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MTシリーズの世界観「The Dark side of Japan」を表現するニューカラー"マットライトグレー"は、デジタルとリアルのハイブリッド!?

2025年4月25日
こんにちは。ヤマハ発動機販売 田邉です。


今年モデルチェンジした「MT-07」を筆頭に、「MT-03/MT-25」、「MT-09」、MT-10(5月15日発売)と2025年モデルのMTシリーズが続々と発表されました。

そこに共通するのは、

そこに共通するのは、"トルク&アジャイル"を体現したスタイリングと、新鮮な印象をもたらす新色「マットライトグレー」の車体色です。

今回は、この独創的なスカイブルーのホイールを採用し、軽快で爽やかな印象を与える2025年モデルMTシリーズの新しいカラーリングについて、担当者に話を聞いてきましたので紹介します。

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色にも役割あり!
ヤマハブランドを表現するカラー、人気の安心・定番カラー、そしてWow!と感動を届けるカラー

カラーリングプランナー:プロダクトデザイン部 澁谷 啓之

2025年モデルMTシリーズ
カラーリングプランナー:プロダクトデザイン部 澁谷 啓之

カラーリングプランナー・澁谷
まず、私たちがカラーリングを検討するときの考え方について説明します。
大きく4つにセグメントしていて、それぞれのカラーに役割を持たせているんです。

左上のAは、変わらないヤマハらしさ、つまり、ヤマハブランドを的確に表現する役割を担うカラーです。ここ最近のモデルでは、ヤマハのレースイメージを象徴する「ブルー」がこれにあたります。

左上のAは、変わらないヤマハらしさ、つまり、ヤマハブランドを的確に表現する役割を担うカラーです。ここ最近のモデルでは、ヤマハのレースイメージを象徴する「ブルー」がこれにあたります。

次に左下のCは多くのお客さまにとって安心感があって手に取りやすい定番のカラーで、一般的には黒や白、グレーなどの落ち着いたカラーで設定されることが多いです。
右下のDはその時代に併せてその時にトレンドになっているカラーを設定しています。

そして、我々が最も力を入れて考えているのが、ヤマハからトレンドを発信しよう、提案していこうというBの領域なんです。お客さまの要望ももちろん考慮しますが、それ以上に、まだお客さま自身が気づいていない潜在意識にある欲求を探り、ヤマハからどんどん新しい提案をして、感動をお届けする役割をBに持たせています。モーターサイクルのカラーリングセオリーだけではなく、ファッション業界など、二輪業界以外のカラートレンドも参考にしながら、何か融合できる新しい要素はないかと日々検討しているのです。

例えば、3色展開の2024年モデル「MT-09」のカラーラインアップを当てはめると、Aに

例えば、3色展開の2024年モデル「MT-09」のカラーラインアップを当てはめると、Aに"ブルー"、Cが"マットダークグレー"で、Bには明るいシアンホイールが印象的な"ダークグレー"が当てはまります。

まさにBは、クールジャパンや夜をモチーフにしたMTシリーズの世界観「The Dark side of Japan(DSOJ)」を端的に表現するカラー領域です。特にMTシリーズでは、このBカラーにおいて、率先して新しいことに挑戦してきました。とにかくお客さまに驚きや感動をお届けしたい一心で、今までのモーターサイクルにはない斬新なカラー、あるいは既存の色であっても、色の組み合わせで見たことがないと思わせるカラーリングを追い求めてきました。

MT-10
MT-10

MT-09
MT-09

MT-07
MT-07

MT-03/MT-25(写真はMT-25)
MT-03/MT-25(写真はMT-25)

MT-125
MT-125

そしてMTシリーズのカラーリングラインナップの特徴が上の画像になります。ヤマハブランドを表現する"ブルー"、人気の安心・定番"ブラック"、そして「DSOJ」の世界観を表現した"マットダークグレー"とMT-10からMT-125まで一気通貫になっていて、同じカラースキームに則っているんです。
シリーズとして世界観をここまで共有しているモデルは、なかなかないと思います。

「DSOJ」の世界観を気に入ってくださったお客さまが、小さい排気量のMTシリーズからバイクライフをスタートしてステップアップしてくださったり、逆に排気量の大きいMTシリーズのオーナーさんが、セカンドバイクに同じMTシリーズを選んでくださったり、さらにはスタイリングやエンジンキャラクターが違うからとMT-07、MT-09、MT-10と、ペットではないですが(笑)、多頭飼いしてくださったら嬉しいですよね。


