本文へ進みます

リアデザイン刷新でMTらしいショートオーバーハングをさらに強調! 足つき性も向上し初心者ライダーも乗りやすく扱いやすい2025年モデル「MT-03」「MT-25」のデザインを紹介します

2025年4月24日
こんにちは。ヤマハ発動機販売 田邉です。

今回は2025年モデル「MT-03」「MT-25」のデザインをご紹介します。穏やかな車体挙動と軽くてスムーズなクラッチ操作を実現するアシスト&スリッパー®クラッチ※の採用や、スマートフォンなどの充電に便利なUSB Type-A端子対応ソケットなどを搭載して利便性を高めたモデルですが、デザインもしっかりこだわって作り込みされているんです!
そのこだわりのデザインを担当者に聞きましたので紹介します。

※「A&S」「アシスト&スリッパー」は株式会社エフ・シー・シーの登録商標です。

---------------------------------------------------------------

2025年モデル MT-03 & MT-25

2025年モデル MT-03 & MT-25
デザイナー:株式会社 GKダイナミックス麥倉 毅美(むぎくら たかよし)さん(写真左)
デザイン企画:プロダクトデザイン部 安田 将啓(写真右)

MTシリーズとしてのデザイン要素を強調

デザイン企画:安田

デザイン企画:安田
2025年モデル「MT-03」「MT-25」は実用性も高めながら、MTシリーズに共通するコンセプトをより尖らせる思いで取り組みました。全体的なスタイリングはMTシリーズのイメージであるThe Dark side of Japanのプロモーションムービーのような、アグレッシブで尖ったキャラクターを作りあげました。
一方で、初めてバイクに乗るお客さまにとっては安心感を与えるような、乗りやすさや扱いやすさを併せ持ったバイクとして作り込んでいます。

普通二輪免許で乗れる320㏄と250㏄の排気量モデルなので、バイク初心者の方が選択しやすいんです。

普通二輪免許で乗れる320㏄と250㏄の排気量モデルなので、バイク初心者の方が選択しやすいんです。シート高が"780mm"と跨ぎやすくて足つきが良いので安心感がありますし、車重は"166kg"と軽量に作られていることもあって駐輪場などで取り回しがしやすいことも大きなポイントです。

デザインコンセプトは「やんちゃ感」!?

デザインコンセプトは「やんちゃ感」!?

※ 画像はデザインスケッチです。実際の車両とは一部異なります。(以下に続くデザインスケッチも同様です。)


デザイン企画:安田
デザインコンセプトは「やんちゃな」を意味する「Naughty」を掲げました。プロモーションムービーのように振り回して乗れそうなイメージの「やんちゃな」スタイリングを作る上で、それを感じさせる凝縮された卵形の塊感あるシルエットは、MTシリーズのアイコンなので絶対に表現したかったんです。そして前後オーバーハングもミニマムにして"トルク&アジャイル"を演出するフロントサスペンションの足長感を出してストロークも強調しています。
2025年モデル「MT-03」「MT-25」はこうしたMTシリーズの共通項を、より深化させる方向性でアプローチしました。


ミニマムなオーバーハングを目指し
MTの要素を取り込んだデザイン

MTの要素を取り込んだデザイン

デザイナー:麥倉さん
2020年モデル「MT-03」「MT-25」は2019年モデルの「YZF-R3」「YZF-R25」とリア周りのデザインは共通になっていました。2025年モデルはMTシリーズ・Rシリーズそれぞれのキャラクターを強調するリアデザインを採用しています。
専用のテールデザインにすることでMTシリーズが持つ軽快なイメージと扱いやすさを象徴するショートオーバーハングのスタイリングを実現しました。


