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圧倒的な艶と高品位な質感で「The Dark Side of Japan」の世界観をより深く。 MT-09専用「Vio-Mirage 外装セット」誕生秘話

2026年7月15日

こんにちは、ヤマハ発動機販売の皆川です。
2026年3月に開催されたモーターサイクルショーの東京・大阪会場で、ヤマハブースにサプライズ展示されたこちらの車体、みなさんはご覧になったでしょうか。

「開祖の紫紺」のキャッチコピーを冠されたこのMT-09(参考出品)

「開祖の紫紺」のキャッチコピーを冠されたこのMT-09(参考出品)は、1999年の東京モーターサイクルショーで展示されたコンセプトモデルにしてMTシリーズのオリジン<MT-01 concept>をオマージュした深い紫色の外装を纏った特別な一台。

見る位置を変えると、光の当たる角度により紫にも紺色にも見える。
そして、これまでにないラグジュアリーな輝きと艶感。
ブースを訪れた来場者の多くが、その美しさに息を吞み、吸い寄せられるように紫紺の車体を見つめていました。

この紫紺色に与えられた名は「Vio-Mirage(ヴィオ-ミラージュ)」
まるで、蜃気楼のように幻想的に変化する色です。

モーターサイクルショーで大きな注目を集めたこの外装が、このたびワイズギアから「Vio-Mirage 外装セット MT-09」として発売されることになりました。

実物を見た人が「一度見たら忘れられない」と口を揃える

実物を見た人が「一度見たら忘れられない」と口を揃える、インパクトのある紫色は、ヤマハ独自の技術から誕生したものです。そこで、ヴィオ-ミラージュの開発にかかわったメンバーから、この「紫紺」へのこだわりと、誕生にまつわるエピソードについて聞いてきました。

今回お話を聞かせてくれたのは、こちらの方々です。

ヤマハ発動機 車体製造技術部 カラーリング設計G 芥川 典久
ヤマハ発動機 車体製造技術部 塗装技術2G 嶋 研吾
GKダイナミックス 吉田 孝也

それぞれ、最新技術「ウルトラ-ミラクリエイト」を駆使したカラーリング企画、塗装現場からの技術提案、そしてあの「紫紺色」のプロデュースを担当されました。

カーボンニュートラル塗装ライン「CN1」の誕生がもたらしたもの

2025年2月、ヤマハ発動機は、二輪業界初となるカーボンニュートラル塗装ライン「CN1」の操業をスタートしました。従来の塗装ラインでは、塗装ブースや乾燥炉で化石燃料を使用していましたが、「CN1」は前処理から塗装、乾燥に至るまで、化石燃料を一切使用しないオール電化の塗装ラインであることが最大の特徴です。

塗装ラインを電化するとCO₂排出量が削減されるため、環境負荷低減効果が期待できます。しかし、単純にこれまで化石燃料が担っていた部分を電化したのでは、エネルギーコストは従来の約1.5倍に跳ね上がってしまいます。これでは本末転倒です。
そこで、ヤマハではエネルギー効率の大幅な改善を追及。その上で、再生エネルギー由来のオール電化に踏み切りました。

「CN1」のもうひとつの特徴は、ライン上で作業を行う塗装ロボットの高性能化です。
ヤマハでは、これまで熟練の技術を持つクラフトマンの手から、キャンディカラーやサンバースト、ミラクリエイトといった、量産品でありながら工芸品に近い美しさをもつ塗装が生み出されてきました。
現在の生産現場で、塗装工程は、手吹き塗装の技を再現するロボットにより、ほぼ自動化されています。「CN1」では、クラフトマンの技をより忠実に受け継ぎ、より高い精度で再現できるよう、ロボットへのティーチング作業に極限までこだわりました。
その結果、「『CN1』でなければ実現できない」と言われるほど精度の高い塗装が可能に。
それが、ヴィオ-ミラージュにも採用されているヤマハの新塗装技術「ウルトラ-ミラクリエイト」なのです。

「CN1」のもうひとつの特徴は、ライン上で作業を行う塗装ロボットの高性能化です。

「『CN1』による高精度な塗装制御は、新しい表現の可能性を広げるものです。
実は、「ウルトラ-ミラクリエイト」を生み出したのは、製造現場から上がった声でした。
現場のこだわりが生み出した「ウルトラ-ミラクリエイト」を、
今後どのようなデザインに展開していけるのか、私自身も非常に楽しみにしています。
(ヤマハ発動機 車体製造技術部 カラーリング設計G 芥川 典久)


製造現場の声から生まれた精密塗装「ウルトラ-ミラクリエイト」

「CN1」から新たに生まれたプレシジョン(精密)塗装「ウルトラ-ミラクリエイト」は、これまでの塗装とは一線を画する圧倒的な高輝度と高彩度が特徴で、金属の光沢感と宝石のような深みのある色を併せ持つ美しい質感を実現しました。

これまで、ヤマハの塗装・色づくりといえば、「製品デザイナーやプランナーからのアイディア・こだわりを製造現場でエンジニアやクラフトマンが形にする」という流れが主流でしたが、「ウルトラ-ミラクリエイト」はその逆で、「この塗装ラインならこんなこともできるのでは」という、塗装現場の提案から生まれました。

