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世界一のテクニシャンが教える日常メンテの極意!?

2016年11月9日

みなさん、こんにちは。ヤマハ発動機販売・山崎です。
先日、ヤマハメカニックの世界一を決定する「YAMAHA World Technician GP(ヤマハ・ワールド・テクニシャン・グランプリ/ヤマハ世界整備士コンテスト)」にて、日本代表の鮫島遼平さん(YSP川崎中央)が優勝し、21ヵ国32,739名のヤマハ整備士の頂点に立った旨をお伝えしましたが、世界一のメカニックがせっかく日本にいるのだからと、日常のメンテナンスなどについて伺いに行ってきました。

ここが世界一のヤマハメカニック・鮫島さんが働いているYSP川崎中央さんです!

↑ここが世界一のヤマハメカニック・鮫島さんが働いているYSP川崎中央さんです!

あっ! いらっしゃいました、世界一のヤマハメカニック!

↑あっ! いらっしゃいました、世界一のヤマハメカニック!

「早速ですが、世界一のテクニックを見せてもらえませんか?」といきなり無茶ぶりしてみたところ……

不躾なお願いに「え〝? いきなり、なに?」とひるむはずですが、そこは接客競技で磨かれた世界一のオ・ト・ナの対応力!

↑不躾なお願いに「え〝? いきなり、なに?」とひるむはずですが、そこは接客競技で磨かれた世界一のオ・ト・ナの対応力!

世界大会参戦に向けて毎晩練習していたというタイヤを持ち出し、基礎整備技術競技に出題されたタイヤ&チューブ交換の作業を笑顔で披露してくださいました。

世界大会参戦に向けて毎晩練習していたというタイヤを持ち出し、基礎整備技術競技に出題されたタイヤ&チューブ交換の作業を笑顔で披露してくださいました。

実はYSP川崎中央・金子社長によると「当店の閉店時間は夜8時。

実はYSP川崎中央・金子社長によると「当店の閉店時間は夜8時。その後、車両をしまったり片付けが終わると8時半くらいになるのですが、そのあと少し休んで、毎晩練習していましたね。うちのスタッフはみんなバイクが大好きで、終業後に愛車をいじっている者も少なくないので、そのなかで外野の音をヘッドフォンで一切遮断し黙々と集中して練習に励んでいた」とのこと

競技の様子(ウエスをひいて作業するという細やかさをみせていたのでは鮫島さんだけでした)

↑競技の様子(ウエスをひいて作業するという細やかさをみせていたのでは鮫島さんだけでした)

タイヤ交換の練習の際、迅速・丁寧に行うことはもちろん、鮫島さんの念頭にあったのは、「自分が審査員だったら何を見て、どこを評価するか」だったそうです(ちなみに審査ポイントは競技者にはわからない状態で審査がすすめられます)

そこで編み出したのが「もみもみ作戦」。タイヤをリムに固定しているビードを外す時、自分の手応えでは、しっかり1発目で外せていても審査員の視覚的に分かりにくく、チューブが噛みこんでいると見られる可能性もあるため、タイヤレバーを前後に動かし“もみもみ”して噛み込んでいないことを客観的にアピールすることを考えたのだそうです

まずは手でビードを落とします

↑まずは手でビードを落とします

ホイールを傷つけないようにリムガードをはめます

↑ホイールを傷つけないようにリムガードをはめます

タイヤレバーをひっかけて、倒します

↑タイヤレバーをひっかけて、倒します

しかし! 審査員にはチューブが噛みこんでいるように見えるかもしれません

↑しかし! 審査員にはチューブが噛みこんでいるように見えるかもしれません

そこで、タイヤレバーをもう1つ入れ……

もみ

もみ

もみ(かわいい)

もみ(かわいい)

はずす!・・・そうそう

はずす!



そうそう

中のチューブを取り出す際、バルブ部分の取り外しが結構面倒なのですが

↑中のチューブを取り出す際、バルブ部分の取り外しが結構面倒なのですが

ビードを外したあとにタイヤを立てると、簡単に取り外せるそうです。

↑ビードを外したあとにタイヤを立てると、簡単に取り外せるそうです。滅多に自分でタイヤ交換しないけれど、貴重なワンポイントを教えてもらいましたよ!

