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「乗らずに学べるバイクレッスン」自宅で出来るメンテナンス!ドライブチェーン編

2020年5月15日

5月も中旬となり、バイクに乗ると少し暑いかな・・・と思うような季節になりました。暑い時でもプロテクターの装着は忘れないでください!
バイクで色んな所へツーリングに行きたい!と思っている方も多いと思いますが、しかし現在はなかなか出かけられない・・・またこれから梅雨入りをむかえる地域も出てくると思います。そんな時こそ、自宅で愛車のメンテナンスをしてみてはいかかでしょう?
バイクを触るのも乗るのも好きな、ヤマハ発動機販売の城です。

タイヤの空気圧調整やエンジンオイル交換などは、自分で実施している方は多いと思います。しかしそれらと同じくらいの頻度でメンテナンスが必要な「チェーン」はどうでしょう?
チェーンはメンテナンスを怠ると、チェーン自体の寿命が短くなるばかりか、燃費や走行にも影響する重要なパーツです。いくらエンジンの調子がよくても、その力をタイヤに無駄なく伝えないとスムーズにバイクは進みません!
今回はそんなチェーンのメンテナンス方法についてご紹介します。

◆準備物
・チェーンクリーナー
・チェーンオイル
・ブラシ
・段ボール・新聞紙・ウエスなど
・メンテナンススタンド(有れば)

作業に入る前

作業に入る前にこのようなメンテナンススタンドを使って、リアタイヤを浮かせると作業効率が格段に上がります。今後ご自分でメンテナンスを楽しみたい!という方は是非購入してください。センタースタンド装着車両は楽ですが、サイドスタンドで作業をする場合は、少しずつ車体を動かしチェーンの位置を変えながら実施します。1周すると約5mぐらい車体を動かす事になりますので、広いスペースが必要になります。

まずタイヤ、スイングアームなど近

まずタイヤ、スイングアームなど近くの部品に汚れが飛び散らないように、新聞紙や段ボールなどで養生します。この作業は結構重要で、特にタイヤに油分が付着すると滑りますので注意してください!

次にチェーン、スプロケットにこびりついた、古いグリスと汚れを綺麗に落としましょう。

次にチェーン、スプロケットにこびりついた、古いグリスと汚れを綺麗に落としましょう。
チェーンにまんべんなくチェーンクリーナーを吹き付けて、ブラシでこすります。このような専用のブラシもあるので、是非使ってみてください。チェーンクリーナーはケチらずたくさん使うのがポイントです!汚れが落ちたら、ウエスで拭きとり乾燥させます。

綺麗になりました☆彡

綺麗になりました☆彡
次にチェーンオイルを吹き付けます。チェーンオイルは必ず専用のシールチェーン用を使いましょう。今回はウエットタイプを使用します。間違っても潤滑剤のような物は吹き付けてはいけません。石油系の溶剤がOリングを痛めて寿命を縮めてしまいます。チェーンオイルは遠心力によって外側に浸透していくので、内側に吹き付けましょう。

潤滑が必要なのはОリング、ローラー部です。

潤滑が必要なのはОリング、ローラー部です。矢印の部分を狙って吹き付けます。塗りすぎても飛び散ってしまうのでほどほどに。全体に吹き付けたらホイールを回してオイルを馴染ませます。

そしてここからが重要!

そしてここからが重要!チェーンオイルを塗ってから15分以上放置後に、チェーンに付着した余分なオイルを拭き取ります。ウエスにチェーンクリーナーやブレーキ&オイルクリーナーを染み込ませて軽く拭き取るのが良いでしょう。「なんでせっかく塗ったオイルを拭き取るの?」と思う方も居ると思います。チェーンオイルは粘度が高いので、そのままだと走行中に埃や砂が付着しやすくなってしまいます。先ほどの潤滑が必要な部分以外の余分オイルは、拭き取る事で汚れが付着しにくくなります。また走行中にオイルが飛散して車体が汚れるのを防ぐためでもあります。

ここでチェーンオイルの種類について紹介します。
・ドライタイプ
チェーンに吹き付けた直後は柔らかく浸透し、時間が経過すると固いグリス状になります。メリットは粘度が高く高速走行でも飛び散り難いのと、耐久性が高く長期間潤滑性能を維持できます。デメリットは粘性が高いので、不整地路面などを走行して砂利や砂が付着すると掃除が大変です。
・ウエットタイプ
粘度が低く浸透性が高いタイプです。メリットは粘度が柔らかいので泥や砂が付着しにくいのとドライタイプよりフリクションが少ない事です。デメリットは高速走行で飛び散り、周辺が汚れやすいのと耐久性が若干劣ります。
表にするとこんな感じになります。(あくまで私感です)

チェーンオイルの種類 耐久性 飛散性 フリクション メンテナンス性
ドライタイプ
ウエットタイプ


耐久性を考えると、ドライタイプがおすすめです。高速道路のツーリングが多い場合はドライ、林道や市街地など低速の走行が多い場合はウエットのように使い分けても良いと思います。

これでチェーンがスムーズに回り、押し歩きでも体感できるぐらい軽くなるかもしれません♪
またチェーンオイルが浸透、定着するにはある程度時間がかかるので、走行前に実施すると飛散して車体が汚れてしまいます。出発の1時間前には作業を完了するようにしましょう。
雨天走行後はチェーンの油分が失われやすいので、早めに給油やメンテナンスを実施しましょう。
6月に入ると本格的な梅雨入りシーズンです。みなさんも是非チャレンジしてみてください!
今回使用したケミカル類はワイズギアで取り扱っております。他にも用途に応じた様々な種類が有りますのでチェックしてみてください。

チェーンの点検に関しては
★トラウマ幸子のオフロード劇場 「日常点検 チェ・ブ・ク編」
で紹介しています。こちらも参考にしてください。
次回の「乗らずに学べるバイクレッスン」はツーリングの予習・復習編です。お楽しみに♪

2020年5月15日

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