90年代に開発された「ミラクリエイト」は、熟練のクラフトマンが手吹きでクリア塗装を幾重にも重ね、鏡のような光沢を生み出す塗装技術でした。この時代は、クリア層の下に塗る基本色で高い平滑性を極めることが技術的にまだ難しかったため、クリア層に厚みを持たせることで艶を生み出していたのです。
対して、「ウルトラ-ミラクリエイト」は、超精密な塗装技術を持つロボットが塗装膜厚の誤差を極限まで低減し、基本色からクリアに至るすべての層で均一で滑らかな塗膜を実現。これによって、従来の塗装では不可能なレベルの鏡面効果を生み出しています。
さらに、「ウルトラ-ミラクリエイト」は、基本色とクリアの間に入る「カラークリア」が美しさの鍵を握ります。ところが、カラークリアはほんの数μmでも塗装膜厚に誤差があると、色ムラや濁りが出てしまう非常に扱いが難しい塗料。まさに、超精密な膜厚コントロールが可能なロボットだからこそ可能になった塗装なのです。

「『CN1』立ち上げに向けては、私たちは『技術理論値の向上』を大きな課題としていました

「『CN1』立ち上げに向けては、私たちは『技術理論値の向上』を大きな課題としていました。生産現場における様々なロスを、DX(デジタルトランスフォーメーション)で削減していく取り組みです。
その取り組みの結果生まれた新技術により、『CN1』では塗料使用量が3割減できた。その副産物として得られたのが高い平滑性です。それにより、従来は技術的に不可能だった色作りに挑戦することができました。ヴィオ-ミラージュはその結実と言えます。
実際に仕上がった製品を見たときは、今まで見たことのない艶感、色調で、塗装の新しい可能性を感じました」
(ヤマハ発動機 車体製造技術部 塗装技術2G 嶋 研吾)


現行MT-09のエッジの利いたタンク造形美を際立たせるヴィオ-ミラージュ

精密塗装「ウルトラ-ミラクリエイト」の誕生を受け、開発メンバーは「ぜひこの塗装の美しさを世に問いたい」という想いから「では、この塗装でどの車体にどんな色の製品を作るのか?」にシフト。ディスカッションの結果、選ばれたのはMT-09でした。

MT-09は、大きく張り出した天面から側面にかけてえぐるように絞りこまれた造形のタンクが非常に印象的な車体です。これは、ヤマハ独自の「高意匠プレス成形」により実現されたもので、エッジの利いたタンクの形状が光の表情に変化をもたらし、「ウルトラ-ミラクリエイト」の鏡面美と色変化による美しさを際立たせてくれます。

「ウルトラ-ミラクリエイト」の鏡面美と色変化による美しさを際立たせてくれます

では、MT-09にふさわしい色とは?
MTシリーズの世界観・コンセプトである「The Dark Side of Japan」から想起される幻想的なイメージを表現する色=紫というアイディアに、「1999年にショーモデルとして展示された<MT-01 concept>は紫を纏っていた」という事実がリンク。
どこか運命めいた偶然から、「『ウルトラ-ミラクリエイト』の第1号カラーは、MTシリーズ「開祖の紫紺」を現代的に再解釈した紫」というコンセプトに繋がりました。
そして生まれたのがヴィオ-ミラージュなのです。

「私はこの『ウルトラ-ミラクリエイト』の説明を受けた時

「私はこの『ウルトラ-ミラクリエイト』の説明を受けた時、
「キャンディカラーが塗れるじゃん!」
「往年のヤマハの色が復活できるじゃん!」
といった思いが溢れました。そして、長年の夢が叶えられるかもしれない――と、咄嗟に頭をよぎり、ワクワク感で前のめりになりました。そんな気持ちから生まれたヴィオ-ミラージュ、たくさんの方にその美しさをご覧いただけたら嬉しいですね」
(GKダイナミックス 吉田 孝也)


モーターサイクルショーに参考出品されたヴィオ-ミラージュ外装は、来場者から非常に好意的な声で迎えられました。サプライズ出品だったにもかかわらず、ブースを訪問するなり目を留めてくれた方、愛車をこの色でペイントしたいと言ってくれた方、展示されている外装をセットとして販売してほしいという要望......。それらの声が、今回のヴィオ-ミラージュ外装セットの発売を後押ししてくれたことは言うまでもありません。

今回の外装セットを通して、みなさんに「愛車の色や見た目をより自分好みに変えていく」という楽しみ方をご提案できたら嬉しいです。
(価格等詳細は、製品情報ページをご覧ください)

今回の外装セットを通して

ヴィオ-ミラージュ外装セットは、数量限定。
2026年10月から順次発売予定です。
ご予約は、お近くのヤマハモーターサイクル取扱店までどうぞ。


「ウルトラ-ミラクリエイト」は、ヤマハのモーターサイクルをより美しく彩ってくれる新技術。
現場では「ヴィオ-ミラージュではエッジの利いたデザインのパーツを作ったが、なだらかな曲面のパーツではまた違った味わいが出るのではないか」「紫以外の色なら、いったいどんな印象を生み出せるだろうか」と、刺激的なディスカッションが続いているそうです。今後の展開に、ぜひご期待ください。

私も初めて見たときは思わず見入ってしまいました。
みなさんにも、ぜひ一度実車をご覧いただければと思います。
それでは、また。

■公式YouTube動画


■製品情報
Vio-Mirage 外装セット MT-09

お買い求めは全国のヤマハモーターサイクル取扱店で。

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■関連情報
株式会社ワイズギア

2026年7月15日

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