世界大会では、実はあるパーツを指定の回転方向とは逆に組み付けてしまったそうですが、タイヤ交換の練習をしているとき、どんなに丁寧に作業しても21分しかかからないことが分かっていたため(制限時間は30分。早くても評価されない)、慌てることなくやり直したのだそう。

↑世界大会では、実はあるパーツを指定の回転方向とは逆に組み付けてしまったそうですが、タイヤ交換の練習をしているとき、どんなに丁寧に作業しても21分しかかからないことが分かっていたため(制限時間は30分。早くても評価されない)、慌てることなくやり直したのだそう。アクシデントに冷静沈着に対応できたのも数えきれないほど練習して来たからこそですね

ちなみに鮫島さんが個人的に好きな作業は、かつて愛車が2st車だったこともあって、2st車両の修理。

↑ちなみに鮫島さんが個人的に好きな作業は、かつて愛車が2st車だったこともあって、2st車両の修理。「新しいバイクを買ったほうが安上がりだけど、今のが大好きだから手を入れて乗り続けたい」というお客さまの依頼が舞い込むと「ご馳走!」と率先して取り組みたいそうですが、「最近は4気筒エンジンのバルブコッターの向きをきれいにそろえられると快感です!」とのこと

つづいて、これからバイクに乗る機会が減る寒い季節に向け、日常点検で良く言われる「ネン・オ・シャ・チ・エ・ブ・ク・トウ・バ・シメ(燃料、オイル、車輪、チェーン、エンジン、ブレーキ、クラッチ、灯火類、バッテリー、各部締付)」(呪文みたいですよね……)で特に重点的に行う項目を聞いてみたところ

「一連の点検はもちろん、暖機運転をきちんと行ってください」と鮫島さん。

↑「一連の点検はもちろん、暖機運転をきちんと行ってください」と鮫島さん。最近のバイクはF.I.(フューエルインジェクション)搭載なので、エンジンかけてすぐに発進する方も少なくないと思いますが、エンジンのアイドリングが安定するのは平均5分くらいかかるそうなので、できればエンジンをかけてから乗車準備をし、エンジンを暖め、エンジン内にオイルを行き届かせてからスタートした方が良さそうですよ!

と、ここで鮫島さんがおもむろに取り出したのが

「ヤマルーブPEAカーボンクリーナー」100ml:1,296円(税込)、200ml:1,836円(税込)。

「ヤマルーブPEAカーボンクリーナー」100ml:1,296円(税込)、200ml:1,836円(税込)。

「ヤマルーブPEAカーボンクリーナー」100ml:1,296円(税込)、200ml:1,836円(税込)。

↑「ヤマルーブPEAカーボンクリーナー」100ml:1,296円(税込)、200ml:1,836円(税込)。これはエンジン内部に堆積したカーボンを効果的に洗浄、除去し、エンジンのコンディションを回復させ、エンジン本来の性能を発揮してくれる優れもの

もう、これはぜ〜ったい使った方がいいです。

↑「もう、これはぜ〜ったい使った方がいいです。こんなにカーボンだらけな燃焼室もものすごくきれいになるんですよ! カーボンが噛みこんだりして出費がかさむ修理になる前の予防にもなります。でも、エンジン内部のことなので、その良さをお伝えしにくいんです。新車を買った時から、ぜひ、ぜひ、ぜひ、使って欲しいですね」と鮫島さん

ガソリンタンク容量5リットルごとに15cc(計量カップ付)を注入。

ガソリンタンク容量5リットルごとに15cc(計量カップ付)を注入。3ヵ月、あるいは3,000kmごとに使用(エンジンオイル交換の直前がさらにオススメ! 洗浄して落ちたカーボンを交換するオイルとともに一緒に流せますからね)、スーパースポーツ車やTMAXを通勤など、エンジンをあまり回せない状況で主に使われているに方は特にオススメだそうです

