見た目も走りもスポーツバイクテイストで、手軽に便利に乗れるスポーツスクーター「AEROX」登場! 開発メンバーにこだわりポイントを聞きました!
- 2026年7月9日
本日、待ちに待った新型スクーター「AEROX(アエロックス)」がリリースされました! パチパチパチパチ!
今春のモーターサイクルショーの各会場でも、たくさんのお客さまから「日本でも販売するの?」「いつ発売?」「アグレッシブなデザインがカッコイイ!」「めっちゃ速そう!」など、たくさんの熱いコメントをいただいていた「AEROX」が、ついに8月31日に発売となります!

私が言うのも、なんですが(笑)、見た目がクールで、走れば加速感が気持ちよく、さらに電子制御CVT搭載でマニュアル車のような操作が楽しい! それでいて日常の便利機能もしっかり充実している、「これでもか!」と魅力がぎゅっとたくさん詰まった1台なんです。(これじゃ説明になっていませんね......笑)
そこで今回は、開発に携わったメンバーから直接、「AEROX」のこだわりをたっぷりと語っていただきます。
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少しでも多くの方にバイクの楽しさを知っていただきたい

商品企画担当
MC商品戦略部コミューターグループ 杉藤 優
商品企画・杉藤談:
商品企画担当の杉藤です。
「AEROX」のモデルコンセプトは、「The Closest Scooter to a Super Sport Motorcycle(スーパースポーツバイクに最も近いスクーター)」。スクーターなのにスーパースポーツバイク!?と不思議に思いますよね(笑)。
近年、世界的に126cc〜200ccクラスのモデルがじわじわと人気を集めています。また日本国内の二輪免許の年間取得数は、コロナ禍の2021年をピークに減少傾向にあるものの、ここ数年は約25万〜30万人と、コロナ前より高水準で推移。そのうち約15万人が10〜20代と、若い世代のバイクへの興味・関心は今でも根強いのです。

そんな若い方を中心に、これまでバイクに乗っていなかった方に楽しんでいただきたいと考え、ヤマハでは「YZF-R125」「MT-125」「XSR125」といった原付二種クラスのミッション(MT)モデルのラインナップを充実させたり、つい先日には「XSR155」というレトロでオシャレなモデルを発売したりしました。しかし、免許を取ったばかりの若い方の中には、「初めてのバイクなので、オートマチック(AT)でも良いな、安心かな」という声も少なくなかったのです。
「見た目や走行感覚はスポーツバイクのようでありながら、オートマチック(AT)で手軽に運転できるモデルがあれば、もっと多くの方に愛用していただけるのではないか」――。そんな想いから、本モデルの導入を企てていきました。

このモデルは単に外観をスポーティにするだけでなく、スクーターカテゴリーにおける本質的な走りの楽しさも追求しています。
1)スポーティな外観:「YZF-R」シリーズのデザイン思想を反映したスタイリング
2)走る・操る楽しさをもたらす装備:電子制御CVT「YECVT」を組み合わせたエンジンなど
3)ライディングパフォーマンスを想起させる装備:サブタンク付きリアサス、前後ディスクブレーキ、前後14インチワイドタイヤなど
この3つを軸に開発を進めました。
ヤマハのスポーツバイクといえば、「YZF-R」シリーズ。その「YZF-R」シリーズのエッセンスを見た目にも織り込みつつ、スクーターとして"走りの楽しさ"にもこだわったモデルが「AEROX」なのです。
徹底的に作り込まれた「スポーツルックな顔つき」

プロジェクトリーダー
CV開発部CV設計8グループ 渡邊 将行
プロジェクトリーダー・渡邊談:
「AEROX」の開発プロジェクトリーダーの渡邊です。
まずはスポーティな見た目からご説明します。

