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「乗らずに学べるバイクレッスン」エンジンオイル交換の頻度について!

2022年8月12日

こんにちは、ヤマハ発動機販売の城です。8月となり夏本番となりました。暑い日が続いていますが、皆さん楽しいバイクライフを送っていますか?日中は日差しが強く気温が上がり、走っていればまだしも、渋滞にはまったりすると体力的に厳しいですよね(~_~;) ツーリングルートを決める時は、多少遠回りになっても市街地を避けて郊外のルートを走る事をお勧めします!夏はライダーだけではなくバイクにとっても過酷な季節となります。愛車のコンディションを保つ為にもメンテナンスは忘れないでください。その中で今回はエンジンオイル(以下オイル)の劣化と交換頻度についてお伝えしたいと思います。

乗らずに学べるバイクレッスンではメンテナンスの大切さについて、様々な内容を紹介してきました。その中でオイルは人間に例えると血液のような物で、バイクを快適に走らせるためには定期的な交換が必要になります。定期的ってどれくらい?と思われた方も居ると思いますが、ズバリ「距離」「期間」のどちらか早い方になります。次項ではオイルが劣化するメカニズムについてお話したいと思います。


◆オイルはなぜ劣化するの?
オイルは様々な外的要因によって劣化が進みます。サラダ油が熱や空気に触れることにより、味が落ちていくのと同様に、オイルも空気に触れているだけで劣化します。エンジンの中に入っているのでイメージが掴みづらいですが、バイクを走らせなくてもオイルの性能は時間と共に低下するという事を覚えておきましょう!
具体的には下記の要因があげられます。

⓵時間経過(空気に触れることによる酸化)
先ほども触れましたがオイルは走行の有無に関わらず、開封した直後から少しずつ酸化が進み、性能が低下します。

➁エンジン内の温度変化による結露
特に短い距離の通勤、通学などでバイクを使用すると、エンジン温度が上がったり下がったりを繰り返す事になりますが、エンジンが暖まる前に目的地に到着すると、オイルの温度が上がりきらず、大気中の水分が蒸発せずにオイルと混ざってしまいます。また気温の低い季節はエンジン内部に結露が発生し、水分でオイルが乳化してしまいます。
乳化したオイルで使用を続けると、十分に性能を発揮することが出来ず、エンジン内部の各部に影響を及ぼします。

乳化オイル

③ガソリンの燃焼により発生する熱
走行する場所や乗り方によって条件は異なりますが、渋滞や、高回転を多用したスポーツ走行などエンジンの温度が高い状態で使用を続けるとオイルの温度が上昇するため、劣化が促進されます。

④ガソリンの燃焼によって発生したカーボンスラッジ
ガソリンを燃焼させると必ず発生するのが、カーボンスラッジと呼ばれる燃えカスです。オイルはそれらを取り込む事でエンジンを守っています。カーボンスラッジはオイルフィルターで濾過されますが、徐々にオイル内に蓄積されていきます。劣化したオイルが黒く、ザラザラするのはこのカーボンスラッジが主な原因です。

⑤ピストン、ギヤの摩擦によるせん断
オイルは、エンジンの金属部品(ピストン、ギヤなど)の間に入り込み潤滑して摩擦を減らす働きをしています。その時オイルは強い力で"せん断"されます。せん断とは、オイルが金属部品によって、高い圧力で潰されたり切断される事です。このせん断を繰り返すと、オイルの分子が細かくなり、粘度が低下します。粘度が低下すると油膜を保持できなくなり、金属部品にダメージが及ぶ事になります。
他にも要因はありますが、ほとんどこれらの原因でオイルは劣化していきます。
改めてオイルは皆さんの愛車(エンジン)を守る為に過酷な条件で頑張っている事が良くわかりましたね!

エンジンオイル ギヤ

◆劣化したオイルを使い続けるとどうなるの?
オイルには「潤滑、冷却、密閉、清掃、防錆」の5つの役割が有ります。どれか一つが欠けてもエンジンの良いコンディションを保つ事はできません。オイルが劣化するとまず燃費が低下します。潤滑の機能が低下するのでエンジンがスムーズに回らなくなり、余分なガソリンを消費する事になります。次に金属同士の摩擦が大きくなりピストンやギヤの摩耗が進み、焼き付きの要因となる事もあります。こうなってしまうと、大がかりな修理が必要になり費用も高額となってしまいます。

ピストン

◆オイル交換の頻度は?
ここからが本題、それではどれくらいの頻度でオイルを交換すれば良いのでしょう?
多くの方が基準としているのが「走行距離」です。3000km~5000km走行したら交換するという方も多いでしょう。毎日(毎週)同じような使い方をしているなら距離を基準にしても良いと思います。しかしほとんどの方は通勤に使ったり、買い物に行ったり、ツーリングに行ったり、毎月の走行距離はバラバラになると思います。梅雨や冬季には全く乗らない時期もあるので、5000km走行するのに2~3年かかる場合も有ります。そこで、私は期間で交換する事をお勧めします。例えば「3000km走行する、又は1年経過したら交換」と決めておけば距離か期間のどちらか早い方で交換する事になります。これだと間違いないでしょう!1500kmしか走ってないけど1年経過したから交換しよう!となれば、時間の経過と共に劣化したオイルを入れ替える事ができます。
上記の内容はメンテナンスノートに細かく記載が有ります。

メンテナンスノート

迷ったらこちらも参考にしてください。
是非、愛車のコンディションを保つ為に、定期的にオイル交換してください!

定期的にオイル交換

また、My YAMAHA Motor Webに会員登録して頂くと、愛車のメンテナンス履歴が管理できるのでとても便利です!是非ご活用ください。

My YAMAHA Motor Web

◆おすすめのオイル
最後に私のおすすめのオイルはヤマハ純正オイル「YAMALUBE」(ヤマルーブ)です!
ヤマルーブはヤマハがエンジンと同時に開発を重ねてきたオイルです。高い性能はもちろんのこと、純正オイルに求められる省燃費性や耐久性も兼ね備えていて、特にヤマハバイクとの相性は抜群です!今回はスポーツバイクにおすすめのオイルを紹介します!

★ヤマルーブ スポーツ

ヤマルーブ スポーツ

油種:部分合成油
価格と性能のバランスに優れた、ミドルグレードのオイル。
車種やシーンを選ばず幅広いバイクに使用できます。迷ったらコレ!間違いないです!

★ヤマルーブ プレミアムシンセティック

ヤマルーブ プレミアムシンセティック

油種:化学合成油
夏場の渋滞、ロングツーリングなどエンジンには過酷な状況で力を発揮するオイルです。
中・大型車両におすすめです。

★ヤマルーブ RS4GP

ヤマルーブ RS4GP

油種:化学合成油
ヤマルーブシリーズ最高峰のオイルで、誰もが体感できる性能を持ったオイルです!エンジンのフリクションが減り軽くエンジンが回るような感覚を味わえます。またスムーズなシフトチェンジを体験する事ができます。耐久性も高く長期間安定して性能を発揮するので、ツーリング派の方にも安心して使用いただけますよ!(適合車種を確認してから使用してください)
「YAMALUBE」のオイル、是非試してください!

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