YSP川崎中央さんでは、「愛車を少しでも長く新品同様に楽しんで欲しい」との思いから、アフターサービスにものすごく注力されているそうで、例え販売スタッフであっても、必ずメカニック作業から仕事を覚え始め、社員全員が整備士資格持っていると言います

↑YSP川崎中央さんでは、「愛車を少しでも長く新品同様に楽しんで欲しい」との思いから、アフターサービスにものすごく注力されているそうで、例え販売スタッフであっても、必ずメカニック作業から仕事を覚え始め、社員全員が整備士資格持っていると言います

お客さまの大切な車両の整備にあたる時には、手袋をはめて作業するそうで「ワールド・テクニシャン・グランプリは素手で作業できたのでやりやすかったんですよ」(鮫島さん)

↑お客さまの大切な車両の整備にあたる時には、手袋をはめて作業するそうで「ワールド・テクニシャン・グランプリは素手で作業できたのでやりやすかったんですよ」(鮫島さん)

入社5年目の鮫島さんが世界的に評価されたということは、YSP川崎中央さん全体の技術力の高さやアフターサービスに対する姿勢が目に見える格好で評価されたとも言えそうです

↑入社5年目の鮫島さんが世界的に評価されたということは、YSP川崎中央さん全体の技術力の高さやアフターサービスに対する姿勢が目に見える格好で評価されたとも言えそうです

そして、優勝が決まった瞬間は「うれしすぎて抱きつきたかった」と抱きつきに行く金子社長(左)と、それをかわそうとする鮫島さん(右)

↑そして、優勝が決まった瞬間は「うれしすぎて抱きつきたかった」と抱きつきに行く金子社長(左)と、それをかわそうとする鮫島さん(右)

代々アフターサービスへの取り組みを大切にし、最新技術を搭載したニューモデルに対応する技術力を日々更新して行く一方で、2stが大好きで乗り続けるお客さまに応える職人技も兼ね備えたYSP川崎中央さん

代々アフターサービスへの取り組みを大切にし、最新技術を搭載したニューモデルに対応する技術力を日々更新して行く一方で、2stが大好きで乗り続けるお客さまに応える職人技も兼ね備えたYSP川崎中央さん

↑代々アフターサービスへの取り組みを大切にし、最新技術を搭載したニューモデルに対応する技術力を日々更新して行く一方で、2stが大好きで乗り続けるお客さまに応える職人技も兼ね備えたYSP川崎中央さん

そうそう、点検の秘訣ですが「毎日乗っていると、小さな変化は気づきにくいので、年に1度は、ヤマハの販売店に定期点検に出す」がラクして確実のようです。

↑そうそう、点検の秘訣ですが「毎日乗っていると、小さな変化は気づきにくいので、年に1度は、ヤマハの販売店に定期点検に出す」がラクして確実のようです。
「当店では、点検箇所の目視確認ではなく、対象箇所全てのパーツを一度取り外して整備し組み直すことで、新車同様に乗っていただけるようにしているんですよ。その分工賃は相場より少し高めの設定かもしれませんけれど」

鮫島さん始め、YSP川崎中央のみなさん、ありがとうございました!

↑鮫島さん始め、YSP川崎中央のみなさん、ありがとうございました!

PS. こだわりの強いラーメン屋さんイメージのYSP川崎中央さん集合写真(笑)
こだわりの強いラーメン屋さんイメージのYSP川崎中央さん集合写真(笑)


【関連リンク】
YSP川崎中央さんが最近チカラを入れ始めた動画

「YAMAHA World Technician GP(ヤマハ・ワールド・テクニシャン・グランプリ/ヤマハ世界整備士コンテスト)」スペシャルサイト

「第7回YAMAHA World Technician GP 2016」の模様Blog

「必ず優勝します!!」YSP川崎中央の鮫島さんが有言実行し日本代表に決定。世界大会でも目指すはNo.1! 強気発言の影に努力あり

2016年11月9日

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