リアデザインをリファインしてMTシリーズらしさを強調

リアデザインをリファインしてMTシリーズらしさを強調

デザイナー:麥倉さん
2025年モデル「MT-03」「MT-25」のスタイリングは、リア周りのデザインをリファインしてフロントとの調和を図りながら全体バランスを取ることに注力しました。いかに2022年モデル「MT-03」「MT-25」からジャンプアップするかにトライしています。
パーツ同士が噛み合っているような構造体として見せる技法の嵌合を参考にしたり、フロント上部にあるエアインテークから風の流れがリアに吹き抜けていくようなアクセントをリアカウルにも取り入れたりして、前後のスタイリングの調和を図りました。
また、ライダーが座ったときにお尻が後ろに伸びるのではなく、下からも後ろからもお尻を包み込むようにしっかり支えられていることを感じられるような剛性感も表現しています。

リアカウルは後ろまで長く伸ばしたほうがスピード感ある流れのラインが出るのですが、MTシリーズではショートオーバーハングを演出したいこともあり、あえてデザイン上のピークを途中に持ってきています。これにより前に進んでいくような凝縮感と軽快感を演出しています。


ボディに穴開けせずにボルトオンで取り付けられる新作リアキャリア

ボディに穴開けせずにボルトオンで取り付けられる新作リアキャリア

デザイン企画:安田
利便性向上の試みとして、株式会社ワイズギアから発売されている別売りアクセサリーのリアキャリアの取付も改善しました。今までのモデルはリアキャリアを取り付けようとすると、販売店さんでボディにボルト穴を開けて装着しなければいけなかったのですが、2025年モデル「MT-03」「MT-25」はボディに穴を開けずにリアキャリアの装着を可能にしました。

リアカウルにあるゴムカバーを外してボルトオンで装着ができます。ブラケットが内側に隠れるので綺麗な外観を損なわないような工夫をしているんです。


メインシートは足つき性が向上
タンデムシートは二人乗りが快適に!

デザイナー:麥倉さん

デザイナー:麥倉さん
メインシートは左右最大6mmずつ狭小化して足つき性を向上しました。跨ぐ箇所のサイドカバーも併せてスリム化しているので、素直に足が下ろしやすくなっているんです。先代モデルと乗り比べすると違いがはっきりと分かると思います。そして、タンデムシートは少し横幅を出してクッションも肉厚化し、タンデムライダーの快適性を高めています。キーシリンダーの位置もリア周りの締まったイメージを損ねないように、極力目立たない場所に置くように配慮しました。

今回、足つき性の向上には特に力を入れて取り組みました。

デザイン企画:安田
今回、足つき性の向上には特に力を入れて取り組みました。商品企画、開発担当者と協力しながら試行錯誤しました。手作業でシートのウレタンを削り、乗り比べを何度も繰り返しました。780mmのシート高は先代モデルから変わっていませんが、シート形状やサイドカバーのスリム化で足つき性が大きく改善ができました。


共通の新作シートを使っていかにMTの個性をだすか

デザイナー:麥倉さん

デザイナー:麥倉さん
一番苦労したことといえば共通のプラットフォームを有する2025年モデル「MT-03」「MT-25」と2025年モデル「YZF-R3」「YZF-R25」のそれぞれキャラクターに合致したリアデザインと、別売りアクセサリーのリアキャリアという"トリプルプロダクト"の同時開発です。
実は、同時開発ってとても難しいのです。例えば、両モデル共通の新作シートは両モデルともに燃料タンクカバーは継続採用しています。その一方で、シートの後ろに連なるリアの造形はモデル特性に合わせてそれぞれ魅せ方が異なります。

真横から見たときMTはミニマムなショートオーバーハングに魅せたいけど、Rではスピード感ある水平基調でフロントから連なり少し長く魅せたい。

真横から見たときMTはミニマムなショートオーバーハングに魅せたいけど、Rではスピード感ある水平基調でフロントから連なり少し長く魅せたい。お互い変えられないラインがあるなかで、継続パーツとの合わせ方を考えて両方の個性を主張できるシートのデザインを作り込むことはとても苦労しました。

デザイン企画:安田
トリプルプロダクトの同時開発に成功したのは、麥倉さんと私の現場担当者レベル二人が両方のプロジェクトに携わったことが大きかったんです。
両モデルはエンジンやマフラーなど共通のプラットフォームを持ちながらも、MTとRシリーズそれぞれの個性を宿した車体に仕上がったと思います。また別売りアクセサリーのリアキャリアは、形状や取付方法をそれぞれのリアカウルのデザインと同時に考え抜いたからこそ、車体に穴を開けないボルトオン式でリア周りのデザインに調和したものを実現できたんです。

