55mph - 「レストア・ミニコラム」 Vol.6 タイヤについて
コミュニケーションプラザで展示されている歴史車両たち。そのレストアに秘められた「こだわり」を紹介、解説します。
タイヤは走行時の安全性に大きく関わる重要部品である。したがって動態保存が前提のコミュニケーションプラザのレストアにおいて、当時のタイヤがそのまま使われることはない。たとえ当時から新品でストックされていたタイヤがあったとしても、ゴムが変質して本来の性能を発揮できないからだ。だが、タイヤは専門メーカーでなければ製造することはほぼ不可能であるうえ、当時と同じものをゼロから再生産するのには非現実的な予算が必要となる。レストアでは現行の市販品から同じサイズで、パターンの近いタイヤを選んで対応しているという。こういった事情は市販車だけではなく、60年代のレーサーのレストアにおいても同様。現在の市販タイヤは当時のレーシングタイヤよりも高性能であるため、走行に際しての不安はほぼないという。ちなみに写真左下のRD56を走行させる際はダンロップのTT100を使用したという。
- Vol.8 レストア室の設備について
- Vol.7 バックミラーについて
- Vol.5 バフ研磨の再現について
- Vol.4 動態保存が記憶の扉を開く
- Vol.3 外装部品のペイントについて
- Vol.2 エンブレムの再現について
- Vol.1 コーションラベルの再現について
- コミュニケーションプラザ 歴史車両走行テスト
- バイクが文化遺産に変わるまで Vol.6 「火入れ」
- バイクが文化遺産に変わるまで Vol.5 「部品の検品、組付け」
- バイクが文化遺産に変わるまで Vol.4 「外観およびステッカーの復元」
- バイクが文化遺産に変わるまで Vol.3 「車両の分解」
- バイクが文化遺産に変わるまで Vol.2 「車両の確認」
- バイクが文化遺産に変わるまで Vol.1 「車両の選定・調達」
- Vol.3 大隅哲雄(コミュニケーションプラザ 館長)
- Vol.2 北川成人(レースマシンレストア担当)
- Vol.1 花井眞一(市販車レストア担当)