◎DSOJの世界観を端的に表現したカラーホイール

DSOJの世界観を表現するものとして、MTシリーズのカラーの特徴で最も分かりやすいのが、ホイールの色だと思います。

2014年4月に「MT-09」が国内で発売されて以降、初めてのマイナーチェンジとなった2017年モデルから、鮮やかなカラーホイールを採用しています。MTシリーズは、「Torque & Agile(トルク&アジャイル)」という、非常に特徴的なキャラクターを持つモデルであり、それを生み出している機能パーツ(ホイール)に色を差すことで、見た目からもパフォーマンスを表現しようという考えによるものでした。

イエロー

イエロー

バーミリオン

バーミリオン

シアン

シアン

イエローやバーミリオンは、その時のファッショントレンドからインスパイアされて検討したカラーです。昨年までのシアンもファッション業界のトレンドを汲みつつ、もう少しデジタルな世界も意識したカラーになっていました。


◎洗練されたデザインに合うカラーリングとは?

◎洗練されたデザインに合うカラーリングとは?

そしてシアンの次に来る、「DSOJ」の世界観を表現するカラーをどうするのか・・・、検討段階でのポイントが、モデル自体のアップデートでした。「MT-09」は2024年3月に、そして「MT-07」は2025年2月にモデルチェンジが行われ、スタイリングがガラッと刷新されました。

これまでのMTシリーズは、「DSOJ」を標榜するように、どちらかと言えばダークな世界観に似合う、かなりエクストリームなデザインでした。それが2024年モデル「MT-09」を皮切りに、洗練された雰囲気をまとうようになってきたんです。

カラーリングプランナー・澁谷さん
これまでのMTシリーズは、「DSOJ」を標榜するように、どちらかと言えばダークな世界観に似合う、かなりエクストリームなデザインでした。それが2024年モデル「MT-09」を皮切りに、洗練された雰囲気をまとうようになってきたんです。

そうであれば、今までの「ダークさ」とか「強そう」といった「DSOJ」の要素に加えて、スタイリングの変更にあわせ、もう少し洗練された雰囲気を加味することで、モデルチェンジした新しさをカラーリングでも強調できるのではないかと、検討を始めたのです。

例えば、日本的要素を少し強調するようなアイディアだったり、ダークな世界感を少し抑えぎみにし、近未来的な見せ方をするアイディアだったり、いくつか大きな方向性を考えました。そしてたどり着いたのが、"Night Glitch(ナイト グリッチ)"というコンセプトです。
※"Night Glitch"(造語:ごちゃっとした夜)

「DSOJ」の世界観を継承していることもあって、決して一般的でポジティブな言葉ではないのですが、MTシリーズのイメージビデオのような多彩な色のネオンが入り混じった様子を思い浮かべていただくと想像しやすいと思います。


リアル×デジタルを意識したカラーリング

リアルな世界とデジタルな世界との境界が曖昧になりつつある昨今のトレンドを踏まえ、カラーリングの中でもリアルとデジタルが入り混じった世界観を見せられないかと考えました。
メタバース空間ではないですけど、MTシリーズに乗っている人が、リアルな世界からデジタルにそのままトランスポートすることもイメージしながら、ゲームの世界やデジタルグラフィックスなどで使われる色合いをかなり意識しました。

"Night Glitch"のコンセプトを表現するにも、いくつかカラーリングの候補があった中で、最終的に残ったのが、 sky(空色)とfluorescence(フローレッセンス:蛍光)からなる、"スカイフロー"というコンセプトネームのカラーです。そこには、futuristic(フューチャリスティック:未来的な、革新的な、斬新な)や、クリーンな世界観といったイメージを投影していました。

そうした世界観を成り立たせる手法として、ボディ側に少し明るめのモノトーンカラーを使用しました。一方、グラフィックは極力シンプルにして、アクセントもミニマムにしたビジュアルを車両に落とし込んでいきました。

そうして誕生したのが2025年の「DSOJ」を象徴するソリッドなブルーのホイールにマットライトグレーメタリック4を組み合わせた「マットライトグレー」です。クリーンでフューチャリスティックなイメージに仕上がっていると思います。

