」と呼ばれています。

主なGPSプロッタ魚探の機能

「地図チャートと魚探画面を同時に表示、GPSプロッタ魚探の基本画面。
オプションで、詳細な海底地形図を表示できます。
ダウンソナー(別売)を装着することで、従来の右から左に進んでいく画面ではなく、その時の水面下全体を表示できます。

主なGPS関連用語

受信方式[GPS受信機部分]

このチャンネルが多ければ多いほど、立ち上がりが早くて衛星を見失いにくいのですが、最近の機器は必要にして十分なチャンネル数をもっています。

ウェイポイント[航法支援機能]

機器のカタログなどには「目的地登録点数」というようなかたちで、その記憶可能数が示されます。

ルート[航法支援機能]

ウェイポイントをつなぐかたちで作られる航行ルート。機器のカタログでは「ルート登録数」というようなかたちで、その記憶可能数が示されます。

各種情報表示[航法支援機能]

通常、GPSによる船位の把握は、1.5秒くらいごとに更新されますから、それをもとにしてさまざまな情報を計算で得ることが出来ます。速度、進路、目的地までの距離、所要時間などが表示できます。

海岸線カード[プロッタ部分]

プロッタの中には、画面に描くべき海岸線のデータやそれに付随する情報を内蔵しています。

分割表示[プロッタ部分]

ひとつの機器にGPSプロッタとしての機能と魚探としての機能の両方を持たせたもの。ほとんどの機器は、表示画面を分割して、プロッタ画面と魚探画面の両方を一度に表示できる機能を備えています。

主な魚群探知機の関連用語

出力

表記される出力は、振動子の発振による音波の出力。出力の大きいものほど深いところまで探信できますが、その魚探の能力を示す、ひとつの目安となります。

周波数

振動子によって発振される音波の周波数で、50kHz(ヘルツ)と200kHzが一般的です。周波数の低い方がより深くまで探信可能ですが音波の広がりが大きくなるため詳細はやや不正確になります。一方、周波数の高い方は深くまで探信できないものの、音波の広がりが少ないため、詳細を把握しやすい、という違いがあります。
この周波数の違いによる特性を積極的に利用できるのが「2周波魚探」と呼ばれるタイプで、それぞれの周波数による探信を、2分割画面で同時に表示する機能なども備わります。

測深範囲(測深深度)

その機器が画面上に表示できる最大深度のことですが、海中の状況や振動子の取り付け方法などによっても若干異なることがあります。

各種自動調整機能

刻々と変化する深度に合わせて行うべきさまざまな調整を自動的に行ってくれる機能です。自動的に画面表示の範囲を変更する「オートレンジ」、感度を自動調整する「オートゲイン」、後述の拡大機能を用いた際などに深度変化に合わせて追従する「オートシフト」などがあります。

拡大機能(部分拡大、海底拡大)

画面上、特定の深度を拡大する「部分拡大」や、海底部分を拡大する「海底拡大」などがあります。

Aスコープ表示

探信音波1発毎の反射波について、どの深度からの反射が強いかを表示する機能。縦軸に深度、横軸で反応の強さをを表します。多くは、通常画面との並画機能などと組み合わせて用います。

並画機能

画面を上下、あるいは左右に分割して、異なる情報を表示する機能。一般画面と拡大画面、低周波と高周波を同時に表示することもできます。

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