装置の立ち上げ時間が半分!
インデックステーブルからの置き換えに新発想
電子部品メーカーN社 生産部
電子部品業界では、短いライフサイクルに対応するため、フレキシブルな生産設備が求められます。
N社でも品種変更のたびに装置の調整と改造を繰り返していました。
課題
課題のポイント
- 品種変更に迅速に対応したい
- 最小限のスペースで高い生産性を確保したい
品種変更のために3ヶ月しかない・・・工数削減が必須
電子部品メーカーのN社では、品種変更に伴う生産設備の改造の効率化が課題となっていました。
そんな折、新製品の発売に向けたライン構築の計画が持ち上がり、3ヶ月後には生産を開始しなければならなくなりました。
従来から使っているインデックステーブルは、微妙な停止位置の調整に手間と時間がかかり、品種変更に伴うライン改造を行うたびに、設備担当者は納期に追われていました。
また、複数のインデックステーブルが配置されている場所では、装置の調整やメンテナンスのために、インデックステーブルの間を何度も行き来しなければなりませんでした。また、インデックステーブルの間での組立や調整は作業性も悪く、設備担当者にとって大きなストレスになっていました。
ライン構築のための時間は限られており、工数削減と効率化は必須の状況でした。
インデックステーブルを増設するにもスペースがない!
設備担当者の頭を悩ませる課題はまだあります。
工程数が増えたため、既存のインデックステーブルでは小さすぎ、もう1セット同じサイズのインデックステーブルを用意するか、新たにサイズの大きなインデックステーブルを用意するしかないと考えていました。ところが、現場担当者からは「これ以上のスペース確保は出来ない」という声が上がっていました。
解決
解決のポイント
- 搬送機構の見直しで装置立ち上げ時間50%減
- ラインを直線で設置できるため、作業性が向上
- 装置スペースがコンパクトに
モジュールタイプの搬送機が柔軟で使いやすいライン設計を実現した
Y氏は、インデックステーブル以外でライン構築する方法も検討しました。展示会で情報収集をする中で、ヤマハ発動機のリニアコンベア「LCM100」が目に留まりました。
「搬送機器は他にも色々と見てきましたが、これほど小さなスペースで効率的に稼動できるものは他に見たことがありません。これであれば、弊社の課題をクリアできるかもしれない・・・と感じました」
Y氏は、ヤマハ発動機の担当者に詳しく話を聞きました。
「LCM100」はモジュールタイプのリニアコンベアで、省スペースで自由なライン設計が可能です。コンベア上を複数のスライダが高速かつ高精度に動作。停止位置の細かな調整も、数値を入力するだけで簡単。品種変更にスピーディーかつフレキシブルに対応できます。
既存のスペース内にも収まる。長く使い続けられるライン設計
「モジュールの数を増減させるだけで工程数の変更に対応できるという点や、停止位置の微調整が容易な点などが好評です。多くの工程がある複雑なラインにも関わらず、装置の立ち上げ時間が従来の半分で済んだと、チーム内から非常に高い評価を得ることができました。また、装置自体が劇的にシンプルになって作業性も向上し、設置スペースがコンパクトになりましたので、今後のライン増設も見据えることが出来そうです」(Y氏)
インデックステーブルに換わり「LCM100」を採用したN社。装置の立ち上げもスムーズに進み、新製品の発売をオンタイムに乗せることが出来ました。
「今後、工程数が増えたとしても、モジュールを追加するだけで対応できるため、長期に渡って活用できるラインになりそうです。期待しています」とY氏は語ってくれました。