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鋳造用語集「は行」

鋳造で用いられる専門用語を50音順で解説します。

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用語 英語 解説
ハードはーどスポットすぽっと hard spot ダイキャスト製品の切削加工中に、工具を破損したり、光沢の異なる部分を発生させたりする硬質の介在物。
配管はいかん piping ガスや水道などの液体、気体を運ぶための管、チューブ、ホースなど。またはそれを配置すること。
排気はいき exhaust エンジン内の燃焼ガスを排出することや、金型などの内部の空気を外へ除き去ること。
灰しぼりはいしぼり slag removing アルミ溶解炉でフラックス処理を行った際に取り出される、アルミ灰からアルミを再抽出すること。
排出口はいしゅつこう port 内部から不要物を外へ出すための出口部分。
排水設備はいすいせつび drainage 建造物や機械、装置、ピット、土壌などに溜まった水を、ポンプなどを使い、外部に排出するための設備。
排水バルブはいすいばるぶ drainage valve 排水用の配管出口に取り付けることで、排水を流したり、止めたりすることができる。バルブには手動弁と、電磁弁などを使った自動弁がある。
排水ポンプはいすいぽんぷ drainage pump 水を排出するためのポンプで、一般的には電気モーターを使った物が多い。
配電盤はいでんばん switchboard ビルや工場などの大きな施設で、電力会社から送られてくる高圧の電気を受けるための設備。分電盤を介して、工場内で使用できる設備電圧に変換を行う。
配湯はいとう distribution 鋳造によって溶湯不足となった保持炉に、集中溶解炉などから溶湯を配ること。
バイブばいぶレーターれーたー vibrator 砂などがその場で滞留することを防ぐために、振動させる装置。
はかり scale 重さを量る測定器。
はがれ peeling 溶湯中の酸化物や凝固時の湯回り不良が、ショットブラスト、切削などにより、表面が脱落すること。
はぐみ mold shift 型の合わせ面、ミキリに対する抜き方向、抜き勾配によって発生する段差。
波形はけい wave 横軸が時間、縦軸が物理量とした場合、時間経過とともに、数値が波のように上下にうねる形をグラフで示したもの。
発光分光はっこうぶんこう分析機ぶんせきき emission spectrophotometer 金属試料にエネルギーを加え、放電により発光させ、その発光スペクトル波長を分光器によって調べ、試料中に含まれている元素の種類やその含有量を測定することができる定性定量分析装置。
バッチ炉ばっちろ batch furnace 熱処理を行う場合には、大きく分けて「バッチ式」と「連続式」がある。
「バッチ式」は、入口が1ケ所で、所定の熱処理時間1回のみ搬出、投入が可能なため、複数の熱処理条件がある場合や少量生産の熱処理に向いている。
「連続式」は入口と出口があり、一定の間隔で投入することができるため、大量生産に向いている。
発熱量はつねつりょう heating value 一定の単位質量の物質が完全燃焼したときに出す熱量で、ガスなどの燃料の性能を表す代表的な指標。
巾木はばき core print 中子を鋳型にセットする際に、中子製品形状とは別に作られた位置決めのための形状。
ハブはぶ hub 車輪などの中心にある部品や構造。
バフばふ buff 鋳物の表面を滑らかにするため、布製のグラインダーに研磨剤をつけて磨くこと。
はめ合いはめあい fit 2つ以上の部品を凹凸形状で嵌合すること。
バリばり burr 鋳型の型と型の合わせ面に隙間があり、溶湯の流速、圧力が高い場合、製品形状から隙間に金属が差し込んで作られる薄い膜。
バリ取りばりとり deburring 鋳物の鋳造時に発生する、不要なバリを除去すること。
バリ抜きばりぬき trimming 鋳物の鋳造時に発生する不要なバリを、金型などを使って除去すること。
バルブばるぶ valve 水、エアー、油圧などの液体や気体の配管に、流れの方向、圧力、流量の制御を行うために用いられる機器。手動式と電気式などがある。
パレットぱれっと pallet 物流に用いる荷物を載せるための台。一般的に平パレットが使用される。他にもボックス型、シート型などの多くの種類が存在する。
パレティーナぱれてぃーな palletainer 鋼材メッシュ製のボックスパレットの総称で、鋳物を含め、製品の収納、保管、運搬するためによく使われている。
ハンガーはんがーショットしょっと hanger shot for blasting machine ショットブラスト装置の一種で、ハンガー状の治具に製品を吊るし、回転させることで、むらなくインペラーでショットをかける装置。
反射炉はんしゃろ reverberatory furnace 溶解炉の構造の一つで、石炭、重油、ガスなどを燃料として、火炎を発生させ、炉の天井から火炎による反射熱で、材料を加熱し溶解する炉の総称。
反転機はんてんき reversing device 型、製品などの対象物を反転するための装置で、人が操作するものもあるが、大型のものは油圧、モーターなどが使われる。
バンドソーばんどそー band saw のこぎり刃を帯状にした鋸刃を、円盤上のプーリーにセットし、モーターで回転させて、対象物を切断することができる装置。
万能試験機ばんのうしけんき universal testing machine 金属などの材料に、引張り、圧縮、曲げなどの試験をする装置。
半丸やすりはんまるやすり pitsaw file 代表的なやすりの一つで、半円形の形状で先端に向かって細くなっているものもあり、曲面の仕上げに適している。鉄、銅、アルミなどの金属の加工に使用される。