詳しいことはデザインチームからもお話しますが、開発において特にこだわったのがフロントフェイス(顔)です。通常のモデル開発よりもかなり早い段階から、デザインチームや灯火器メーカーさんと緊密なコミュニケーションを重ねました。一般的な大型リフレクターヘッドランプでは顔が大きくなり、ギラギラとした印象になってスポーティな方向から乖離してしまうため、小型でコンパクトなプロジェクター式LEDを2灯採用。明るさはしっかり確保しつつも、目立たせないよう奥に配置し、その上にLEDポジションランプを生き物の鋭い目のようにレイアウトすることで、シャープでスポーティな表情を作り込みました。

顔つき同様にこだわったもう一つのポイントが、見やすさと先進性を兼ね備えた「4.2インチTFTディスプレイ」の採用です。
「画面は大きい方が見やすいが、ボテッとしてスポーツ性が損なわれる」という課題に対し、商品企画などと議論を重ねた結果、この4.2インチがベストバランスであると導き出したんです。

メーターを別体化して上部にカバーを設けるモーターサイクルライクな構造とし、Turn by Turnナビゲーション機能も搭載。専用アプリ「YAMAHA Motorcycle Connect(略:Y-Connect)」※¹をインストールしたスマホと車体ユニットをBluetooth※²接続すると、ディスプレイ上で車両情報やさまざまなサービスを利用いただけるのですが、その一環として、アプリのナビ機能(Google社提供)と連携し、Turn by Turn ナビをTFT メーターへ表示することができるんです。
シンプルで見やすさを重視したナビ表示なので、気軽な寄り道や知らない場所での運転も安心でしょう。 乗って楽しんでいただきたい気持ちが、このような小さなところにも注がれているんです。
※1 AEROXは2026年10月より「Y-Connect」から新しいつながるアプリ「Yamaha Motor On」に移行予定です
※2 Bluetooth®はBluetooth SIG, Incの登録商標です

さらに、ディスプレイの表示は
1)速度やタコメーター、燃費など、機能を中心に表示するモード
2)ライダーに情緒的な印象を与えるモード。エンジン回転数に応じて、ファンクションバーが中心から外側へ波打つなど、加速時の躍動感を視覚的にも感じられます。
3)Rシリーズの世界観をモチーフに、スポーツ性を拡張したトラックモード
3つのパターンから選択切替が可能です。
「トラックモード」では、ハンドルスイッチでラップタイムの記録も可能です。サーキットでの厳密なタイム計測を主目的とするわけではなく、ディスプレイの機能にも「遊び心」を持たせることで、所有する歓びを高める演出のひとつとしています。

デザイン面でのもう一つの挑戦が、スクーター特有の「センタートンネル」の高さです。車体の強度と剛性を確保しつつ、見た目のスポーティさ、そして何よりも乗りやすさを損なわない絶妙な高さの模索には苦労しました。後ろから足を回してまたぐモーターサイクル乗りのスタイルと、前から足を回すスクーター乗りの両方に対応できるよう、デザイナーのみなさんには何枚も絵を起こしてもらい、最適な高さを決定しました。

またライディングポジションもこだわっています。やや高めのハンドル位置に加え、カウルに頭を潜り込ませてライディングするコックピットのようなメーター周りの構成も手伝って、「AEROX」は頭をコックピットに収め、引き足で身体をクッと縮めてコンパクトに乗る、スポーツバイクに近い姿勢がとりやすくなっているのです。
スクーターはニーグリップができませんが、アンクルグリップ(くるぶしで車体を保持する)の要領で車体をしっかりと挟み込み、車体をホールドしてコントロールしやすい外装形状へと作り込んでいます。
優れた加速性と低燃費を実現する
VVA(可変バルブ)搭載エンジン

走行性能においては、"走りの楽しさ"と"燃費・環境性能"を両立する155ccの"BLUE CORE(ブルーコア)"エンジンを搭載しています。
このエンジンの優れたポイントのひとつが、可変バルブシステム「VVA(Variable Valve Actuation)」です。低速域と中高速域で吸気のバルブ作動特性を切り替えるシステムで、最適化されたFI(燃料噴射)セッティングと相まって、全域で良好なトルク特性とリニアな加速フィーリングを実現。発進してから、バイパスなど交通の波に乗ってハイペースで駆け抜けるまで、全域でスムーズかつ気持ちよく走れます。