そうして誕生したのが2025年の「DSOJ」を象徴するソリッドなブルーのホイールにマットライトグレーメタリック4を組み合わせた「マットライトグレー」です。クリーンでフューチャリスティックなイメージに仕上がっていると思います。

グラフィックの差し色も、色々と検討したのですが、結果的にホイールで使っている色をボディ側の差し色に持ってくるという形で決定し、今の完成形に至っています。

カラーリングプランナー・澁谷さん
グラフィックの差し色も、色々と検討したのですが、結果的にホイールで使っている色をボディ側の差し色に持ってくるという形で決定し、今の完成形に至っています。

お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、実はこのボディカラーは、バーミリオンカラーのホイールを履いた時と同じ色を採用しているんです。とは言え、車両自体のスタイリングがガラッと変わっているので、ソリッドなブルーホイールとの組み合わせで印象がだいぶ違って見えると思います。
こうした色の組み合わせの妙味が、私たちカラーデザイナーの狙いでもあるんです。


これからもカラーリングの仕掛けで感動をお届けします

これからもカラーリングの仕掛けで感動をお届けします

製品として市場に導入するまでに時間がかかりますので、先を見越してカラーリングの検討を行っています。なかでもホイールカラーは、塗料開発なども含めると、車両のカラーリングを決めるもっと前に決定しているくらいなんです。

昨今は、デジタル系のカラートレンドが一番早いと思います。スマートフォンやゲームなどのデジタル系で流行ったカラーが、その後にファッション業界へ落ちてきて、それから工業製品に使われるようになっていくような流れになっているように感じます。

MTらしいアジャイルさを表現しようと始まったカラーホイールですが、イエローホイールが登場した頃は斬新だったものの、最近は他の工業製品でも見かけるようになりましたよね。カラーホイールはこれまでに色々な色に挑戦してきましたが、ヤマハのレースブルーのように、グリーンやオレンジなど特定のイメージが想起されるようなカラーを使うのはなかなか難しいですし、そろそろホイール以外でも、何かカラーリングの仕掛けをしたいなと思っています。

個人的には、最初にMTを冠したモデル「MT-01」と「MT-09」の初期ラインナップのカラーにバイオレットがあったこと、ここ最近のトレンドカラーでもあるので、これまでバイクにあまり使ったことのない紫やマゼンタを取り入れてみたいんですよね。あるいは光の角度で色味が変わって見える偏光色などにも挑戦してみたい。

個人的には、最初にMTを冠したモデル「MT-01」と「MT-09」の初期ラインナップのカラーにバイオレットがあったこと、ここ最近のトレンドカラーでもあるので、これまでバイクにあまり使ったことのない紫やマゼンタを取り入れてみたいんですよね。あるいは光の角度で色味が変わって見える偏光色などにも挑戦してみたい。
コストや製造上の要件など色々ハードルはありますが、無理難題であればあるほど、チャレンジするのがヤマハ発動機ですからね(笑)。

みなさんが今はまだ気づいていないけれど、心のどこかで待ち望んでいる色を探り当て、「こんなカラーリングのバイクを待ってました!」と驚きを持って喜んでいただけるよう、みなさんの期待を超えるモノづくりをカラーリングで表現していきます。これからもヤマハのバイクにご期待ください!

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いかがだったでしょうか?
MTシリーズの「DSOJ」の世界観を表現した新しいカラー「マットライトグレー」。ホームページなどの画像で見るのと実車とでは、質感の伝わり方が異なりますので、ぜひ店頭で実車のクリーンでフューチャリスティックな新色「マットライトグレー」をご覧ください。

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さらに、YSPの専用サイトからは各店の試乗車や展示車を確認いただけます。

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【DSOJの世界観を体感しよう!】

【DSOJの世界観を体感しよう!】

昨年も開催したDSOJの世界観を存分に感じていただくナイトミーティングを今年も5月10日に開催します。
開場は昨年と同じ東京 お台場にあるシティサーキットです。
昨年からイベント内容をパワーアップして、皆さまのお越しをお待ちしております。

イベント内容はこちらをチェック↓
煌めくTOKYOの街中に突如現れるMTの大集団! 今年もやります「MT夜会」

それではまた。


■関連リンク
・MT-10製品サイト

・MT-09製品サイト

・MT-07製品サイト

・MT-03/MT-25製品サイト

・The Dark side of Japan Night Meeting 2025イベントページ

2025年4月25日

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