用語 英語 解説
ひけひけ(ひけ巣)(ひけす) shrinkage 鋳造欠陥の一つで、金属が液体から固体に変化するときの、体積収縮によって発生する。最終凝固部に空洞、ザク巣状、外引けとなって現れる。
非磁性ひじせい nonmagnetic 磁界(または磁場)と相互作用を及ぼさない性質。
ひずみ strain 物体に応力を加えた際の変形状態を表す尺度で、応力により初期状態からどれだけ変位するかを示す。
歪測定ひずみそくてい strain measurement 鋳造の場合、凝固収縮や冷却などによって歪が発生することがあり、それを測定すること。
歪取りひずみとり straightening 熱処理などの熱応力、その他応力により、生じた変形を修正する作業。
歪取り焼鈍ひずみとりしょうどん straightening annealing 熱応力、残留応力などの歪を除去させる目的で行う焼きなまし。
引張試験ひっぱりしけん tensile test 試料に張力を掛け、破断させ、試料の引張強度、降伏点、伸びなどの機械的性質を測定する試験。
表面温度計ひょうめんおんどけい surface thermometer 物体表面の温度を計測する温度計。鋳造では接触式のCA熱電対を使ったものが一般的であるが、溶湯温度を測る非接触式もある。
平先ひらさき flat point ねじ先端部の端面を平らに加工し、約45度の面取りを施したもの。繰り返し利用や調整ねじに有効である。
平目ひらめローレットろーれっと straight knurl 金属に施す、細かい凹凸状の加工のことで、縦に平行な溝が刻まれている。時計のツマミや、金属ダイヤルなどによく用いられる。
ピン角ぴんかど sharp edge 先端が鋭角の形状。金型などの尖った部分。

用語 英語 解説
ブースぶーす booth 間仕切りをした場所や部屋のことで、外部と分離する必要があるロボット、塗装、冷却、後処理などの工程に設置されることがある。
フードふーど hood 煙や臭気、ミストなどを排出するために、設備の上に取り付けた天蓋(てんがい)状のもの。
フォーふぉーマックス™まっくす Formax™ 鋳造前に金型のでき栄えを測定するために、蠟でできた材料を溶かして、金型に流し込んで作られた成形品。(日本金型産業の製品名)
ふかれ blow 中子造型不良の一つで、吹き込みするエアーの流れが強く、砂の充填がうまくできない状況。
吹き付けふきつけ blasting 液体などをエアーガン、電動ガンなどで吹き、霧状にして付着させること。
膨れふくれ blister 不良の一つで、素材やその上のメッキ層、塗膜などが内部の圧力でふくれ上がった状態をいい、小さい粒状のものや大きいものまで様々な形がある。
不純物ふじゅんぶつ impurities ある物質の中に、それ以外に僅かに含まれている不要な物質。
腐食性ガスふしょくせいがす corrosive gas 腐食を促進させる働きのあるガスで、硫化水素、亜硫酸、塩素、アンモニアがある。
フラックスふらっくす flux 金属溶湯の清浄化の目的で、溶湯内に添加する物質。アルミ溶湯の場合、酸化物、介在物の除去、水素ガスの低減の目的で使用される。
フラックスふらっくすフィーダーふぃーだー flux feeder フラックスを使った溶湯処理において、安全に溶湯中にフラックスを投入させるためのフラックス供給装置。
フラッシュふらっしゅ防止板ぼうしばん flash shield ダイキャストマシンにおいて、型締めの不具合などによって、射出時、金型合面から溶湯が飛び出してくることを防ぐために金型に取り付けられた板。
プラテンぷらてん platen 鋳造機の圧力を受け、金型を取り付けるための平面プレートで、可動と固定がある。
フランジふらんじ flange 円筒形あるいは角形状の部材から出っ張った部分。
プランジャーぷらんじゃー plunger ダイキャストマシンの射出機構の重要な部品で、射出スリーブ内に注湯された溶湯は、射出スリーブ内をプランジャーが高速で移動することにより、金型内に射出充填される。
ブリネルぶりねる硬さ試験機かたさしけんき Brinell hardness tester 試験材料に球形の圧子を押し込み、そのくぼみの大きさを測定し、硬さに換算する装置。
ブレードぶれーど blade 油圧ポンプの中で、ベーンポンプの回転翼の羽根。または、ショットブラスト機のインペラーの羽根。
フレキふれきチューブちゅーぶ flexible tube フレキシブルチューブの略で、ゴム製、樹脂製のものが多く、可動部や金型など、機種ごとに位置が変化するものを繋ぐために使用する。
プレパージぷれぱーじ pre-purge 保持炉、熱処理炉などで、着火時のガス爆発を未然に防ぐために、点火する前に、炉内に溜まっている未燃ガスを、一定時間、排風機で排出すること。
ブロー口ぶろーぐち blow gate シェルモールド、コールドボックス金型などで、砂が吹き込まれる入口。
ブローホールぶろーほーる blowhole 鋳造欠陥の一つで、溶融金属が凝固する際、その内部に含まれるエアー、溶湯中のガス、中子から発生するガスなどが、完全に製品から排出しきれずに生じた穴で、球形をしているのが特徴。
噴出ふんしゅつ blowout 勢い良く溶湯やガスなどが噴き出すこと。
分流子ぶんりゅうし sprue core プランジャーチップにより射出される溶湯をキャビティー部に導くための金型の構成部品。

