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WR250Rのメンテナンス──最終回

2008年6月20日
こんにちは、ヤマハ発動機販売の高橋です。

「トモ・レーシングサービス」の吉原朋正さんによる“WR250Rのメンテナンス講座”も最終回に。それでは吉原さん、お願いします。

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吉原朋正さん

こんにちは!吉原です。
いよいよ最終回となりました。そこで、少しマニアックなお話をしましょう。

●ホワイトボディのクリーニング
本格的オフロードモデルには珍しいWR250Rホワイトカラー。でもウエアが擦れ、汚れやすい。もちろんこれは洗車したぐらいじゃ落ちません。そこでお勧めなのが、ここでご紹介するクリーナー。もう、ずっと昔から使っていて、外装類やヘルメットを磨くのに最適。手ごろな価格も良いです。ただ、あまり強くこすりすぎるとグラフィック部分は削れてしまう場合があります。ご注意ください。

ユニコンカークリーム
↑お勧めのユニコンカークリーム

汚れた外装
↑ホワイト外装は、ちょうど膝のあたりが、こんな風に黒ずんでしまします。

きれいになった
↑ユニコンカークリームを使えば、ほらこの通り。

フェンダーなどについた傷に汚れが入り込んでしまったら、塗料用シンナーが効果的です。それをウエスに少量取って、汚れた箇所をゴシゴシこすればOK。シンナーを使うとボディの艶が無くなるので、その上からユニコンカークリームを塗れば艶も戻ってきますよ。

●前後サスペンションのセッティング
サスペンションの調整機構に手を出す前に、WR試乗会のときにもお話しした「サグ出し」についてお話ししましょう。

サグ=sagとは弛みのこと。サスペンションの弛み=ストロークする量を規定値に設定することを「サグ出し」といいます。

メーカーから出荷された車両は、体重約60kgのライダーを想定し、サスペンションの初期値を設定しています。オートバイに跨ると、体重でサスペンションが沈みますよね。しかしライダーの体重によって、その沈み込み量が違います。そこでライダーによって異なるサスペンションの沈み込み量を調節し、メーカーが最も性能が発揮できると計算した、体重約60kgのライダーが乗車したときの沈み込み量に近づける作業が「サグ出し」です。「サグ出し」をすることで、開発者が考えたマシン性能が発揮されるという訳です。

サグ出しはリアサスペンションで行われ、後輪を浮かした状態のリアアクスルシャフトとリアフェンダーの距離と、乗車状態のアクスルシャフトとリアフェンダーとの距離の差が、ホイールトラベルの1/3に設定するというのが基本。

サグ出しは一人ではできないし、調整方法も難しいのでショップに依頼しましょう。サグ出しした車体こそが、開発車が考え抜いた車体であると考えましょう。

さてここからは、前後サスペンションの調節についてです。WR250Rの前後サスペンションは、ともに伸側/圧側の減衰力調整機能が装備されています。これは、サスペンションが沈み込んだり(圧側)戻ってきたり(伸側)するスピードを調整する機能。サスペンションの動きを抑制するので、“硬い/柔らかい”というフィーリングに表れます。

せっかく調整機能が付いているので、ぜひ試してみてください。分からなくなったら、取扱説明書に書かれている“初期設定値”に戻せば良いだけです。

調整機能は“カチッカチッ”というノッチ式。時計回転に回せば減衰力が強く(硬く)なります。でも1ノッチぐらい動かしても、その変化が分かり難い。だから動かすときは3ノッチぐらい動かして、その変化を体感してみてください。そこから微妙な調整を行えば良いのです。

伸側減衰力アジャスター
↑フロントフォーク最上部中央にある伸側減衰力アジャスター。

圧側減衰力アジャスター
↑圧側減衰力アジャスターはフロントフォークの最下部。マイナスドライバーなどを使い、ゴムキャップを外すとアジャスターがあります。時計回転に回すと減衰力が強まります。

リアショックの圧側減衰力アジャスター
↑コチラはリアショックの圧側減衰力アジャスター。

伸側減衰力アジャスター
↑リアショック下のダイヤルが伸側減衰力アジャスター。これは手で回します。

さて、私の「WR250Rメンテナンス講座」はこれで終了です。愛車が快調になれば気持ちも晴れやかになります。ぜひ実践してみてください。

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高橋です。
これまで4回にわたってお届けしてきた「WR250Rメンテナンス講座」。吉原さんにはメンテナンスポイントを中心にお話しいただきました。実際の作業は、ショップと相談のうえ、慎重に進めてください。それでは。


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2008年6月20日
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