「YZF-R3」「YZF-R25」のデザインに関しては、以下で紹介しているので興味があればこちらをご覧ください。

「YZF-R3」「YZF-R25」のデザインに関しては、以下で紹介しているので興味があればこちらをご覧ください。

R-DNAの継承と現代の価値観を融合! 2025年モデルYZF-R3/YZF-R25のデザインをご紹介します


細部にこだわった隠れMTロゴ

細部にこだわった隠れMTロゴ

デザイナー:麥倉さん
MTロゴでうまくアピールポイントを作ってオーナーの所有感を高める工夫もしています。別売りアクセサリーのキャリア装着用ボルト穴を隠すためにゴムカバーが装着されていますが、のぞき込むと実はカバー左側だけにMTロゴが隠されています。
MTの勢いよく駆け上がるような加速感や軽快感など、トルク&アジャイルなイメージを表現したかったので左側だけにしています。右側に入れるとロゴが右肩下がりになってしまい、車体が持つ軽快なイメージを阻害するので入れませんでした。非対称になったのはかえってMTのやんちゃなキャラクターに合っていると思います。
実は、他の箇所にもさりげなくMTロゴを入れているので店頭でぜひ探してみてください。


エンジンの塗装色でもMTシリーズとしての統一感を演出

エンジンの塗装色でもMTシリーズとしての統一感を演出

デザイン企画:安田
こだわりといえば、エンジンの塗装色を金属部品の素材感を表現するクリスタルグラファイトと呼ばれるカラーに変更しています。
これは2024年モデルMT-09と2025年モデルMT-07にも採用されているカラーなんです。この演出でさらにMTシリーズモデルとしての統一感が出せたと思います。
製造国のインドネシア工場には無かったカラーなので、新しく作っています。


デザイナーが考えるMTらしさとは

デザイナーが考えるMTらしさとは

デザイナー:麥倉さん
マシンとライダーの一体感で操れる、この操れるという感覚を味わえるのがMTらしさの本質だと思います。

デザイン企画:安田
MTシリーズが持つフリースタイルなライディング感覚のために我々がデザインでできることは何かを考え続けています。極端な例ですが、割り箸と物干し竿では短い割り箸の方が明らかに振り回しやすいですよね。その感覚を実現するためにできるだけショートオーバーハングに切り詰め、マスを集中したデザインにしています。ライディングポジションもハンドル幅を広げて少し肩肘を張って振り回しているような感覚を得られるようにしているんです。

日常とは異なる一面を求めたい方にうってつけなバイクがMTシリーズだと思っています。2025年モデル「MT-03」「MT-25」は日常とは異なる新たな一面を追い求めたい方やバイク初心者のエントリーライダーのお客さまにぜひ乗っていただきたいと思います。

--------------------------------------------------------

ありがとうございました。
足つき性の良さなどは先日開催されたモーターサイクルショーでも展示をしていたのでご体感いただいたお客さまも多かったのではないでしょうか。
2025年モデル「MT-03」「MT-25」は本日の4月24日発売です。
デザイナーこだわりのスタイリングをぜひ店頭でご覧ください。

販売店検索はこちらから>>

販売店検索はこちらから>>

また、こちらのYSP専用サイトからは各店の試乗車や展示車を確認することができます。

・YSP試乗車/展示車検索はこちらから>>

・YSP試乗車/展示車検索はこちらから>>

それではまた。

■関連情報
・MT-03/MT-25製品ページ

・MT-03/MT-25 Touring製品ページ

・暖かくなったら思い切って旅に出かけよう! 便利なアイテムを装着したアクセサリーパッケージ MT-03/MT-25 Touringをご紹介

・煌めくTOKYOの街中に突如現れるMTの大集団! 今年もやります「MT夜会」

2025年4月24日

モデル別記事

ページ
先頭へ