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軽快さと安心感を、走りのすべての瞬間で!新型「シグナスX」開発陣が語るこだわりポイント【第2回:走りの進化編】

2026年4月28日
こんにちは。ヤマハ発動機販売の山田です。前回に続き、2026年モデル「シグナスX」の魅力をお届けします。第2回となる今回は、バイクファンの方々が最も気になる「走りの進化」について、開発チームに迫ります!
新型シグナスXでまず体感してほしいのが、「走りの質そのものがワンランク上がった感覚」です 。単に速くするのではなく、曲がる・止まる・加速する、そのすべてを気持ちよくつなげるために足まわりを中心に磨き上げています。


【第1回:コンセプト&デザイン編】はこちらから

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・台湾開発モデル担当:CV開発部 望月 幹さん(写真左)・商品企画:MC車両戦略部コミューターG 礒崎 祐多さん

「シグナスX」
・台湾開発モデル担当:CV開発部 望月 幹さん(写真左)
・商品企画:MC車両戦略部コミューターG 礒崎 祐多さん

「シグナスX」台湾開発チーム 台湾山葉発動機研究開発中心股份有限公司=YMRT(台湾ヤマハ発動機研究開発センター)のみなさん(写真後列左から)

「シグナスX」台湾開発チーム 台湾山葉発動機研究開発中心股份有限公司=YMRT(台湾ヤマハ発動機研究開発センター)のみなさん(写真後列左から)

・車体設計コーディネーター:研究開発本部 藤森拓也さん
・車体実験:統合實驗課 PC Chou Shenghsiang (周 聖翔)さん
・プロジェクトリーダー:PM部 Huang Juihsuan (黄 瑞炫)さん
・電装系 設計:電子系統開發課 PC Lu Hsinghan (呂 星翰)さん
・エンジン設計:PT設計課 PC Liou Chewcherng (劉 秋城)さん 
・車体設計:車體開發課 PC Hsu Jungkai (許 戎愷)さん(写真手前)

※本記事に掲載している担当者情報は、インタビュー当時の所属および役職です。現在とは異なる場合があります。


安心して攻められる、気持ち良いハンドリング
プロジェクトリーダー:黄さん
今回の開発では、ユーザーの声を聞き、競合車とも徹底的に比較しながら、走行性能をトータルで底上げすることを重視しました。
単に部品を変えるのではなく、「どうすればより気持ち良く走れるか」をチーム全体で整理しています。


フレーム剛性の強化

※画像はCGによるイメージです。

※画像はCGによるイメージです。

車体設計:許さん
コーナーに安心して進入し、気持ち良く駆け抜けるには、フレームの縦剛性が重要です。
フラットフロアのスクーターは、センタートンネルのあるスクーターと比べて、構造上どうしても縦剛性が低くなりがちです。そこで今回は競合車を強く意識し、縦剛性をワンランク引き上げることを目指しました。
その課題に対し、今回は剛性と重量のバランスを考えながらパイプ部の板厚を最適化しています。具体的には、フレーム右側の板厚をシグナスグリファスの2.0mmから15%アップとなる2.3mmに変更し、さらにフートボード右側にあたる部分には補強を追加しました。
もちろん、両側の板厚をもっと上げれば剛性は上がりますが、重量が増えてしまいます。そのため、不要な部分まで板厚を上げることを避け、重量と剛性の最適なバランスを取るよう検討を重ねることで、狙いどおりの剛性を確保しました。これにより、直進安定性とコーナリング時の安心感が向上しています。

フレーム剛性を高めたことで、リアサスのバネレートはあえて14.5N/mmから12.8N/mmへソフト方向に最適化しました 。車体全体でバランスを取り直し、路面にしなやかに追従しながら安心してコーナーを駆け抜けられるセッティングを導き出しました。


足まわりとブレーキの大幅進化

足まわりとブレーキの大幅進化

車体実験:周さん
加速性能を高める以上、しっかり止まれて、安心して減速できることも重要です。
そこで今回は、
• フロントブレーキの制動力向上
• レバー比の最適化によるフィーリング改善
を実施しました。
単なるディスク径アップではなく、「気持ち良くコントロールできるブレーキ」を目指して何度も仕様を試し、最適解を探っています。
また、フロントタイヤのスリム化やサスペンションの見直しによって、軽快さと安定感のバランスも高めました。

軽快なハンドリングを狙い、フロントタイヤは120/70-12から110/70-12へ、ホイール幅もMT2.75からMT2.5に変更し、フロントフォーク長を5mm延長することで直進安定性とのバランスもしっかり確保しています 。 また、加速性能を高める以上、しっかり止まれて、安心して減速できることも重要です 。フロントディスクはφ245mmからφ267mmへ大径化し、キャリパーピストン径も拡大 。レバー比まで見直すことで、制動力は高まりながら入力は37%低減しています 。加速が気持ちいいからこそ、その先のブレーキにも自信を持てる仕上がりです 。


パワートレインと加速フィール

パワートレインと加速フィール

エンジン設計:劉さん
目指したのは、どの速度域からでもスムーズに反応し、気持ち良く加速すること。
CVTのセッティングを見直し、排出ガス規制と両立しながら、全域での加速フィールを磨き込みました。
その結果、力強い発進加速はもちろんのこと、街中での扱いやすさも大きく向上しています。

エンジンは、まずエアクリーナーとマフラーの変更がポイントです。シグナスグリファスのエアクリーナーは大きく長かったのですが、容積を減らして小型化しながらも、性能を維持した専用設計としました。

研究開発本部:藤森さん
エアクリーナーは今までNMAXと共用でしたが、新型シグナスXでは"よりスポーティさを強調するため小型化したい"という意見がデザイナーからもありました。それを達成するため、性能とデザインのバランスを取っています。

エンジン設計:劉さん
マフラーはプロテクターを変更しています。横幅をできるだけスリムに見せるため、マフラー本体とマフラープロテクターの隙間をギリギリまで詰めました。従来の隙間は20mmでしたが、半分以下にしています。熱の問題は、高効率な断熱材を貼って対応しました。
また、テールパイプ径を大きくしています。これによって力強い低周波サウンドとなり、より走りが楽しめます。

私が担当した中で最も苦労したのはCVTのセッティングです。基本的にエンジン本体は従来型と同じですが、排ガス規制をクリアしながら走りをワンランクアップしました。ウェイトローラーを11gから9gに軽量化したほか、クラッチ性能を最適化しており、特に発進加速が向上しています。


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いかがだったでしょうか 。 次回はいよいよ最終回!【第3回】では、毎日乗るからこそ自然に「ちょうどいい」と感じられる、実用性と使い勝手へのこだわりをご紹介します!


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2026年4月28日

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