【WEB小説】京王女子とビーノ男子vol.5 彼女の慰め方。
- 2017年5月19日
人気グループの深夜番組。
シチュエーションに合わせて誰がときめく言葉を言うか・・って、失敗した彼女を慰めるときにいうセリフ。
「でもさ、こういうのも経験じゃん。よかったと思って次がんばろうよ!」なんですと?
そうじゃないのよね~
こういう今度がんばろうみたいなのも!無し!上から言われる感じは嫌だな~
まずは共感してあげることでしょ!って、テレビに感情移入して見てる30代を横目に、スマホでゲームしてる彼
私だったらなんていわれたいかな・・・彼はなんて言ってくれるかしら
ちらっと彼を見ると、 バイクのエンジン音を奏でるスマートフォンアプリで遊んでる。。。
まったく聞いてないみたいだな・・・
独り言とか、はずかしい・・
そんな私に気づいた彼がこっちを向いて
「うまくいえないと思うから、僕は京香さんのグチを聞く役に徹しておきます。明日は天気もいいみたいだし、高尾山のぼってみませんか?」
なんて想定外の最高な答え!やるな若者!!
明日、もちろん行きますとも。・・こんな単純な自分にびっくり笑
積極的とはなんか違う。駆け引きはないし自然で素直・・こういうこととかさらりと言えて。それが今の時代の子なんだろうか。
「昨今の男性が積極的に動くとは思えないので、自分から動くしかないですなぁ」って男の先輩に言われたことを思い出した・・
確かに自分から女性に行けないって同期の話きいたことある。それって、男性が悪いばかりじゃなくて女性からのパスの仕方も変える必要があるのかも・・?
相手が取りやすいパスを出してあげれば、彼の進行方向に上手くフィットして、トライチャンスになる?(ラグビーの○○選手のパスみたいに?笑)
そういえば、昔の恋愛と違うかも。
・・・・怒って電車を途中下車したりとか、着信拒否してみたりとかも無いし・・・
逆に、いい子になろうと文句も言わずプラスの言葉だけ添えるような(いい女は都合のいいオンナっていわれた時代ね・・笑)
自分のパスの出し方も整え方も下手だったんだろうな。
彼も始めは初めてのことばかりで大変だったみたいだけど、逆に今では私の扱いに慣れているよう。
なんだろ・・年下だからかな?何をやっても私にも新鮮で。どこか許せてしまうのよね。毎日が穏やかで心地がいい。
二人して電車でお出かけ。ビーノはお留守番ね。
買い物してたら、遅くなっちゃって電車がギリギリに!!
涼しい顔をして先に乗車した彼のいる車両になんとか間に合って、ふたりとも乗車できたものの、
「おでこの汗、すごいよ。
あ、あと、リュックのひもがドアに挟まってる。。。」
「ええっ ?!」という私のリアクションの後、
車内はクスクスと笑い声が。
「俺のために急いできてくれて、ありがとう。
次の駅は挟まれているほうのドアが開くから」
っていう彼のフォローすら恥ずかしかったけれど、ちょっぴり救われた気分。
「高尾山っていったことないんだよね。ほら、近くに住んでると登らないっていうじゃん。静岡県民も富士山登らないし」
初めての告白、初めての彼女、初めてのデート。。。
彼も彼女の初めての何かになりたいと考えていると愛おしく思えてきた。
途中、安全確認で急ブレーキ!ガクンってなった私を支えてくれる。
「大丈夫ですか?」こんな守られポーズで乗るとちょっと恥ずかしいけど・・
ちょうど多摩川越えるあたり。彼が外の何かを見ている。
いつも近くで見すぎてるから気づかなかったけど・・
けっこうカッコいいじゃん。フンッ(笑
「帰りは永福町の○○ってお店でごはんしていかない?」
「ごはんして行きます?」
「もう・・聞いてるの!」
「食べたいです」
「よし!高尾山でもいっぱい何か食べるけどね笑」
「京香さん・・付き合いますよ。ぽちゃってもきっとかわいいと思いますし」
「えッ最近太ったかな?」
こうやって一緒に揺れる時間もいいな。いつもの京王線よりも、穏やかで・・心地いい。
※このWEB小説は、京王電鉄さまの御協力によりヤマハ発動機の社員が京王線に乗車しているときに妄想したものです。 好評だったら、続編をつくるかも知れません。。。
【撮影協力】
・京王れーるランド
【関連リンク】
・京王女子とビーノ男子vol.1「かわいい」って最近言われてますか?
・京王電鉄さまの京王沿線生活マガジン「あいぼりー102号」(対談記事やプレゼントもあります!)
- 2017年5月19日