55mph - いにしえのヤマハ・モーターサイクルが蘇るまで
「コミュニケーションプラザ」の歴史車両はいかにして復元されるのか。その秘密に迫る。
静岡県磐田市にあるヤマハ発動機の企業ミュージアム「コミュニケーションプラザ」。そこにはヤマハ発動機が1955年の創業から現在に至るまでに製造してきた歴代のオートバイが展示されている。記念すべき製品第一号「YA-1」をはじめとする市販車のほか、数々の栄光をもたらしたファクトリーレーサーまで、その数はおよそ130機種。いずれの車両もまるで発売当時からタイムスリップしてきたようなコンディションにレストア(復元)されショールームでスポットライトを浴びている。
1998年のコミュニケーションプラザ設立以来、こうした歴史車両のレストアは継続的な「ミッション」として体系化されている。過去に製造したオートバイは自社の歴史を内外に伝える貴重な文化財だからである。したがって、コミュニケーションプラザのレストアは可能な限り当時のままに、外観はもちろんエンジンなどの機関部分も妥協なく行われている。いわゆる「動態保存」が基本だ。
レストア専門の工房では定められた計画に基づき、今日も熟練のスタッフたちが腕を振るっている。こうしている間にもいにしえのヤマハ・モーターサイクルがまた1台、現代に蘇るべくさまざまな作業を受けていることだろう。Web 55mphではそんなレストア室に潜入取材。これから数回にわたってリポートをお届けする。
- Vol.8 レストア室の設備について
- Vol.7 バックミラーについて
- Vol.6 タイヤについて
- Vol.5 バフ研磨の再現について
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バイクが文化遺産に変わるまで
Vol.6 「火入れ」
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バイクが文化遺産に変わるまで
Vol.5 「部品の検品、組付け」
- コミュニケーションプラザ 歴史車両走行テスト
- Vol.4 動態保存が記憶の扉を開く
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バイクが文化遺産に変わるまで
Vol.4 「外観およびステッカーの復元」
- Vol.3 外装部品のペイントについて
- Vol.2 エンブレムの再現について
- Vol.1 コーションラベルの再現について
- Vol.3 大隅哲雄(コミュニケーションプラザ 館長)
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バイクが文化遺産に変わるまで
Vol.3 「車両の分解」
- Vol.2 北川成人(レースマシンレストア担当)
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バイクが文化遺産に変わるまで
Vol.2 「車両の確認」
- Vol.1 花井眞一(市販車レストア担当)
- バイクが文化遺産に変わるまで
Vol.1 「車両の選定・調達」