↑VVAの仕組みはコチラの動画からご覧ください

↑エンジン始動用モーターとジェネレータの機能を一体化した「SMG(スマートモータージェネレーター)」
さらに、滑らかな発進・走行を支える「トラクションコントロールシステム」や、静かなエンジン始動・再始動を可能にする「SMG(スマートモータージェネレーター)システム」も搭載。信号待ちなどで停車すると自動的にアイドリングを停止する「Stop & Start System」も備え、環境性能や燃料消費にもしっかり配慮しています。
走りの楽しさを広げる「YECVT」機能

もともとVVA搭載によって全域で気持ちの良い加速が得られるエンジンなのですが、さらにライダーのスロットル操作や車速、エンジン回転数に合わせて電子制御で減速比を調整する「YECVT(電子制御CVT)」を採用。これにより、鋭い加速やメリハリのあるレスポンスを実現。最大3段階のシフトダウン機能を設けることで、まるでマニュアル車を自分で操っているかのような醍醐味を味わえるのです。
2025年モデル「NMAX155」に初めてこの「YECVT」を搭載しているのですが、私は「この機能は、まさにAEROXのために生まれた装備だ!」と密かに思っていました(笑)。
2つのモード切替やシフトダウン操作が可能な「YECVT」

「YECVT」は、市街地走行に適した「T(ツーリング)モード」と、郊外やワインディング走行に最適な「S(スポーツ)モード」の2つの走行モードから選択できます。
「Tモード」は、変速比を上げてエンジン回転数を低く抑えることで、なめらかな加速と低燃費を実現しています。一方の「Sモード」は、変速比を下げてエンジン回転数を上げることで、レスポンスの良い加速が可能です。
さらに、前走車をスムーズに追い抜きたいとき、長い下り坂でエンジンブレーキを効かせたいとき、コーナー進入の減速から立ち上がりで気持ちよく加速したいときなどは、左手元の「SHIFTボタン」の操作、またはスロットルを急開することで、最大3段階までのシフトダウンが可能です。オートマチック車でありながら、胸のすくような加速感や、任意のタイミングでの減速比変更など、マニュアルミッション車のような操る楽しさを堪能していただけます。
AEROXスペシャルとして設定した「YECVT」

実は、この「YECVT」を「AEROX」に採用するにあたっては、開発陣の並々ならぬこだわりと苦労がありました。先行して搭載していた「NMAX155」の完成度が非常に高かったため、「そのままの設定を受け継ぐか、それとも変更するか」、商品企画メンバーも巻き込んで何度も議論を重ねたのです。
制御設定の見直しには膨大な時間と工数がかかりますが、最終的には「スーパースポーツバイクに最も近いスクーターとして、やっぱり『AEROX』のキャラクターに合わせた専用セッティングを作り込もう!」と踏み切りました。
結果として、より加速感を得やすい味付けに仕上がっています。特に時速30km付近からの追い越し加速では、アグレッシブでエモーショナルな高揚感をダイレクトに味わっていただけるはずです!
また、「SHIFTボタン」を押した際のエンジン回転数の変化幅も調整。より高回転を維持して鋭く加速し、減速時にはエンジンブレーキが効きやすく設定しているのです。
走行パフォーマンスを支える足回り

こうした刺激的なスポーツ走行を安心して楽しめるよう、車体や足回りも徹底して造り込んでいます。
フレームには、中高速域での安定感とスポーティな乗り味に貢献する軽量フレームを採用。メインパイプとダウンチューブ、そしてセンタートンネル部の補強材(レインフォース)をバランスよく組み合わせています。この補強材による剛性の高さが大きなポイントで、スポーツ走行時にも安定感のある卓越したハンドリングを支えてくれているのです。

また、エンジンユニットの懸架は、車体の下側にリンクを置く「アンダーリンク式」を採用し、快適な乗り心地とシート下の十分な収納スペース確保を両立。シートは先端形状をスリムにし、またがった際の足つき性にも配慮しています。