用語 英語 解説
ベーラー材べーらーざい bales プレスに使用するロール材などが、プレス後にスクラップとなったもので、鋳鉄などでは良質な原料として使われる。
平行度へいこうど parallelism 部品などの基準となる平面または直線に対して、平行であるべき平面または直線が、平行であることを表す幾何公差。
平面度へいめんど flatness 部品平面の幾何学的に正しい平面部分からの狂いの大きさ、ずれた度合い。
ベルトべるとサンダーさんだー belt sander 帯状のやすりを一定方向に高速回転させ、研磨を行う機械で、平面のやすり掛けを行うのに適している。
ベルトンべるとん pneumatic belt sander ベルトサンダーの一種で、手作業が可能なコンパクトな手持ち工具。
変位へんい displacement 物体の位置の変化(量)。
変形へんけい deformation 金属などが、弾性限界を超える応力を受けて塑性変形を起こすこと。
変色へんしょく tarnish 色が変わること。鋳物では熱処理によって変色することが多い。
偏析へんせき segregation 合金が凝固する際に、合金元素の組成が、凝固過程による析出状態の影響で、不均一になって分布に偏りが生じること。

用語 英語 解説
ホーニングほーにんぐ砥石といし honing stone シリンダーブロックのシリンダー内面を研磨するのによく使われる砥石。細長い砥石を等間隔に貼り付けた軸を内面に押し付け、回転運動と上下運動することで、内面を研磨する。
ホイストほいすと hoist 重量物の上げ下げ、移動のために用いられるチェーン、ドラムなどを使った巻上装置。
方案ほうあん casting design 製品図の形状、つまり設計要件を満足し、鋳物として次工程要件まで含む製造成立性を担保し、トータルのQCDレベルを向上させるためにどのようにして鋳物をつくるか検討し、折り込んだミキリ、素材形状、押し湯、湯道、湯口、条件などのこと。
防湿ぼうしつ vapor proof 鋳物を、湿気から守ること。
防塵ぼうじん dustproofing 鋳造工程で発生する鋳砂、塵、ほこりなどから人、設備を守ること。集塵設備、マスクなどを使用する。
防水ぼうすい waterproof 外部から水が入り込まないようにすること。
防錆ぼうせい rustproof 金属が錆びることを防ぐこと。塗装やめっきで表面処理したり、油剤で、コーティングしたり、防錆紙、梱包資材で包むことで錆びの発生を防止する。
ボスぼす boss 製品面から突起した凸形状部で、ボルトなどの締付穴や軸の中心穴となることが多い。
ホスホほすほライザーらいざー phosphorizer アルミ溶湯の中心部にフラックス投入するために作られた、柄の先端が椀状で孔の開いた鉄製の道具。リン(ホスホラス)を処理することから、この名前がついた。
ボルトぼると bolt 物と物との締結のために作られ、螺旋状の雄ねじが切られた軸部と頭部からなり、ナットという機械要素と共に締めたり、雌ねじが切られた穴(タップ)に締め付けて使用される。
ポンチぽんち punch ドリルで穴を開けようとする際に、穴の中心が逃げないように凹穴のマーキングするための工具。凹マーキングするため、先端が鉛筆の芯の先のように円錐形になっており、硬度の高い材質を使用する。
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