フロントサスペンションには、30mm径のインナーチューブを採用。ストロークの奥で穏やかな減衰フィーリングを生むことで、コーナリング中にフロントの接地感をしっかりと感じられる足回りに仕上げました。これは制動時やギャップを乗り越える際の安定感にも大きく貢献しています。一方、リアにはサブタンク付きのサスペンションを採用し、スポーティな印象を見た目にも演出します。

タイヤは前110/80-14、後140/70-14を採用。リアの140mm幅・扁平率70%というワイドタイヤは、確かなグリップ感と高速安定性をもたらすだけでなく、見た目にもスポーツバイクらしい力強さを漂わせています。
ブレーキは前後ともに230mm径のディスクブレーキを採用。ブレーキ入力に対する応答性に優れ、繊細なコントロールが可能です。安心して止まれる信頼感があるからこそ、スポーツライディングを心から楽しむことができますよね。
充実の実用装備で日々の移動を快適サポート

スポーツスクーターと言えども、普段使いの利便性も抜かりありません。
リアのフラッシャーには、急ブレーキを検知した際に点滅させるESS(エマージェンシーストップシグナル)機能を備えています。緊急の減速状態にあることを後続車に知らせる装備です。

さらに約24.5Lのシート下トランク、USB Type-C端子対応の充電ソケットを備えた蓋つきフロントボックス、スマートキー、センタートンネルに配置した給油口など、実用性を重視した装備で、日々の移動を快適にサポートします。
気軽に乗り始め、気づけばステップアップしたくなっているハズ!?

商品企画・杉藤談:
まずは「見た目が気に入った!」という方に乗っていただきたいですね。ぜひ、デザインから入ってきてください(笑)。「YZF-R」シリーズ譲りのスポーティなスタイリングやシャープなフロントフェイスに魅力を感じる方はもちろん、バイクを単なる移動手段ではなく、自分らしさを表現するファッションの一部として捉え、スニーカーを選ぶような感覚で日常をコーディネートしたい方にもぴったりの一台です。
「AEROX」が、日々の気分を高めてくれる相棒になればと思っています。
車重は132kgと扱いやすく、155ccクラスのスクーターとしては軽量なので、まずは気軽な気持ちで乗り始めてほしいと思います。「AEROX」の特性に合わせた電子制御CVT「YECVT」を楽しみながら走るうちに、"風を切る気持ちよさ"や"自分の意思で操る楽しさ"を自然と感じてもらえるはずです。
「AEROX」を通じてそうした魅力を知っていただき、将来的には「XMAX」や「TMAX560」、Y-AMT搭載モデルやMT車など、ご自身なりのバイクライフを広げていただける"きっかけ"となれたら嬉しいです。
ライディングポジションからして攻めています

プロジェクトリーダー・渡邊談:
まず、車両にまたがってみてください。一般的にスクーターは足を前方に投げ出して乗る方が少なくないと思うのですが、この「AEROX」は、頭をコックピットに収めるように上体をクッと縮めて小さくし、足を身体に引き寄せる「引き足」の姿勢を取りやすくしています。ライダーに「よし、行くぞ!」という気持ちの昂ぶりをもたらし、走りの世界へと誘うポジションです。
オートマチック・スポーツモデルとして、純粋な走りの楽しさと、日常における実用性を高い次元で両立させた一台に仕上がっていると自負しています。
見た目と走りの双方に妥協したくない方に自信を持ってお勧めします。
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開発メンバーのオススメポイントを聞いて、早速「AEROX」のスポーティな走りを体験してみたくなったのではないでしょうか?

まずはぜひ一度、お近くのヤマハバイク取り扱い店にて実車をご覧ください!

また、8月31日の発売日に向けて「ヤマハ バイクレンタル」でも試乗車が整備される予定です。「NMAX155」の味付けとはまたちょっと異なる「YECVT」設定の乗り心地を、引き足のライディングポジションで体感してみてくださいね。
それではまた。
【関連情報】
・AEROX製品サイト
- 2026年7月9日








